消化酵素

酵素はなくてはならないものです。
酵素は基本的には体内(膵臓)で生成されます。

生きてるといことは酵素があるとも言えます。
酵素が生成されなくなったら・・・。

ビタミンやミネラルは補酵素(コエンザイム)と言いますね。コエンザイムQ10はビタミンでもミネラルでもありませんが、名前の通りコエンザイム(補酵素)です。

日本と世界各国は薬事法が異なります。アメリカでは酵素を普通にスーパーなどでも買えますが、日本では消化酵素は医薬品になります。

その為、日本でサプリメント或いは健康食品として販売されている酵素は、消化酵素ではありません。
酵素を生成する菌体であったり、酵素によって処理された(消化された)酵素飲料がほとんどです。

酵素飲料(植物発酵飲料)は多くの場合、熱処理されているので、残念なことに消化酵素としての働きはかなり失われています。但し、常温で再発酵する製品は多いので少なくとも菌体の一部は生きていると考えられます。また酵素や菌体の効果はなくとも酵素や菌体が処理してくれた成分ということも大切ですね。

さて、酵素栄養学で使用する酵素は「消化酵素」になります。

では意味はないのか?

酵素飲料(加熱処理された)は栄養吸収障害、つまり消化機能が低下して栄養をうまく摂取できない方におすすめです。

すでに消化された栄養素なので、基本的には消化機能に頼らずにそのまま吸収されて栄養になります。

また、酵素を産生する菌体を含むサプリメントは、酵素サプリメントというより腸内環境を整えるサプリメントと考えた方が良いでしょう。

消化酵素には食物を分解・吸収する働きと共に腸内環境(腸内細菌叢)を整える働きがあるからです。

酵素の働きの前者は酵素飲料、後者は酵素を産生する菌体を含んだプロバイオティクス・プレバイオティクス的な成分と言えますね。

さて、消化酵素ですが体内で生成される消化酵素と外部から取り入れれられる消化酵素・・・食物酵素・・があります。

外部から消化酵素を摂取することで、体内で、生成される酵素負担を軽減してくれる可能性があります。

食物酵素は「生」の食物に含まれています。
果物、野菜、お刺身、生肉・・・などですね。

ただ食物に含まれている酵素は、その食物を消化を促進する程度の微量な酵素です。

酵素はタンパク質でできていますので、タンパク質が不足していると酵素も充分、生成されない。しかして、タンパク質は酵素がないと消化吸収できないというパラドックスがあります。

ですから、あなたの現状を踏まえた実践が必要です。タンパク質が不足しているからと言って、消化機能の状態を無視してタンパク質を摂れば、消化器官に負担を与えてしまいますし、しっかりと消化できないのであれば、不消化物は悪玉菌の餌になり腸内環境を乱すことになります。

私は【消化機能(器官・機能)】と【腸内環境(腸内フローラ)】の状態に合わせたタンパク質の摂取を心が得ています。

日本人に特におすすめなのは酵素も補給でき腸内細菌にもよい『麹』。ガンで食欲がなくなった方も麹をとる事で食欲が回復したという話もあります。

麹は消化酵素の産生と腸内環境を改善する両方の働きが期待できます。

但し、麹を始め菌体(プロバイオティクス)を摂取する場合は胃腸障害、特に消化管の運動機能が低下してしまっている方は、お腹の張りや詰まった感じになりやすいので注意して下さい。

こういう状態の時は多少、お通じを緩めにしておいたほうが楽です。適度な水分摂取、水溶性食物繊維やマグネシウム摂取を増やす。たくさん歩く(脚を使う)と良いでしょう。

ゆっくりと状態を観察しながら体をならすこともとても大切です。

【追記】

★10年近く前だったと思いますが鶴見隆史先生がご著書でブロッコリースプラウトを薦めていました。ブロッコリースプラウトはひとつまみ程の少量で酵素を補給できます。しかも肝臓にも良いので僕と同じでお酒好きな方にもお勧めします。

★麹は味噌(麹が多めに含まれた味噌)と塩麹をメインに使っていましたが、今日(2021.12.11)は生麹を買って来たので、麹水作ります。

*胃腸障害で食物の移動が良くない場合は、菌や不溶性食物繊維を取り過ぎに注意してくださいね。

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