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M型ライカは広角がお好き?

1. M型ライカって広角がいいよねー

 僕自身はモノクロの階調のよさにひかれてライカに入った口なんですがw、ライカの長年のユーザーさんからはこういう話をよく聞きます。これ、わりとどういいのかってあんまり教えてもらえなかったり書いているサイトが少ないですよね。「よくうつる」「空気がうつる」というなかなか抽象的なご意見が多くて・・・。それでちょっと考えてみました。まあ、にわかの戯言ですw

2. M型ライカの広角のよさ

 トップの画像はSuper-Elmar-M 1:3.4/21 ASPH.での画像ですが、歪曲が少ないですね。一応補正していますが、さすがスーパーアンギュロンのDNAを引いていますね。Mマウント用レンズの特性もライカのアドバンテージでしょう。そして望遠に比べれば、フォーカスのポイントが大きいので相対的にMFでのピントが合わせやすくなるというのも広角が人気の一因ですね。

3. レンズの焦点の位置と被写界深度

 さてここで光学の基本のおさらいです。

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 こちらのサイトで計算した結果を張らせていただきました。いま、スーパーエルマーでf8まで絞って、モデルさんをカメラから3mの位置に立ってもらってピントを合わせたときの結果です。このときピントが合う(≒シャープに写る)位置は1.14mから無限遠までです。被写界深度でいえば1.14から無限円なんですね。なんですが、問題なのは「じゃあ3mの位置と無限遠(または1.14mの近いところ)でシャープさはいっしょなの?」っていうことですね。実はこのシャープさは違うようなんです。ですので経験のある人に「(ピントは合っているが)ピントの中心をはずしている」ということで指摘ができるのはこのことなんですね。基本的にピントの中心を外れればピンとは合っていても甘い描写になっていきます

4. 広角を使う場合、M型ライカの一眼デジタルに対するアドバンテージ

 さて、結論です。勿論一眼のAFは日進月歩ですしMFで行うアシストの演算も日進月歩なんですが、一眼は基本的にレンズのこの特性を受けてしまい、ピントの中心がどうしても甘くなってしまいます。よく「広角使うとAFでピントが甘い」っていうのはピントの中心をはずしてもある程度のシャープさがあるのでピントの中心位置が分かりにくくなってしまう、という問題ですね。

 じゃあなんでM型ライカがいいのかというと、レンジファインダーの測距ではレンズを通さないというメリットがあるんです。まあ平面ガラスなんで被写界深度の影響を受けないためいわゆるピントの山がレンズによって影響を受けないから、なんですよね。ですので被写界深度が深くても狙った被写体のピントの山でとらえているため一眼よりシャープな画像が得られるんだと思います。ライカ、不便なばっかりじゃないんですねwww


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