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好きな人と仕事をするな!      リーダーの条件 その16

苦労した組織も、親会社の巨額な脱税、それも悪質な脱税事件として新聞沙汰になったことを機に、僕が社長に「商社は信用が最も大事。起ち上げ期で信用を大きく失墜した今、継続は困難だから、社員のことを考え会社解散をしてくれ」と上申書を書いて突き付け、僕はその責任をとって辞職し、僕の部下は「会社都合による解雇」という形で即時失業保険が出るようにしてもらった。

まあ、初めての管理職は、残念な形で終わって本当に悔しかったよ。

でも、部下たちの再就職先も探してあげたりして、何とかホッとできた。


自分はというと、その会社で、会社経営のすべてをやらされていたので、なんだかまた人に使われるのがバカバカしくなって、いろいろ勉強して、自分で会社を設立登記して、一応「代表取締役」になった。

でも、当時、3人目の子供を授かったことを知り、まずはその子が無事に生まれることを最優先しようと、日本人ではなかなか経験できない(今はいるだろうけど)「ハウス・ハズバンド」として、家事や、長男、次男の世話をして、3人目の出産に備えながら先に備えることにした。


もちろん、この間に、今まで忙しくてしてこられなかった勉強もしようと。

家族の形を考えるのも「組織論」なのかもね。

誰がリーダーなのかは別として(笑)

僕はその経験を通して、出産の大変さ、主婦の大変さを学んだし、どうしたら奥さんが楽に出産に望めるか、楽に生活できるか、などなどいろいろ考えて実施したり、修正したり。

まるで、「PDSCサイクルみたいな感じ。

PLAN⇒DO⇒SEE⇒CHECKの繰り返し。

これ、新聞社時代に、当時のNEC社長の関本忠弘さんの講演を取材に行った時に聴いた話で、「あっ、ハウス・ハズバンド時代と同じだ!」と思ったんだ。

そう、企業活動も家庭内も意識すればさほど変わらない。

感情の持ちようが違うだけ。

プロととして割り切るか、割り切れないものがあるか、金になるか、無償の奉仕かの違いかな。

7か月程度の短い期間だったけど、主夫業として、「いかに効率よく、人のために動くか」を考えたことは、のちの組織運営で、すごく役に立ったような気がする。

もっとも奥さんは、さっさと働いて稼いでよ!と思っていたかもしれないけどね。

何事も、他人にはできない経験を積むこと、これが僕のアイデンティーだと、今から思えば、そう思えるけどね。
<続く>

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