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小売業界のトレンドをキャッチアップする 記事まとめ

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海外動向を中心に、小売業界のトレンドや注目のスタートアップ企業の取り組みを紹介。情報のキャッチアップにご活用ください!
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#事例紹介

レジオペレーションも改善する!?店舗DXとは?

前回(ブランディングが店舗スタッフにもたらす効果とは)お伝えしたように、小売業界では生産性向上、従業員エンゲージメント向上、ブランディングといった観点で、従業員のコミュニケーションを活性化するための店舗DXに注目が集まっています。 さらに、BOPIS(Buy Online Pick-up in Store)など新しい買い物体験が登場し、実店舗の環境や役割が大きく変化する中で、店舗スタッフに対して新しい環境への適応を促すためのサポートが必要とされています。このようなニーズに応え

ブランディングが店舗スタッフにもたらす効果とは

セルフチェックアウトや電子レシートなど、テクノロジーを活用して新しい顧客体験を生み出す実店舗DXが進んでいますが、海外では店舗スタッフの生産性向上や従業員エンゲージメントの向上だけではなく、ブランディングといった観点でも「インナー施策」に関するDXに期待がかかっているようです。 特に店舗は顧客と接点を持つ重要なチャネルの一つであるため、いかにブランドイメージやブランドステートメントを従業員に浸透させられるか、日々接している顧客の声やニーズをキャッチアップし、企業に還元できる

アパレル業界で急速に進むリユース文化

近年、「サーキュラーエコノミー(循環経済)」の活動が世界規模で活発になる中、リセール(再販)市場が大きな盛り上がりを見せています。特にアパレル業界では古着や消費者同士の再販などを通してリユース(再利用)する文化が定着しています。今回は海外のアパレル業界におけるリユースの潮流や、それに伴うスタートアップの動きを調べてみました。 2030年に向けて急成長が期待される、アパレルのリユース市場米国Mercari,Inc.が2021年に発表したレポートによると、全米のリセール市場の2

海外動向から探る、電子レシート普及の可能性

DXやサステナビリティの観点から、レシートのペーパーレス化を実現する「電子レシート」に注目が集まっています。 国内では経済産業省が「IoT等を活用したサプライチェーンのスマート化」の取り組みの一つとして、電子レシートの活用について積極的に推進し、仕様の標準化や実証実験が進んでいます。 今回は、電子レシートが浸透した社会をよりイメージするために、日本よりも電子レシートの普及が進んでいるアメリカの動向を見てみましょう。 環境団体をはじめ、電子レシート推進に積極的なアメリカア

廃棄ロス問題を解決するダイナミックプライシングの可能性

小売の利益向上に貢献する「ダイナミックプライシング」商品・サービスの価格を需要と供給に応じて変動する「ダイナミックプライシング」が注目されています。 古くから航空業界やホテル業界では大型連休などの繁忙期に価格を上げ、逆に閑散期は価格を下げるダイナミックプライシングを取り入れたり、昼と深夜帯で変わる高速料金もダイナミックプライシングの一種です。 このようにダイナミックプライシング自体は目新しい仕組みではないのですが、近年、データやテクノロジーを活用することで、より柔軟で高精

小売、物流、フィナンシャルの課題に挑むケニアのスタートアップ企業たち

先月はテクノロジーで社会課題解決に挑むアフリカのスタートアップ企業の中から、ナイジェリアのラストワンマイル領域に注目して紹介しましたが、今回はケニアのスタートアップ企業を調べてみたいと思います。 「ラストフロンティア」と呼ばれるアフリカでテック系スタートアップ企業が急成長していることは前回お伝えしたとおりですが、JICAによる開発途上国の起業家を支援するプロジェクト「Project NINJA(Next Innovation with Japan)」が発表した資料によると、

さまざまなアプローチから学ぶ、店舗でのロボット活用

現在、小売店舗では人手不足や業務効率化、顧客体験向上を目的にさまざまなテクノロジーが導入されていますが、今回は「ロボット×店舗」をテーマに取り上げたいと思います。 ひと昔前は「ロボット」と聞くと未来の話のように感じたかもしれませんが、ここ数年で各業界でのロボット活用は一気に進み、小売の店舗内においてもその例外ではありません。 海外では大手小売のWalmartをはじめ、中・小規模の店舗も含めてあらゆるシーンにロボットが導入され、スタートアップの先進的なソリューションも次々と

アフリカの社会課題に”テック×アイデア”で挑むスタートアップ企業たち【ナイジェリア編】

今回は「ラストフロンティア」と呼ばれているアフリカのスタートアップ企業の動向を追ってみました。 「世界人口白書2021」によると、 2021年の世界人口は78憶7,500万人。そのうちアフリカの人口は13億人を超えています。さらに国際連合「世界人口予測2019(World Population Prospects 2019)」のデータ予測によると、2050年にはほぼ倍増するとみられています。世界人口予測2019の中間値のデータを基に、上位15カ国の人口推移が分かるバーチャー

新たな価値を届ける『体験型店舗』、欠かせない2つのポイントとは

eコマースの台頭により、小売業界ではリアル店舗の価値を再考する企業が増えています。その一つとして期待されているのが「体験型店舗」です。今回は日本でも徐々に話題となりつつある体験型店舗について、海外の事例からそのヒントを探ってみたいと思います。 商品の販売から、世界観や体験の提供へスマートフォンが世の中に浸透したことで、ECで買い物するハードルはだいぶ下がり、日用品や食材などECで購入するジャンルの幅が広がったり、COVID-19の影響でECを利用する頻度が上がった人も多いの

近年ニーズ急増中! バーチャルショッピング動向

AR/VR/MR技術を活用し、仮想空間で買い物を楽しむことができる「バーチャルショッピング(VRショッピング)」。2010年代後半から国内外でいろいろなサービスが生まれていましたが、COVID-19の影響で新たな買い物体験を提供する方法として俄かに注目を集めつつあります。 今回はバーチャルショッピングについて調べてみました。 GoogleやAmazonがチャレンジするも、サービス浸透とまではいかずバーチャルショッピングと聞いて最初に思い出すのが、2016年のクリスマスシー

【ゴースト・キッチン】大型資金調達が止まらない、アメリカとインドのスタートアップ事情

COVID-19の影響で外出自粛やリモートワークが増えたことで、デリバリー市場が世界的に伸びています。 世界各地で既存の飲食店は営業制限による売上減少を補うべく続々とデリバリーサービスをスタートさせていますが、同時にデリバリー市場に参入し始めたのが、実店舗を持たずにデリバリーに特化したフードサービスを展開する「ゴースト・レストラン」です。 今回は成長目覚ましいフードデリバリー市場の中で存在感を高めるゴースト・レストランの実態と、それを支援するサービスを展開するスタートアッ