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【雑記】先日『ドロヘドロ(アニメ版)』を観た感想。2023/9/30

※ネタバレ注意


 一括りに善悪として区別せず一集団の持つ思想や方向性をナチュラルに描き分けている作品が好みなので、世界観や文化込みで趣味嗜好に刺さる物語だと感じました。(アニメ1期のみ)それぞれの陣営の人間関係や日常風景の描写の多さが魅力的。

 いかにも悪者っぽい煙やそのファミリーですがシナリオ的な都合で「悪として主人公と対峙するために用意された存在」という印象が薄いところがとても良いです。地獄で生き残ったバックボーンもあり仲間としっかり世界に息づいている感じが好き。

 意外だったのが、割と日常アニメのような空気感があった点。最初からそういった雰囲気はありましたが「煙ファミリーサイドもその感じなのか😊」と思って見てました。ファミリー側に愛着が湧いてむしろそっちメインで見たいと思ったくらい。

 言わずもがなですが、ホールのやや退廃したスラム街っぽい世界観、独特の文化も魅力的でした。背景美術が素晴らしい。リビングデッドデイとかブルーナイトとか創作ならではの設定で大好きです。そこに暮らす人々も魔法が使えない人間がいて使えないから薬使って能力を補ったり徒党組んだり、かたや魔法使いはホールで練習したり、そういった人々の暮らしぶりが伺える丁寧な描写は間違いなくドロヘドロの魅力だと思います。
 
 アニメーション作品は動くこと自体が見ていて純粋に楽しいわけですが、やはりストーリーが存在する以上は世界のルールや人物の背景があるに越したことはないです。特に「魔法」を取り扱う際に、その魔法で「何が、どれくらいできるのか?」を示唆することはかなり重要だと思っています。なんでもありになって破綻してしまうので。

 ドロヘドロでいえば、まず魔法を使える・使えないの明確な差があり、使える者のなかにもおそらく力の差がある、魔法には様々な種類があり(おそらく一人一種?)、実用において向き不向きがあり…という、その辺の描写が都度入ることで、「この世界での魔法とはこういうものなのか」という理解が進み、🍄煙のキノコパワーのヤバさやニカイドウの能力の希少性が上手く際立って感じられるようになっていると思います。カイマンの魔法効かないという特殊性もそう。
 
 流れでバトル漫画における強さの比較表現についてまでつらつら書いてしまいそうなので、この辺で✋良い作品に巡り合えて幸せです👍

 いつまでも2期待ってます .ᐟ 

 


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