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好きな人と仕事をするな!      リーダーの条件 その5

皆さんも経験があるのではなかろうか?

昇格昇進の時期、4月とか7月が多いんだけど、イレギュラーな場合もあるよね。
僕が新聞社の支局長になったのは5月だった。それは、前任者が本社へ移動になったから。

たぶん、納得がいかない人はたくさんいたと思うよ。

だって僕は入社して1年4か月しか経っていなかったし、支局の中では一番年齢は上だったけど社歴は短い。

ただ、入社以来、会社の持つ全記録を塗り替え、全社員が参加する購読キャンペーンで、すべての個人賞とすべてのチーム優勝をダントツの成績で納めて表彰されてきたから、表立って文句を言う人はいなかったかな。
あとからは言った「常務」くらいか。
少し嫌味を言われた記憶はある。
(でも彼の方が仕事ができなかったから、すぐに社長に見限られて辞めていったけどね)

本来は、組織が納得する人が上に立つべきだとは思う。
軋轢が生まれないから。

ただ、決まってしまった人事には、上の思惑があるんだ。

その思惑を汲んで、まずは指名された新リーダーは、期待に応えて見せることだね。

一番やってはいけないことは、簡単に部下に迎合することだよ。

部下の愚痴に「そうだよね」と共感することは「楽」なんだよ。
部下と一緒に会社の悪口を言っている上司っているよね。
あれって、楽をしているだけ。

部下を説得して、高める努力を怠っているだけでしょ?

会社が悪ければ、部下の代わりに会社と戦えばいい。

僕は、いつも会社と戦って、辞めましたけど、部下と一緒に愚痴はこぼしませんでした。

新聞社をやめるときに、最後に本社に挨拶に行ったら、幹部が一緒に食事に行こうって誘ってくれた。僕は送別会とかされるのは拒んだから。

仕方なく行ったら、「なぜ辞めるのか?」執拗に理由を聞かれた。
つまり、僕の口から、会社の悪口を聴きたかったわけだ。
辞める人間が、言ったところで仕方ないじゃない。
だから、「悪いけど、期待にはこたえられないよ」と言って、帰りました。

あのね、新聞社の記者連中の質問攻めは、一般企業とは違ってきついんだよ。振り切って帰るのもつらかった。
だけど、僕は戦った末に、会社を変えられなかったからやめたんだから、申し訳ないという気持ちはあったけど、不満があるなら、後は皆さん次第だよって思ったね。
僕が言ってたから、なんて口実にしないで、自分の考えで行動してほしいと思った。

僕が辞めて、僕の親しかった社員も全員辞めて、20年程してから、労働争議があって、休刊という名の廃刊寸前らしいけどね。もっと上手くやればよかったと思うけど、あの新聞社も、結局、社長が、僕みたいに、「稼ぐ男が好き」で、そういう男をリーダーにしたがる傾向があったことと、稼いでも、社長に反論する人間は僕みたいに遠ざける。支局は「島流し」と言われていたからね。

そして、実績はなくても、社長のご機嫌取りばかりしている者を本社の社長室回りに置く。
それじゃあ、弱体化するのは必然だっていうこと。
<続く>

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