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正しい決算対策のやり方~その1~

もうすぐ3月です。3月決算の会社にとっては、最後の追い込みの時期になってきます。売上目標の達成に向けて頑張るのはもちろんですが、同時に決算対策もしておきたいと思われるのではないでしょうか?しかし、決算直前に勧められる決算対策には役に立たないどころか、会社にとってマイナスのものも存在します。

決算対策とは税金対策と銀行対策のこと

決算対策というと定義が曖昧なので、私はクライアントには税金対策と銀行対策の2つがあると説明しています。税金対策とは支払う税金を減らすこと、銀行対策とは銀行からの評価を上げ有利に資金調達をすることです。ところが、残念なことに、この両者はトレードオフの関係にあります。つまり、どちらか一方の対策をすれば他方にはマイナスの効果が表れるということです。

決算対策をしきりに勧めてくる営業マンは、多くの場合、税金対策の話をしてきます。この商材を使えば、御社の税金はこんなに減りますよ、お得ですよという感じです。しかし、良い話はどんどんしてくれるのですが、その裏にある悪い話はしてくれません。そうすると、税金は減ったとしても、トータルで考えて会社にマイナスになるということがよくあるのです。

税金対策の種類

まずは、税金対策について説明します。税金対策には4つの種類があります。
①浪費型
②投資型
③特別損失型
④税額控除型

なお、この呼び名は私が付けたもので、一般的には通じないかもしれませんのでご注意ください。

浪費型の税金対策

浪費型という言葉からわかるとおり、この税金対策はしない方が良いものです。つまり、無駄遣いをして税金を減らそうという方法になります。税金で取られるくらいなら交際費として使ってしまえとか、社長が自分のために高級車を買うとか、勧められるがままに保険に加入するとか、実にいろいろな方法と巧みなセールストークがあります。

問題は、多くの社長が浪費型の税金対策をしていることに気付いていないことです。浪費型の税金対策がダメな理由は、税金が減る以上にお金が減るからです。

ちょっと例を挙げてみます。実は私は、どんな会社でも確実に税金を減らすことができます。その年度に本来払うべき税額が限度にはなりますが、減らしたいだけ減らせます。合法だし失敗もしないと断言できます。さて、その方法ですが、私にコンサルティング代として利益の全額を支払ってもらうだけです!簡単ですし、間違いなく税金は0になります。

さて、これを読んでみてどう思ったでしょうか?こいつは何を馬鹿なことを言ってるんだ!と思いましたよね。はい、そのとおりです(笑)。誰もこんな人にコンサルティング代は払わないですよね。

ところが、浪費型の税金対策とはまさにこれと同じことなのです。必要のない交際費や高級車の代金を支出すれば、確かに税金は減りますが、手元にお金も残らなくなります。税金を減らす目的はお金を残すことのはずなのに、多くの方はそれを忘れてしまっているのです。

今回のまとめ

浪費型の税金対策をして、税金が減ったと喜んでいないでしょうか?税金が減っただけお金が減っていればほとんどの場合浪費型です。一度自社の税金対策をチェックしてみてはいかがでしょうか?

次回は、税金対策の残り3つについて解説します!

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