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2週間使用したLeica M11の印象

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LeicaM11 First impression  


2週間使用したLeica M11の印象

2週間使用したLeica M11。とは言っても間にはGWもあり、普段平日に撮影することが多いため、実際の撮影は数日といったところ。
デジタル世代になってから、Leica M8、M9、Monochrom、M、M10、M10-Pと使用しているが、一番の違いは、ISO64スタートと感じた。

ISO64は、晴天、曇りの時も日中に撮る写真の幅が広がる。今まで制約となっていた条件のISO200(160)スタートだったカメラが、ISO64になるとまるで違う。
※M10でも減感設定でISO100も使用できるがISO Auto設定にはできないので普段使いには少々面倒、画質も低下するので私自身使うことは無かった。

当たり前といえば当たり前だが3段以上違うわけで、仮にメカニカルシャッター限界の1/4000、F1.4、ISO64の写真は、F4かF5.6、1/4000、ISO200の露出とほぼイコールの関係となる。F1.4とF5.6だったら撮れる写真は違うものとなると思う。

サブ的に使える電子シャッターもあり、場合によっては1/16000も選択できる。

切り替えテスト的な撮影の意味もあるので、意識的にF値を開けて撮ることが多かったと思うが、今までの写真とは少し違うものが撮れたと感じている。
普段のスナップ撮影で日中こんなにF値を小さくすることはなかったので、今までより写真の表現は確実に広がる。もちろん今までと同じようにレンズのF値は絞っても良いわけで。

Leica M11のMyカスタマイズ設定

  • 光を発する設定のOFF
    何これって思われる方もいると思うが、特に夜間の撮影中に、極力ランプや液晶の光が表示されないようにするための設定やパーマセルテープによるランプのマスキングの実施。

    ・オートレビューオフ
     撮影後の液晶画面表示のオフ。
     普段、撮った後に見直す事はほとんどないので常にオフ設定。
    ・LEDランプオフ
    ・ボトムランプオフ
    ・物理LEDランプへパーマセルテープを貼る

      LED関係のランプはオフとして赤く光らないように設定。ただ、これも完璧ではなく撮影後の書き込みはOFFだが、電源ON\OFF等必要な時は光ってしまうので、さらにLEDランプに小さく切ったパーマセルテープを貼って光が見えないようにカスタマイズ。

  • ストレージ保存(安全のための二重保存)
    今までのデジタルM型はSDカード1枚のみ。プロ仕様のようなカード2枚によるデュアル構成はできなかったが、M11から内蔵メモリ64GBとSDカードのデュアル構成ができるようなった。

    ※使用SDカードは、UHS-II、V90、300MB/s読み取りと 260MB/s書き込み速度の128GBを使用

    当初のファームウェアではなぜか選択できなかった、「DNG →SD、JPG→内蔵メモリ」は最新のファームウェア1.3.0.0から選択可能。

    今まで同じSDカードにDNG(RAW)とJPGの二重保存していたが、M11からは、DNGをSDカードに保存し、サブでJPGを内蔵メモリに保存できるように設定。これなら、最悪SDカードが故障して読めなくなっても内蔵メモリからサブのJPGを呼び出すことも可能となる。

    DNGの保存画素数も6000万、3600万、1800万画素と選択できるが、現像する環境(PCのスペックや保存ストレージ等)が許すなら6000万画素で良いと思う。わざわざDNGの画素数を下げる必要もない。
    M11の売りの一つのトリプルレゾリューションはどの様に画素を下げているのか不明。一応、複数ピクセルが1つにまとまっているような概要が記載された絵がカタログには記載されているが詳細な仕組みはわからない。ピクセルの減算や複数ピクセルの選択もしくはまとめる演算、そもそも周囲のピクセルは関係なく間引き等いくつか方法がある思うが、現段階ではLigtroomの縮小でもそれほど変わらないと思う。それよりも大きい画素で保存しておいた方が現像の選択肢は広い。

  • カメラ上部のFNボタンカスタマイズ
    前回の記事にも書いたが、シャッタータイプ選択ボタンを配置。
    メカニカルシャッターと電子シャッターの切り替えができるようにショートカット設定。

  • 再生時のクリッピングON
    ちょっとこの設定は探すのに苦労した。再生画像のハイライトやアンダーの警告表示。これ、どこに行ってしまったの?と探しましたが発見。
    「撮影アシスト」ー「情報プロファイル」ー「任意のプロファイル番号」ー「クリッピング」
    たぶん、SLやQ系と操作UIを合わせた関係だと思うが、今までのM型とメニューが違うので少々戸惑いました。

その他といえば、念のため予備バッテリーの購入。
余談だが、ブラックとシルバーの二色展開で底の色に合わせているため、今後限定カラーモデルが出たときはどの様に対応するのだろう。サファリ用のバッテリー色は発売するのだろうか?

バッテリーは、オートプレビューオフ、ライブビューもEVFも使わないからか私のペースだと2、3日使ってもバッテリーが切れる事はなかった。M10より長持ちする。

ただ、1点使っていて違和感があったのはスタンバイからの復帰
電源ONは問題なくスタートできるが、半押し→スリープからの復帰は違和感を感じるくらい時間がかかる。そのため、スリープにならないようにカメラスタンバイ設定は長めの5分に伸ばしている。

LeicaのM型デジタルは、多彩なメニューが用意されている他のデジタルカメラに比べるとシンプルでそれほど設定する事はない。
ただ、確実に以前の機種より撮影に必要な箇所は増えていると思う。

Leica M11で撮影した写真

Leica M11,Summilux 50mm f1.4 ASPH. ISO64,F2,1/1000


Leica M11,Summilux 50mm f1.4 ASPH. ISO64,F2,1/1500


Leica M11,Summilux 50mm f1.4 ASPH. ISO64,F1.4,1/1250


Leica M11,Summilux 50mm f1.4 ASPH. ISO64,F2,1/5000


Leica M11,Summilux 35mm f1.4 ASPH. ISO400,F1.4,1/4000


Leica M11,Summilux 35mm f1.4 ASPH. ISO64,F5.6,1/500


Leica M11,Summilux 50mm f1.4 ASPH. ISO64,F1.4,1/3000


Leica M11,Summilux 50mm f1.4 ASPH. ISO64,F1.4,1/12000


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