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富士の間伐材からアイデアを形にする、FUJIMOCK FES 2017に参加してきました。

こんにちは、ヤモリーズ4期生の大賀です。

10月21日、FUJIMOCK FES 2017(フジモックフェス)に参加してきました。とても面白かったので、今回はそこでやったこと、感じたことについて書きます。


フジモックフェスとは?

フジロック...じゃなくてフジモックフェスとはなにか?

富士山(Fuji)の間伐材をつかってアイデアを形に(Mock-up)するフェスティバル(Fes)。

具体的には、富士山のふもとにある人工林で参加者が間伐体験をして、その間伐材の切り出しから乾燥〜製材〜制作までを行う。一連のプログラムです。

フェスは複数回に分かれていて、下記のとおり。

①富士山セッション(間伐体験)
②鎌倉セッション(製材と制作)
③プレゼンテーション(発表会)

今回は①の富士山セッションに参加しました。

フェスは今年で6年目とのことですが、そのコンセプトは「森と人の新しい関係をつくる」こと。そしてフェスは「ファブラボ鎌倉」「ホールアース自然学校」「静岡県内の2人のきこり(林業を生業とする人)」によって運営されています。

ものづくりの新しい流れであるファブラボと、自然学校の草分けのホールアース自然学校、この2つの組織が共同で行っている理由について、ファブラボ鎌倉のブログから引用します。


富士山セッションでは、日本の自然学校の草分であるホールアース自然学校での1泊2日の合宿形式となっています。

「ホールアース」と聞いて、ピンと来た方もいらっしゃるかと思います。そうです、スティーブ・ジョブスをはじめ、1970年代にヒッピー文化に強い影響力を与えたあの伝説のカタログです。

あらゆるジャンルを網羅しながら、「自分たちで暮らしをカタチづくる」。時代は違えどテクノロジーと共有知を活用して、(ほぼ)なんでもつくろうとするファブラボの理念にも通じるところがあります。

ファブラボ鎌倉とホールアース自然学校がフジモックフェスを開催している理由も、「ホールアースカタログ」を共通理念にしているところが大きいです。連携するからこそ、日本の森が抱える課題をこれまでにないファンキーなやり方で解決できたらという想いがあるからです。


間伐材から作品をつくる、というだけでなく、日本の林業がかかえる厳しい現状を、林業の枠を超えて新しいものづくりのアプローチから光をあてる。それを参加する人みんなで行なっていく。

そういった射程の長い取り組みである、ということを参加して初めて知りました。


富士山セッション1日目:間伐体験

今回は台風接近のため中止の可能性もありましたが、なんとか間伐ができました。大雨が心配されたため集合して挨拶もそこそこに、雨具とヘルメットを身につけてそそくさと林内へ。

参加者の間伐作業はノコギリで行いますが、まずきこりの前田さんがチェーンソーでデモンストレーション。もうひとりのきこりである鈴木さんが、かかり木のロープ補助。

倒し方(受け口・追い口)の説明を聞き、2チームに分かれて協力してノコギリで切り倒しました。

見ず知らずの人と自己紹介抜きに雨の中協力して木を伐採する、という謎の状況でしたが、けっこうチームワーク良く2本の富士ヒノキを伐採しました。

伐採した木は2mにチェーンソーで小切ってもらい、車までみんなで意気揚々(?)と担いで運び出しました。これが素材になるわけです。

間伐体験のあとはホールアース施設にて、先ほどの間伐のふりかえり(林業の背景、間伐が必要な理由など)。

加えて、きこり2人による木の構造や道具の紹介を聞きました。木のどの部分に水分が集中しているか、年輪の黒と白はいつの季節に成長したものか、日本の斧にはなぜ3本と4本の線が入っているか、など知らないことだらけでした(さすがプロ)。


・・・

1日目の最後はホールアース自然学校に宿泊。そこで食事をともにしながら、おのおの作りたいもの、間伐の感想などシェアしました。

自分の活動を紹介していいとのことだったので、僕はヤモリーズが取り組んでいる「壊れない作業道づくり」について10分ほどプレゼンをしました。

スウェーデントーチを囲んでいろいろ話したりしました。

この宿泊施設ですごした時間は、なんというか説明がむずかしいけど、豊かで心地いい不思議な時間だったなーと振り返って思います。


富士山セッション2日目:チェーンソー製材

2日目。昨日間伐したヒノキを、ほしいサイズに簡易製材してもらいます。

輪切りがほしければ簡単にカットできますが、板材がほしいとなると専用のガジェット「チェーンソー製材機」を使います。

仕組みは単純、チェーンソーを平行にスライドさせるための固定器具です。

板状にするには木の繊維の方向に逆らいながら切る(いわゆる「縦挽き」)ので、非常に抵抗が大きいです。なのでチェーンソーの排気量も70cc、普通の現場では使わないサイズ。

強風と大雨の中、鈴木さんがカットしてくれました。

途中でチェーンソーの調子が悪くなり、かわりに前田さんがフリーハンドで切ってくれました。結果はもちろんガタガタ。

カットした木は各自で持ち帰って、自宅で4ヶ月間の自然乾燥を経たのち、2月からの鎌倉セッションで製材と制作に取りかかります。

...以上が富士山セッションの主な内容です。


セッションをとおしての感想

今回の富士山セッション。僕は林業をやっているので「日常的に山に入っている、木を切っている」という、他の参加者とくらべて特殊な立場でした。

そんな立場で感じたこと・考えたことを4つほど書きます。


普段はチェーンソーで木を切ってますが、ノコギリで切ったのは初めて。それもほかの参加者(ほとんどが一般の人)と協力して、ノコギリでヒノキを切り倒して運びだす。

やってみると謎の一体感が生まれて面白くて、自分が初めて木を切り倒したときの、新鮮な驚きと達成感がありました。


切った木から実際に作品をつくるので「これが作りたい!」「これが○○になるんだ!」ってな具体的イメージをもって伐採する人もいました。そうするとまったく違う視点で木を見るようになる、というのも新鮮でした。

「サーフボードがつくりたい!」「カウンターテーブルがつくりたい!」「生徒に教える教材として木の見本がつくりたい!」「シーソーがほしい!」

僕では想像もつかないような「作りたいもの」がたくさんあって、そういう視点で木を眺めるのは楽しいだろうなーと。


今回の参加者に林業関係者は僕含め2名(しかも初だそう)。ほかは研究職、大学生、親子など、ファブラボ経由での参加者が多いので、基本的にはエンジニア寄りの人が中心だそうです。

そんな、林業からとおく離れた人たちが山に来て、木を切って、自分のほしいものを自分でつくる。そこから何が生まれるか、何が起こるか。

フジモックフェスがきっかけで木材加工で特許をとって起業した方もいるとのこと(木に人生狂わされた!そうな)。改めて面白い取り組みだと感じました。


ヤモリーズの行なっている「壊れない作業道づくり」について簡単なプレゼンをしましたが、みんなけっこう真剣に聞いてくれ、面白かったとの感想もいただきました。それは間伐をして、みんなで木を運び出した体験があったからこそだと思います。

また、いただいた感想の中で「作業道」という言葉が「林道」に変換されていました。林道という言葉を僕は一度も使いませんでしたが、確かに林道のほうが身近でイメージしやすい言葉です。林業に関わりのない人に伝えたいときには「林道」がより最適だと思いました。


・・・

以上、長々と書きましたがフジモックフェス2017(富士山セッション)の簡単なレポでした!

これから僕も自分なりにアイデアを形にしていきます。


最後に、

世の中には寡黙なきこりと、おしゃべりなきこりがいるそうです。僕はどちらかというと前者、フジモックフェスの前田さん、鈴木さんは後者。

そしておしゃべりな前田さんは、TEDのスピーカーをされています。胸を打つ、素晴らしいスピーチです。



書いた人:がっちょ(大賀)


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