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「しんどいなぁ、英語の勉強」って思うじゃん?

英語を勉強していて、
「品詞がわからなくても大丈夫でしょ」とか
「文型とかわからなくても大丈夫でしょ」とか
思う人って多いと思うのね

でも、授業をしていると
毎年、とんでもない数の
「品詞がわかりません」
「文型がとれません」
って質問されるのですよ。

やっぱり英語ってそこらへんは面倒くさいのかなって思うことがないわけではないのですが
これはやはり英語が母語じゃない学習者が外国語を学ぶのなら、それは英語に限らず出てくる問題なので、
特別英語が面倒なわけではない、と思うし
日本語だって、日本語を母語としない学習者の立場からすれば
とんでもなく面倒だと思うのですよ

なので

面倒は面倒なんだ

と理解したうえで
ここらへんを突破すると、感覚的に、闇雲に、学習するよりも英語習得の近道なんだと思って、学習者然とした態度でこのしんどさを乗り越えたほうが良いのですよ。

というわけで
今回は厄介な”what”を題材に“英語のしんどさ”を見てみましょう。

例文
1.What do you want to study at college?
2.What sport do you like to play?
3.I don’t know what Anthony like.
4.What Anthony like is playing cards.

では、中身を見ていきましょう。

1.What do you want to study at college?(大学で何を学びたいのですか)
whatはここでは疑問詞ですね。このwhatはstudyの目的語として機能しています。目的語の品詞は“名詞”です。よって、このwhatは“疑問代名詞”と呼ばれます。

2.What sport do you like to play?(どのスポーツをするのが好きですか)
1の例と似た形で中学校の文法でも早い段階で学んだと思いますが、これは“疑問形容詞”といいます。
なぜでしょうか。
それはwhatが1と違い、単独ではありません。sportという名詞とくっついています。
名詞とくっつく(=名詞を修飾する、と言いますね)のは“形容詞”です。
なので、このsportとくっついているwhatは疑問形容詞と呼ばれます。
また、what sportが一つのカタマリでplayの目的語として機能しています。なので、what sportはヒトカタマリで名詞の機能をしているということです。ヒトカタマリで名詞の役割を果たしていて、SVの組合わせがないものを“名詞句”と呼びます。

3.I don’t know what Anthony like.(アンソニーが何を好きか知りません。)
この使い方は中学だと最後の方でしょうか。でも中学校範囲かなと思います。
間接疑問文と言うやつですね。
whatはlikeの目的語として機能する疑問代名詞ですが、
what Anthony likeというヒトカタマリがknowの目的語として機能しています。
ということはwhat Anthony likeは全体で名詞です。
ヒトカタマリで名詞の役割を果たしていてSVの組み合わせがあるものを“名詞節”と呼びます。
ちなみに品詞とは関係ありませんが、“疑問詞節”や“what節”と呼ばれることも多いですね。

4.What Anthony like is playing cards.(アンソニーが好きなことはトランプすることだ)
さて、最後です。
What Anthony likeという名詞節が3に引き続き登場しています。
今回はWhat Anthony likeが文の主語のように働いています。
文の主語となれる品詞は名詞しかありませんので、What Anthony likeは名詞節でやはり間違いないようです。
しかし、文頭にあるこのwhat節は“関係代名詞のwhat”と考えられます。
関係代名詞whatは“~こと、~もの”と訳されることが多いですね。

と、ここまでざっくり説明をしましたが、
同じwhatでも
1.疑問代名詞
2.疑問形容詞、名詞句
3.疑問代名詞、名詞節
4.関係代名詞、名詞節
というように、説明のされ方、考え方が違っていました。

本当に面倒くさい

と思うかもしれませんが、
この面倒さを乗り越えないと、英語を理解する、使いこなす、ということはできません。

ただ、各英文を瞬時に理解するためには上記説明の内容が頭に入っていなければなりません。
上記説明がちゃんとわかっていれば、理解も瞬時にできますし、誤訳も生まれません。

つまり、英文を誤解なく瞬時にわかるためには
英文法というしんどさを克服しないといけないのです

ふーしんどい

乗り越える方法は2つあって
①英語ネイティブのように大量に英語を浴び、使用することで、自然とマスターする
②文法を学び、パターン分けをし、整理しながら、英語を理屈でねじ伏せる

①について、英語学習者にとってネイティブのような環境に置かれることはまずもって不可能ですし、
また、英語をマスターできるまで“わけもわからない英語とかいうもの”を浴び続ける試練に耐えられるか、ということを考えてみてください。
1日に数時間、英語をリスニングした、というレベルではありません。
24時間×365日×x年、英語を浴び続けられるか、ということです。

僕には無理です。

なので、学校の授業や各種教材を用いて、英語学習者として英語のルールとパターンを確認し、英語使用者を目指す方が効率的ですね。

幸い、授業ではこういったしんどい箇所は繰り返し繰り返し説明されます(もちろん僕もアホみたいに繰り返しています)し、各種参考書など教材でも繰り返し説明されます。

その繰り返しの説明を毎度丁寧に読み続け、試行錯誤を繰り返しましょう。

しんどいかもしれないけれど、英文法を学ぶことが習得するための最短距離となります。

授業でも、ここでも文法について質問にも答えますし、説明も都度発信しますので、

しんどさの克服、がんばっていきましょうね。

イェイイェイ!

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