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Leica M11 First impression

  • ある日、M10-PからM11へ興味が出てきて

普段の写真は、Leica M10-Pを使っているが正直不満な点はほとんどない。

EVF(ビゾフレックス)も持っていないので、いつも光学レンジファインダーで撮っているからか、特に操作も不満もなく、撮り方も慣れ親しんでいるし、M8,M9,M,M10と変更してきているので特に違和感もない。

あえて探せばNDフィルターがない状態で絞りを開けるとシャッター速度が1/4000まで。ISOが200スタートと言ったところ。
※M10の現行ファームウェア標準の最低感度はISO200。発売当初のM10はISO100スタートだったが、ISO100時のCMOSセンサーのダイナミックレンジや画質等がISO200時より劣る性能のため、ファームウェア改訂時にISO200に変更された経緯がある。

ただ、スナップ派やフィルムで撮られる方からは共感が得られると思いますが、普段絞る写真が多いので1/4000やISO200だからと言ってそんなに困ることも少ない。
正直、M11の6000万画素が必要な場面はそうそう考えられないし、M10-Pの2400万画素も不満がないのでM11発表後も気にならなかった。と言うより買い替えの必要すら感じていなかった。

3月のある日、久しぶりにApo Summicron 75mm F2.0を持ち出して、晴天の中撮っていたらやっぱり開放で撮りたい場面が出てきて、「そういえば、新しいM11は電子シャッター1/16000、ISO64スタートらしいね」って頭によぎってから急に気になり出した。

そう思い始め、使ってみたいという思いが強くなって、3月中頃ブラック予約。
そして、GW前の4月末に手元にやってきた。
ポイントや価格など考えると量販店の方が安いのだが、今の順番待ちを考えると早く入手するなら直営店一択。

  • 1時間程度簡単なテストで使った段階での評価

本格的な使用はGW明け後になるのだが、本日使ってみて思ったことをファーストインプレッションとして記載しておく。

<シャッター>
電子シャッターとメカニカルシャッターのハイブリットモードで使用したが正直言ってこれは使いづらい。
1/4000以上が必要な条件時、自動的に電子シャッターへ変わるのだが、電子シャッター時は音が完全無音かつシャッターの歪みがあるので被写体を選ぶ。スナップ派の場合、完全に自分自身が静止していない状況でのシャッターチャンスもあるので、いっそう歪みには気をつけないといけない。

早速、カメラ上部のファンクションボタンにシャッター切替えを設定。
普段はメカニカルシャッター、どうしても使いたい時にハイブリットに切り替えることに。
あと、完全無音。あれはあれで良いんだろうけど、シャッター後の液晶プレビューもオフにしているので撮れているか全く不明。擬似音や電子音ONの設定があっても良い気がする。

ただ、本日は晴天なのでISO64スタートには大いに助けられた。


3月の注文時に触ったデモ機のファームウェアは初期のためか、電源ONからミラーレスカメラのようにシャッターが開いてシャッターボタンを押すことができるまでの感覚に若干違和感があったが、最新のファームウェア1.3.0.0で出荷されてきたM11はそれほど違和感は感じない。M10と同じような感覚になっていた。
これは嬉しい誤算。

シャッターの感触は、M10-Pと比べても違いという程は感じない。音が若干大きい?ぐらい。

<バッテリー>
バッテリーは1時間程電源ONのまま使ったが、電池の消費量は10%程度。私のシャッターペースなら一日ぐらいはそのままノンストップで使えそう。ここも今までより良いポイント。

左から、M8/M9,M(typ240系),M10,M11用のバッテリー
M10用よりM11用は大容量となって軽く長持ちになったらしい

ベースプレートの廃止も大きな変更点。正直少し寂しいがこちら方が明らかに便利。USB Type-Cも便利だし、この進化は正常進化なのだろう。

ベースプレート廃止で、レバーでバッテリーを取り出す。
そしてUSB Type-C端子経由の充電やデータ通信が可能

<測光>
測光もM11で大きく変更された。M8から続く金属メカニカルシャッターを使った透過の測光からミラーレスと同じようにシャッターを開いてセンサーで行う測光方式に変更となった。
多点測光が安定して使える様になったのと、新ファーム1.3.0.0からハイライト重点も加わり、M10-Pより露出は安定する様になったように感じる。
多点かハイライト重点にEV -0.7~-1.0あたりが私の標準設定値になりそう。

Leica M10-P のシャッター(測光のため、白グレー黒のシャッター)
見えにくいが、マウント内の円下部分にも出っ張りがあり、極端な後玉が大きいレンズと接触も考えられるため制限が出ていた可能性もある
Leica M11のシャッター(電源 OFFの時はシャッター閉じているが、電源ONでセンサーが開く状態となる)
マウント内の円下部分には何もなく空間が確保されている


<重量>
これも今回の売りの一つ。ブラックモデルは、トップカバーを真鍮からアルミに変更しM10-Pと比較して130g軽く、バッテリー込みで530gとなった。これは明らかに持った感覚が軽い。昔、M typ262(アルミのトップカバー)を使ったこともあるが、強度についてはそれ程気にしていない。軽さ重視はスナップ派にはとても嬉しいと思う。
真鍮のシルバーモデルと比較すると、もしかたら若干シャッター音に差が出ているかもしれない?(シルバーは触ったことがないので不明だが、アルミと真鍮では、音に違いが出ていると思う)

  • 本日のテスト

Leica M11,Summilux 35mm f1.4 ASPH. ISO64,F3.4,1/250
Leica M11,Summilux 35mm f1.4 ASPH. ISO64,F4,1/1600

高性能な6000万画素裏面照射型センサー搭載。DxOMarkのセンサースコア100(中判センサー機を除けば、2022年4月の現在フルサイズ機最高得点 )と以前のLeica M型では考えられない高性能なカメラ。
センサーはSONY製で間違い無いと思うが、像面位相差AFも必要ないマニュアルフォーカス機なので、他社ミラーレスカメラのように必要な部分も少ないので高性能化が実現しやすいのかもしれませんね。

この性能がM型にいるのかは正直疑問だが、良い分には問題はない。
高画素機の手ブレ防止のためか、デフォルトのISO Auto時のシャッター速度は、1/4xレンズmmとなっていた。

風景や人物をシャープに高解像度で撮りたい人なら、Apo Summicron 35mmや50mmが欲しくなるのも頷ける。

確かに等倍にしてPCの画面で見てしまうと、今まで見えていなかったレンズの甘さも気になってしまうが、私の普段の撮り方や被写体を考えるとそこまでの高性能レンズは必要はないと思う。

実際に普段と同じフィールドで使ってみないとわからない点も多いので、GW明けに使ってみると印象が変わる可能性もあるとは思っています。

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