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#7 マッチングアプリ体験記「大宮で年上彼女、チャミスルで流し込んだ夜」

前回の記事は、こちら…。

前回の記事にも書きましたが、私マッチングアプリでは、年齢を「23歳~31歳」に条件を絞っております。
つまり、「年下」にフォーカスをしてマッチング活動をしているのですが、ありがたいことにお相手から「イイネ」いただきました場合は、その希望条件の年齢外であっても、プロフィールを一読し判断するようにしております。
何だか偉そうな言い分で、恐縮なのですが。

そんなイイネをいただいた中で、私より2歳ほど年上の女性がおりました。

トップ画像は、セミロングの髪に、コーヒーを片手に持って、溢れ出る「丸の内」感。
2枚目の画像は、パンケーキと一緒に、ダブルピースで、見せつけた「まだまだ現役」感。
3名目の画像は、皆大好きノースリーブニットに、動物園で満面の笑みで、隠しきれない「一通り経験してます」感。
4枚目の画像は、「6個餃子」を俯瞰から撮った、「男のツボ、ばっちりおさえてるやろ?」感。

もう、スワイプして4枚目の画像の時、私は膝ガクガクで床にへたり込んでいました。
希望条件という壁は、たった4発のパンチでぶち壊されたのです。

ですが、私、「女性」と「餃子」の関係性について、長年研究をしておりまして、一言、言わせてください。

マッチングアプリの女性、だいたい4枚目に餃子の画像のせがち。
っていうか、女性、餃子の写真とりがち。

以前より、女性の餃子に対する不思議な「執着?」みたいなものに、違和感を覚えておりました。
「女って餃子好きすぎじゃない?」って友達ともよく話しておりました。

女性がいる飲み会なんかで、好きな食べ物の話になり、男の誰かが、

男「じゃあさ、ぎょうざとかさ・・・」

女①『ぎょうざー!!!!!ぎょぎょぎょ、ぎょうざー!!!』

女②『ぎょうざかみ!!やばたん!!ぎょうざやばたん!!ばっかるこーん!』

食い気味で・・・
餃子を食べているわけでもないのに・・・
女性が餃子という言葉に狂いだす、その光景を何度見たことか。
嘘かと思うかもしれませんが、「餃子 女 狂う」とかで検索すれば、動画出てくると思いますし、ひょっとしたら無意識のうちに、あなたも・・。

以前付き合ってた私の彼女は、当時私がベージュ色の布製の筆箱を使っていたのですが、それを見ただけで『ぎょぎょぎょ、ぎょうざー!!』って狂っていました。
そのあとバーミヤン行きましたけど、彼女は「バーミヤンラーメン」「麻婆豆腐」だけ食べてました、ナイスフェイント

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【デートに行こう ~趣味共通は強い~】

その年上彼女は「韓国」が大好きな女性でした。

実は私も、特に意識をしていたわけではないのですが、韓流が上陸してきたときから、切れ目なく韓国芸能に触れ続けてきたタイプの人間です。

中学生の時に、日韓共同制作ドラマ「フレンズ」を見ました。
深田恭子と、ウォンビンが再開をするシーンでしょうか?
「ともこぉお!!!」と叫ぶウォンビンの真似を、クラスメイトの女子の前で何度もしたものです。

高校生の時に、友人のお母さんに「冬のソナタ」を勧められ、ほぼ寝ずに1週間ほどで見ました。
確か、第4話でしたでしょうか??
「カンチュンサァーン!!!」とチュンサンが死んだあとに、波止場のような場所で皆が叫ぶシーンの、ヨングクの真似を、飲み会で何度もしましたね。

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「韓国」が好きな女性だったら、もう話しが合わないわけないですよね?
あれ、いま女の子の間で流行っている「渡韓ごっこ」って、
確か、二体の雪だるまをキスさせて「お前いいなあ・・・」って呟いたりするやるですよね。
それだったら、20代前半の韓国好きな女性とも、マッチングばっちりです、よかった。

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その彼女とも、もちろん意気投合し、韓国料理を食べに行くこととなりました。
そこで感じたことは、「趣味が合う」「趣味が合わない」って、女性と付き合ううえで、私自身は全く気にしていなかったのですが、
「趣味が合う」相手とは、本当に話が早え・・・、趣味が一緒だと分かった途端、相手の警戒一気に下がりましたもんね。

やっぱり男からすると「流行りばっか追っかけてるやつ」ってネガティブな印象だけれども、女性からしたら「流行りに敏感」な男性って、やっぱりモテるんでしょうねえ。
まあ、ワタシも「韓国」「韓流」というトレンドはキャッチして、常に「アップデート」しているので、その点はモテる要素になりそうですよね。
しっかりとそういった部分は、マッチングアプリのプロフィールにも反映させておかないと・・・、

ヤクルトスワローズの大ファンですが、好きなピッチャーは「宣 銅烈」選手で、「サムソン・リー」選手と「リー・ジョンボム」選手がいたときの中日ドラゴンズは今でも大好きです!!おんなじ趣味の方と出会えたら、いいな・・。

どうでしょうか???

【韓国料理を食べよう ~チャミスルに気を付けて~】

当日は、大宮の大定番の待ち合わせスポットでもあります「豆の木」で待ち合わせをしました。

「豆の木」とは、埼玉県民(中央・東部)であれば、知らない人はいないほど有名な大宮駅改札前の待ち合わせスポットであり、有名すぎるがゆえ常に人が多く、待ち合わせても中々会えないという現象に毎度悩まされるというのは、「埼玉県民あるある」ではないでしょうか。

「あっ、着いてるよ、豆の木いるよ」
『えっ、わたしも豆の木、10分前くらいからいるけど・・』
「えっ、いる??どこ??」
『えっ、ニューデイズの前の方の・・』
「そっちかよ、インフォメーション側いたのに!」

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待ち合わせ場所は、時間ぴったりにスタンバイ。
キョロキョロしていたら、後ろから「すいません」と声を掛けられた。

パッと振り返ると、そこにはマッチングアプリで見た彼女がいた。
写真のままの綺麗な瞳、写真のままの大人っぽい雰囲気、そして写真の1.3倍くらいデカい体、というか体積。デブとかじゃないけど。
「あ、あれ?ちょっと、でかくない??」
若干戸惑ったが、写真での縮尺を勝手に決めていた私が悪い。
動物園の写真では小鹿が一緒に写りこんでいたが、あれは小鹿ではなく、それなりに大きく育った、ただの鹿だったのだろう。

しかし、彼女の大人っぽい雰囲気はそのままで、私は上機嫌であった。

駅からお店までの道のり、想像より1.3倍大きかった彼女の肩と、私の肩は、相撲の稽古ばりに激しくぶつかり合った。
時に私が跳ね返されてしまいそうにもなる。
強い「フィジカル」、そして絶対にぶれない「体幹」、そんな中でも歩くスピードの落ちない彼女の姿を見て、インテル・ミラノでのクリスティアン・ヴィエリのプレーを思い出していた。

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今回予約をした韓国料理屋は、韓国好きの若い女の子をターゲットにしたような「なんちゃって韓国料理」だった。
私が韓国料理初心者ということで、「本当はもっと本格的なとこの方がいいけど、雰囲気だけでも楽しもう!」と彼女が見つけてくれた場所だ。
サムギョプサルに、チヂミ韓国海苔巻きトッポッキ、どれも雰囲気を感じる程度には十分だった。

彼女は都内の金融系会社の事務員。
私の以前の職場と近かったこともあり、その辺りのグルメ情報を共有したりで盛り上がった。
それ以外も、仕事の話家族の話過去の恋愛もかなり踏み込んで話した。
一呼吸つく度に、チャミスルをグイっと飲み、私は徐々に完成に近づいて行った。

それにしても韓国料理は酒にあう、チンチャあうチンチャマリアージュ
「韓国人は世界一酒飲みな人種」と聞いたことがあるが、これだけ酒にあう料理がそろっていたら、飲まずにはいられない。納得です。

彼女は酔っぱらっていく私を見て、楽しそうに笑い、次々とグラスに焼酎をついでいった。
徐々に大宮の夜が、ふけていった。

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【酔っ払いの奥義 ~酒さえ飲めりゃ、どこでもええ~】

年上の彼女とは話題も尽きず、私は上機嫌に酔っぱらっていた。
1軒目を出た私たちは、どちらが言い出すでもなく、自然と2軒目を探していた。
やはり、年上の女性だからでしょうか?
「駆け引き」みたいなのがなく、行動に一切の無駄がない
そんな彼女との時間に、私は物凄く居心地の良さを感じていた。

まるで、ふわふわのソファーで、だらしなく座っているときのような。
もし何もかも許されるのであれば、「よぎぼー」って言いながら、彼女の胸に飛び込んでしまいたくなるような。

そして、酔っていながら感じてたもう一つは、この感情は「恋愛」ではないということ。
もうそれだけは、ハッキリと分かっていた。

私が「よぎぼー」と言いながら甘えたくなる感情は、自分の中にある「恋愛感情」のそれとは全く種類の異なるものだ。
むしろ、私が「よぎぼー」をされたいのだ。
Niziu「よぎぼー」されたい側の人間なのだ。

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そして、2軒目は「飲めればどこでもいい」という、女性に配慮の欠いた最低の判断となり、大宮のクソビルのクソ居酒屋に入った。
それでも彼女との話題は尽きなかった。
「こんなに楽しいなら、付き合わないけど、今後も時々遊んでほしいなあ・・」
そんなゲスい発想すら出てきて、私のテンションはピークだった。

カモ肉のローストを食べ、ビールで一気に流し込んだところで、私の世界はブラックアウトした・・・



【サルでも知ってる教訓 ~飲みすぎは禁物~】

「お客様!お客様!」

誰かに肩を揺すられて、私は目が覚めた。
駅員さんが私を覗き込み、「お客様、終点です」と言った。

電車を降りて、乾いたコンタクトを潤すためにひとあくび、そして辺りを見回すと、そこは「宇都宮」だった。

あれ、埼玉で飲んでたのに、栃木にいるー!!

キッパリと諦めのつく距離がゆえ、駅を出て、迷わずにアパホテルへ駆け込んだ。
そして、コンビニで買ったペットボトルの水を一気に飲み干し、大宮でのことを思い出そうとした。
しかし、あのカモ肉のローストから、まったく何も思い出せない。
ひょっとしたら、あのカモ肉のローストで、一度世界は滅んだのではないか?
そして、宇都宮から神が世界をまた再生したのではないか・・?

すると、年上の彼女からLINEが入る。

「今日は本当にありがとう!すごく楽しかった!」
「帰り大丈夫だった??よかったら、また今度、新大久保に美味しい韓国料理あるから食べに行こう!」

もう恥ずかしくて恥ずかしくて、震える。
あのカモ肉のローストを食べてから、私が彼女にどんな行動をとっていたのか、想像しただけで震える・・・。
甘えていたのだ、そして調子に乗っていたのだ。

私が何をしでかしたのかは彼女しか分かりえない。
ひょっとしたら何もしてないかもしれないし、酔っ払い特有のウザい感じだったかもしれない。
彼女の様子から察するに、そこまで有害な感じではないのだろうが、申し訳なさ過ぎて、この出会いは教訓として胸に刻ませていただく事にした。

教訓 : 年上の女性と、韓国料理でチャミスルは飲んではいけない。

そして、アパホテルのフカフカな布団へ、もう二度と会わないだろう彼女を思いながら「よぎぼー」した。

どうしても生まれ変わらなければ、いけないなら、私はNiziu専用のヨギボーになりたい…。


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