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0613 このやみのむこうには

頭が止まり、筆が止まり、心も止まった3ヶ月。

繁忙と失態で抑うつとパニック障害の引き金を引かれて

何気ない日々が、視界に血の滲む修羅場へと変貌するさまは

すべてを投げ捨ててしまいそうになるばかりでした。

考えていることが言葉にならない。

生欠伸のようなうまく息を吸えない状態。

気温ひとケタ台の中でスーツを着ているにもかかわらず、額を覆う脂汗。

言語的な受け答えに費やす嫌な長い時間。

身から出た錆に気道を塞がれる日々は

自律神経と自尊感情をめった刺しにするには十分すぎるものでした。

1年間住んだ北の大地を離れ、帰りたいと願った京都のお隣、

大阪へ移り住んだものの、中々フル稼働とは行けません。

懐古主義という深泥沼は、足元に纏わり付き踏み出そうとする度に

泥跳ねを起こし、これから来るべき明日への航路を狭めて行きます。

刹那主義という投げやりな思いは、部屋中を照らす蝋燭の火を

自らの手で一本ずつ消すようで、その場を暗くしながら

火傷痕や溶けた蝋の汚れに塗れていく自分を

何処かで大馬鹿者だと謗りながらも可哀想な自分に浸る

恰好の材料を積み重ねていきます。

それでも少しずつ、人と接すること、音楽を奏でること、

スタジアムで熱狂することを楽しめているのは、

変わろうとしている現れなのか、それとも今までの反動なのか。

どちらにしても、このようにしてものを綴るという嗜好品に

手を付けられるようになったくらいには前向きな兆候だと捉えたい所です。

やり残したこと、積もり積もる思い、実現できなかったもの。

全てを置いてきた北の大地から離れ1ヶ月。

空っぽになった旧居の写真を見つつ、

漸くこの場所に帰ってこられたことを記念して、

復活の筆を執りました。

この闇の向こうには 輝く明日があって欲しい。

BGM 岡林信康/友よ

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