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【台湾紀行】その5 "Tour de Taiwan Island 2018" Day 4 from 嘉義(Chiayi) to 高雄(Kaohsiungカオション)

Airbnbとは?

2018年8月5日

嘉義の夜が明けた。
台湾初のゲストハウス体験は「良好」から始まった。
部屋はドミトリーと言う、2段ベッドの並ぶ言わば相部屋だったが、ほかの宿泊者は居なかったので、イビキの被害者は出さずに済んだ。
今回のツアー中のゲストハウスは全て"Airbnb"と言うWeb予約システムで予約をした。
"Airbnb"を外国で初めて使ったけど、なかなか良く出来たシステムで、調べると「AirBedandBreakfast」って事らしい。ベッドに寝る権利を買うイメージになるので、基本は相部屋で、男性専用の部屋は無いが、女性専用の部屋はある場合がある。
最初は、「BedanBbath」と思っていたけど、言われてみると、なるほど、沖縄でも台湾でも"湯船の風呂"は無かったし、世界の標準はシャワー文化なのかも知れんな、、って感じ。そんでもって、必ずしも朝食は出て来るとは限らない。台所は共用だから、誰かのヤツを勝手に食えって所も、ままある。
嘉義では、朝食が出て来た。
ゲストハウスの奥さん?が、食パンを焼いてくれた。昨晩の親子の家族だと思われる、知らんけど。名字が違うから、本当の事は、分からない。台湾は夫婦別姓の国なのだった。

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ついでに言うと、Airbnbでは"ホスト"と言う、言わばマネージャーがいて、Webでの予約事を司っているのだが、実際に宿で会う人が、必ずしもホストと言う訳でも無い。ホストが複数の宿泊施設を統括している場合も多い。
嘉義の宿の家族はホストでは無かった、。この点は、ちょっとややこしい。
この先、イロイロなパターンの宿に出会う事になるが、後述する。

烏山頭水庫(ウーシャントウ シュイクー)と八田與一

今日は、朝から天気が良く気温も昨日より高そうな気配がしている。
宿を発って嘉義の街を後にする。

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次の宿泊地は、高雄(Kaohsiungカオション)である。
直線距離にすると、約100kmなので、寄り道せずに向かいたいところだが、今日は、「せねばならぬ」ノルマが2つある。
そのひとつが、烏山頭ダムの八田與一技師に会いに行く事だった。
"烏山頭ダム"は、現地の言葉では、烏山頭水庫(ウーシャントウ シュイクー)と言う。竣工したのは、日本統治時代だ。
日本人の八田與一技師の差配により1930年(昭和5年)に完成した。1936年にアメリカのフーバーダムが出来るまでは、世界最大のダムだったはずだ。
烏山頭水庫は嘉南大圳と共に嘉南平原の穀倉地帯としての発展に寄与した事は、歴史の事実だ。
日本人としては、先人の偉業を素通りは出来ないのだ。

ダムは観光地化している様で巨大な駐車場を有していた。
駐車場のゲートで入場料を払い、ダム湖への坂をよじ登って行く。
「あった。」八田與一像は、烏山頭水庫をとり巻く堤防の梢の木漏れ日の下にひっそりと佇んでいた。座像だった。

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烏山頭水庫の眼下には、嘉南平原が広がっていた。
当時の日本人は、この風景を見て何を思ったのだろうか、
八田與一技師にまつわる物語の最後は少し物悲しい。
諸々、感慨深い事だ。 

夢の台湾島の最西端

ノルマの2つ目は、国聖燈塔(國聖燈塔)に行く事だった。
実は、今回のツアーには、台湾島を一周する事とは別の裏ミッションがあった。台湾島の東西南北それぞれの極限地を踏破する事である。
調べると、それぞれの場所には燈塔(灯台)がある事が分かったので、訪れる計画を練っていたのだ。
東西の幅が30km以上ある嘉南平原の東の端の烏山頭水庫と、西の外れの國聖燈塔をかすめて南方へ行こうとすると、高雄までのルートをジグザグにかなり迂回する事になる。しかし、極限フェチの自分としては、これは興味深く欠かせない事だった。

烏山頭水庫から坂を下り、曽文渓(そぶんけい)の土手を遠目に見ながら河口を目指す。國聖燈塔は、曽文渓の河口の先っぽにある。
この辺りの地勢は完全に平野で、大河は堤防が高い。田んぼを中心としたド田舎の風景が広がっている。滋賀県の湖東のスケールを大きくした感じと言えばイメージし易いだろうか、関東なら潮来の辺りかな、、、とにかく道と電柱しか無く、人も車もあまり見かけない。日本と違うところは、南下するに従い、ドラゴンフルーツなどの果樹が目に付く様になって来たのと、池がやたらと多い事だ。田んぼだと思ったら菱の池だったりする。

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さて、河口へ進むにつれ、陽がだんだん高くなって来た。
南国の日差しは強く、平地ゆえに遮るものも無い。道路からの照り返しが真下から眼に突き刺さる。「今日は昨日より暑いな」
建物が減り、どんどん僻地へ向かっている感がある。この先、食堂があるかどうか分からないので、無理をせず早めの昼食を摂る事にした。
道端の至極地味な店構えの食堂に入った。台湾の食堂は総じて愛想の無い建物の店が多い。一旦休憩。
記録によると、魯肉飯(ルーローハン)的な丼と肉野菜炒め、湯(スープ)を食べた様だ。味が記憶にない所を見ると美味しかった様だ。
思い返すと、美味しい記憶より〇ズイ記憶の方が鮮明だ。

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基本的に全ての食事は感謝して食べているので、味についてどうこう言う事は控えるようにしているが、それでも〇ズイ物はマ〇イのであって、感謝しつつも顔には出さない様に苦慮しているのである。

食後、湿度が高いのか、蒸し蒸しの道に出て、河口が、いよいよ迫って来ると、田畑の代わりに池が増えて来た。さらに行くと、ついには池と畦道だけになった。池は、真四角で大きさは大小様々だが、とにかく見渡す限り全部が池だ。畦道の土手が、か細い所を見ると、水深はさほどでもなさそうだったが、何かの養殖をしているのだろうか、謎だ。そして、畦道は、ついに砂の道になってしまった。海から押し寄せる砂で埋まってしまった様だ。國聖燈塔はその畦道の先の砂丘の向こうにあった。

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「ただの鉄塔やがな」
砂丘に上るとそこには台湾海峡の海が広がっていた。対岸は見えない。
そらそうやな、対岸の中国までは200km以上あるはずだった。
しかし、思うよりも近いし、ちなみに香港までは約600km、東沙諸島までは約400km程の範囲だからこの海域はHotな海だと言える。
ここから南は、南シナ海なのだ。
お約束の記念撮影をし、台湾島の最西端をそそくさと後にする。
Hotな海、熱い砂、むせ返る湿気。もう暑くて居ても立ってもいられない感じだ。ヤバいな、ヤバいなーっと焦っていたら、畦道と畦道の交差する広大な池々の真ん中に、砂漠のオアシスの如く、ポツンと茶店があった。
キツネにつままれた感じがしたが、寄った。メニューには金額は書いて無い。一瞬、西遊記的な嫌な予感がよぎるが仕方がない。
女将が飛び出して来て、すっかり茹で上がったこの姿を見て、「あらまあ大変!!」と思ったのだろうか、かいがいしく世話を焼いてくれるのだ。パラソルの下に机とイスを出して「座れ」と言う。座ると、店の中から扇風機を持って来て空冷してくれた。濡れタオルで頭を冷やせと言う。そして、タライを足元に置くと氷水を張ってくれた。"かき氷"を注文した。
かき氷を机に置くと。女将は、おもむろに机の向こう側に座ったのだった、、。「暇なんかな、、そらそうやろなこんな辺鄙な、、、」「美味しいか」と聞かれても、そんなに見つめられるとかき氷が喉を通らないじゃないか、と思うが、背に腹は代えられない。ガツガツとかき込むのだが、、、これがまた微妙なお味で閉口したのだった。ここでは"顔には出さない様に苦慮"した。トッピングのマンゴーまでは良かったのだが、そのあとがどうも得体が知れないだった。「この黒いのは何?海藻?肉?、、等々」でも、監視されてるからね、完食せねばなるまい。一難去ってまた一難、暑さからは逃れられたが、違う試練が待っていた。脂汗タラタラ、、

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無限とも思われた時間が過ぎ、いよいよお会計の段になった。
西遊記的には相当な覚悟が必要な局面だが、、拍子抜けした。申し訳無いほど安かったと思う。具体的な金額は忘れたけどね。
やはり、夢でも見たのだろうか、、、
帰国してググったら確かにあの店はあって、タベログによると「女将は熱烈云々、、。」とあったから納得した。「引きが強いな、オレ、。」
下のインスタには、値段とか当日の生々しい出来事が詳しく書いてあった。

遥かなる高雄(Kaohsiungカオション)

夢から覚めると高雄(Kaohsiungカオション)を目指した。
曽文渓を渡ったらすぐに台南の街だ。
台南は、古都だそうだし、イロイロと興味はあるが今回は、素通りする。
陽は少し傾いて、幾分凌ぎ易くなって来ている。
残りは50km程だろうか、今日はイロイロあって疲れたから、もうヘロヘロや。道路の右は相変わらず池で、左は畑っぽい。台南を過ぎるとローカル感がグッと増した。自動車の乗り方もアバウトだ。

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結局、今日も残業になった。ついでに陽が完全に落ちる頃には、スコールのオプションも追加されてゲンナリ。

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さて、本日のお宿はー?
雨に濡れてスマホの画面が良く見えない、ストリートビュウでの予習の記憶を頼りに、高雄の街を彷徨う。っと言っても高雄は大都会だし、しかも夜。どうなんの?、やけくそ、あてずっぽうで「ここがくさい!!」と立ち止まったらドンピシャやってビックリ。160km走って来て、こんなビルとビルの隙間を見つけるなんて、、。「引きが強いな、オレ、。」

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入り口は隙間だったけど、建物は巨大だった。鉄筋コンクリート4階建て!!
このゲストハウスは、建物のオーナーがホストで住人だった。
要するにオーナーの自宅って事だ。家族一家が住んでいる。そんでもって息子がホスト。お金持ちなの?、日本には何度も来てるんだって、北海道が好きなんだって、、。
今日は、「朝から嘉義を出て"烏山頭水庫"と"國聖燈塔"に寄って来た。」と言ったら驚いていたな。

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夕食は、宿の近くで麺を食った。ちかれたなーもー。

つづく

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