チェルシートッテナム1

チェルシーVSトッテナム 〜モウリーニョの現実主義=勝利ってほんまなん?〜プレミアリーグ第27節

はじめに

こんにちは!むじんえきBOYS、トッテナム分析担当のKIPPUです。春の息吹が感じられるこの頃ですが、みなさんどのようにお過ごしでしょうか?春と言えば卒業式の季節ですね。KIPPUは卒業式に全くいい思い出がありませんが、みなさんはどのような思い出がありますか?twitterで#卒業式の思い出、お待ちしています。

さて、今回はついにやってきたチェルシー との対決です!因縁のライバルというだけでなく、トップ4を争う2チームという点でも注目の対決です。スパーズはCLラウンド16のライプツィヒ戦から中2日という過密日程の中でのダービーです…。

最初の並びです。

27 トッテナム チェルシー  初期

前回対戦で3バックに味を占めたチェルシーは3バックで開始。

フォーメーションからスパーズの保持する気のなさが伝わってきますね。モウリーニョ、過密日程、チェルシー戦アウェイという状況なら非保持からトランジションで得点狙う、というプランにならざるを得ないのでしょうか。

KIPPU的に注目してほしいのがM・アロンソとジルーの起用。ここ数試合出ていない上にエメルソンが怪我をしているわけでもない。なのにスパーズ戦に出てきてミドルを決めていくM・アロンソ。スタメンにM・アロンソがいた時に震え始めるスパーズファンは多いのではないでしょうか?#M・アロンソ恐怖症 twitterで待ってます。ジルーに関しても、「今シーズン試合でた?」レベルでのダービーでの起用。ランパード、どういう狙いが…。Please tell me about your select, Frank…

トッテナムの非保持

スパーズ非保持、チェルシー保持が前半の概観。スパーズの守のプランは、CBに持たせて縦を切り外へ誘導が狙い。

トッテナム守

上のGIFのようにスパーズSHはハーフレーンに立ってシャドーへの縦を切っていた。よって、チェルシーのWBにはボールを受けた時に余裕があった。このWBへはSHのスライドでライン間へのパスコースを切り、同時に縦はスパーズのWBが切ることで対応した。この対応により、ボールを受ける前に余裕のあったチェルシーのWBはボールを受けた後には余裕が無くなっていた。スパーズの2列目のスライドがキーとなっている守備のプランだった。

よって、チェルシーは2列目のスライドを乱して前3人に決定期を演出しようとしてきた。前半14分のチェルシーの得点を思い出してほしい。

チェルシー1点目

まず、コバチッチがゾーン2で幅のアスピリクエタへサイドチェンジを行った。1度アスピリクエタに出すことで対応するモウラとウィンクスの注意は外に向く。よってジョルジーニョに余裕ができた。さらに、ジョルジーニョへのパス(上のGIFの1のパス)と同時にマウントが降りることでヴェルトンゲンを釣り出してジルーの抜けるスペースを作り出した。このスペースにジョルジーニョがパスを出し、ジルーの得点につながった。

このシーンの他にも、M・アロンソからCB-右HV間抜けたマウントへラストパスが通るシーンや、コバチッチにCH間にパス通されてライン間でバークリーが受けるシーンなどスライドの遅れによる危険なシーンがあった。

トッテナムもチェルシーと同様にハイプレスを仕掛けていた(仕組みは下に記述したチェルシーのハイプレスの項を先に見ていただきたい)。しかし、プレスのスピードが遅くWBで奪えず中にパスを通されていた。結果、5-4-1に撤退せざるを得ない状況だった。

トッテナムの保持(チェルシーのハイプレス)

今度はトッテナムのボール保持について考える。前半、トッテナムのボール保持からチェルシーのゴールを脅かすシーンはなかった。これはチェルシーのハイプレスによる阻害が要因といえるだろう。チェルシーはDFラインまで噛み合わせバッチリのプレスを行う。

ポジションの噛み合わせ

上の図のように今回のフォーメーションでは各ポジションでマークがはっきりしている。チェルシーはこの噛み合わせの良さを活かしてスパーズのDFラインへプレスを行ってきた。

チェルシープレス

チェルシーのDFラインへのプレスのスイッチはCBからHVへのパスだった。ジルーがアルデルヴァイレルトの縦を切ることでHVへパスを誘導。そしてパスと同時にバークリー(チェルシーのシャドー)がサンチェス(スパーズのHV)へ縦切りプレスで外へ誘導。パスを受けたタンガンガ(スパーズのWB)のボールをM・アロンソ(チェルシーのWB)が奪う。プレスの逃げ道となるパスコースを増やすために降りてくるスパーズの選手ヘはチェルシーのマークの選手がついてきて前を向かせない、どころかボールを奪ってしまう。特に目立ったのはモウラの降りについてくるアスピリクエタであった。アスピリクエタのハードワークから感じさせられるキャプテンらしさにむじんえきBOYSの2人はいつも驚いている。スパーズのケインのハードワークを思い出してしまった…。カムバック!ケイン!

このハイプレスにバッチリはまったスパーズはショートパスでの前進は不可能だった。よって、残された選択肢は前線へのロングボールであり、セカンドを拾って近い距離でのコンビからシュートを目指す形となる。しかし、ロングボールの受け手となるモウラにもベルフワインにもまずボールが収まらない。セカンドを拾っても潰される。有効な攻撃はほぼなかった。

改善策として以下のプランを考えてみた。

抗ハイプレス

ハイプレス回避のパスをサイドに流れたベルフワインへ。ベルフワインはフリックで空いたスペースへ。人への意識が強いチェルシーこのスペースへ走り込むのはエンドンベレか逆サイドから絞ったロ・チェルソ。どちらもドリブルは得意なのでゾーン3まで進出できるのではないだろうか。

後半開始早々にチェルシーは2点目を奪う。必ず行われていたハイプレスは2点の余裕や疲労からだろうか、行われる機会が減ってきた(なくなった訳では無い)。5-4-1の形になるチェルシーに対しスパーズは攻撃的な選手交代を行う。さらに80分からはチェルシーが5-4-1で構えるようになる。しかし、中央において近い距離でのコンビによりゴールを狙うスパーズはチェルシーのブロックを崩せず。モウラのブロック外からのドリブルでも突破できない。ゾーン3での攻撃で目立つ、ロ・チェルソからライン間へのキーパスもこの試合では見られず。実際、トッテナムの得点は、チェルシーのロングボールをクリアして空中でつないだポジトラによるものであった。

おまけ M・アロンソの悪夢

なぜかスパーズ戦ではM・アロンソを使ってくるチェルシー。そしてしっかりゴールを決めて帰るM・アロンソ。今回の試合でも得点したM・アロンソを振り返る。

1. 47分の得点

ゾーン2右でのチェルシーのスローインのシーン。アスピリクエタからのロングスローでゾーン3のジルーへ。アルデルヴァイレルトがついていく。頭での落としを受けたマウントがエリア前右ハーフスペースまで運び、ヴェルトンゲンが対応。エリア前中レーンで受けたバークリーがタンガンガ引きつけ、左上がったM・アロンソへ。最後はダイレクトでM・アロンソだああああ!!!

2. 81分の直接FK

エリア前中からチェルシーのFKのシーン。蹴るのはウィリアンか?M・アロンソか?M・アロンソおお!!!クロスバー!!!

お願いだから早く移籍してください。ローンでなくて完全で。

まとめ

チェルシーに完敗し、シーズンダブルをくらったスパーズ。ハイプレスへの対策、ゾーン3での崩しと課題が見えた。モウ、本当にトップ4フィニッシュは可能なのか?!カムバックポチェ!!

上のハッシュタグ、このブログへのご意見ご感想はぜひ無人駅BOYSのtwitterまで!