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【生活】誰かに淹れてもらったお茶が飲みたい

日本茶、紅茶、中国茶、それからハーブティーと、お茶と呼ばれるものはなんでも好きです。

それもただ飲むんじゃない、

水を汲んでやかんを火にかける
茶筒を開けて香りを感じる
お湯が沸く音を聞く
茶葉のかすかな重みを感じながらポットに入れる
お湯を注いで踊る茶葉を見る

茶葉が開く
香りが変わる
セカンドポットに優しく注ぐ
口に含んで甘みや渋味、旨味を感じる


その全部の工程が好きです。

お茶を淹れると何かが切り替わってリセットできる。飲み終わった後にする作業の効率は明らかに上がります。

だから仕事中や家での執筆中、時間を決めてあえてゆっくりお茶を淹れています。

手間ではなく、大事な時間です。

自分で淹れても癒されるのですが、なんだかこの頃は人にゆっくり丁寧に淹れてもらったお茶が飲みたい。

思い浮かぶのは石川県金沢市にあるとあるお茶屋さんです。

今は少しスタイルが変わったらしいのですが、以前は煎茶、玉露、棒茶などのお茶の種類と和菓子を選ぶと、
2煎め、3煎めと、目の前で店員さんが大変美しい所作でお茶を淹れ、器を替えながら出してくれました。

もてなす、という行為がどういうものか、当時高校生だった私はあのお店で見つけました。

お茶が好きになったきっかけの思い出です。


あのお店のことを思い出すということは、今私が欲しているのは単純に美味しいお茶ではなく、ああして誰かにもてなされる贅沢なのでしょう。

カフェでお金を払って店員さんが用意してくれるお茶やコーヒーも、もちろん美味しいし店員さんのそのお仕事がありがたいです。

だけどその後はご自由にお寛ぎください、だから、ちょっと物足りない。


私がお茶を飲むペースに合わせて、程よい待ち時間でお茶を淹れる美しい所作を見せながら、また新しい味のお茶を新しい器で差し出してくれる。

それくらい甘やかされる時間を過ごしたいです。

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