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【人は、行間で恋をする】

アラフォー再婚移住女です。どうもこんばんは。
ひょんなことから離婚と再婚をコミカルタッチに書くことになったアラフォーの私。お時間あればぜひエピソード1からお読みいただけたら嬉しいです。
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時間がなくて、本編から読んでいただける方へ:
[ざっくりあらすじ]
離婚を決意し、東京から大阪へ出戻ったアラフォーのバツイチ子持ちが10歳下の彼に出会って運命を感じ、数々の障壁を乗り越えて再婚するまでのありそうでなさそうな大冒険のお話です。

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前回、10個下の年下ボーイとひょんなことから鎌倉デートをすることになった私。今回は、またまたひょんなことから彼のお誕生日を一緒に過ごすことになった胸キュン&クスッとエピソードを話そうと思う。

彼「来週、プレゼンがあるので緊張して眠れません、どうしたらいいですか?」

ラジオ投稿のような悩み相談が、密かに思いを寄せている彼から届いた。

私は、基本的に緊張もしないし度胸と胴体だけはずっしり構えているタチなのでこの手の質問にはいつも最適な回答がある。(誰がデブや)


私「それは簡単ですよ。緊張しないようにするためには、
自分のことを、ウーピーゴールドバーグやと思い込むんですよ。」

『天使にラブソングを』より

(圧倒的に参考にならないで有名な私の悩み相談の回答。)

彼「それで思い出した。渋谷に、 ”ウーピーゴールドバーガー"っていうハンバーガー屋があるんです。そこでハンバーガー大会しましょう。」

キターーーーーーーーーー!!!!!!!

私「来週、誕生日でしたよね。行きましょう。奢ります。」

彼「神ですか?!ヤッタァ!!」

決まりました。優&勝。

悩み相談の回答に、「ウーピーゴールドバーグ」という何の参考にもならない回答をして、意中の彼とのデートに漕ぎ着けらたの東日本で私だけな気がする。(西日本にもおらんわ)

彼のお誕生日当日、
私は毎度のように島田秀平のお階段巡りのポッドキャストを聴きながら出社し(気持ちわる)、彼の働いているデスクへおめでとうを伝えに行った。

すると、おめでとう、と同時に彼は自分の誕生日なのに
私にコーヒー豆をプレゼントしてくれた。いい香り。
私がコーヒー好きなことも知ってたし、今日ご馳走することを伝えていたからお礼も兼ねてわざわざ買ってきてくれたんだろう。

そのコーヒー屋の名前が、まさかの私の地元の地名と同じ名前で何だかまた勝手に運命的なものを感じた。

休みの日に、私のことを考え、コーヒー豆を注文している姿を想像しただけで私の右心房はビートを刻んでいた。


その日も、予報は雨。

鎌倉デートの日も雨だった。


私「今日も、雨ですね。」


すると

彼「僕にいいことが起こる日は、雨が降るんです。」


トゥクトゥンッ!!!


また、私の中のトレンディドラマのイントロがビートを奏でた。

いいこと=鎌倉デート、今日のディナーってこと?
罪な男だよ全く。
くっそぉ。
私の、期待しない武装モードが脆弱になってゆく。


仕事が手につくはずもなく、
地に足なんかつくはずもなく、
ソワソワしながら、

誰にも気づかれないように職場の外で待ち合わせをし、

ウーピーゴールドバーガーへ向かった。


店内は、常連客で賑わっており、気温もそこまで低くなかったのでテラス席でバーガーを食うことにした。

L字が型の席に通されたが、
私は、どうしても彼の隣に座りたかった。

なんて言い訳したか覚えてないけど、
シンプルに「ちょっと遠いわ。」って言って、隣に座った。


バーガーを食べながら、
あくまでも、彼の今後の恋愛が円滑に進むように姉御としてアドバイスするポジションをキープした。

私「女性は、こういうシチュエーション、グッときますよ。」とか「タイプはどんなんですか?私の友達、美人ばっかりなんで紹介できるかも。」とか。

私は、複雑な気持ちで。
直感でこの人とはどんな形になっても一生付き合っていく人だと確信していた。
親友でも、気のいいおばさんでも、茶飲み友達でも…
だから、相談しやすい陽気な関西人のポジションをとる態度をしていた。

私「理想の見た目とかってありますか?」

彼「身長は10cm差くらいがいいです。僕、170cmなんで160cmくらいかな?」

私「(高らかに右手を挙げ) 160cmです!!!(テラスで大声)」

彼「いっちばんいいんです。160cm大好きです。」

(よっしゃー!!!!)

あかんあかん、浮かれたらあかん。
男なんてシャボン玉。浮かれたら傷つくだけなのさ。
私は所詮、陽気なひょうきん関西人おばさんなのさ。
ピエロとしてこの場を盛り上げて彼の誕生日を祝うのさ。(必死)

そんな会話をし、バーガーと恋心を辛口ジンジャーエールで流し込み(チョイスがブタ)、店を後にした。

少しお散歩をして、
渋谷を一望できるヒカリエの最上階でドリンクを買って窓辺でおしゃべりすることにした。

本当に他愛ない話をしていたところ、
ある看板が目に映った。

そこには、菅野美穂が可愛くこちらに微笑んでいる写真が広告が掲載されいた。


彼「僕ね、菅野美穂が昔からタイプなんですよね〜。」


オワタ\(^終^)/



それもそのはず、私は、自分にないものを全てギュッてしたら菅野美穂が出来上がるくらい対極にいる女なんです。


完全に終わった。


私に「菅野美穂がタイプです。」っていうってことは、

「あなたに全く興味がありません。図に乗ってんじゃねぇよ一人吉本新喜劇が!」というのと同じことなんです(言うてない)。


少しシュンとして、

帰路に着こうかと言うことになり、
エスカレーターに乗り込んだ。


本当は、まだ帰りたくない。
ずっとずっと語らっていたい。

そうもいかず、逆方向の電車に乗り込むべく長い長いエスカレーターが無情に進む。


前後に並んで乗っていた私たち。

誰も人がいなかったので、彼がふと、隣に乗ってきた。


同じ段に乗った彼が私を見て一言。





彼「瀬菜さん。160cmですね。」




ズキューン!!!!


彼にとっては、本当にただの情景描写。


でも、でも、


「160cmの人が好き」のくだりがあって、その上で”160cmですね”はずるすぎる。


ドキドキとニマニマを全力で隠して、


私「(彼を見上げて)170 cm、ですね。」



そう呟いて帰路についた。


朝、仕事のカバンを開けると、

彼からもらったコーヒー豆が香ばしい匂いとともに昨日の記憶を連れてくる。


思わず調べたよね。


Google [菅野美穂 なる方法 対極]


出てくるわけないのよ(敗北)


コーヒーと共にほろ苦い恋をグッと流し込み、翌日も仕事をするためパソコンに向かった。


お誕生日の後は、私は引っ越し前にインフルエンザに感染し、オンラインミーティングで彼を見かけることはありつつも。


しばらく2人で出かけることができず、後ろ髪をひかれながら大阪へ戻った。


そこから私たちの試練が始まる。


To be continued…

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