見出し画像

劇場で観るミュージカルのすゝめ

みなさん、こんにちは。
Splathon Advent Calendar 2021の3日目担当のつっちーです。2日目の記事はこちら↓
—————
リンクを貼る枠
—————

自己紹介

あなたどちら様ですかって方が多いと思うのでまずは自己紹介から。
つっちー(イカの姿)
エリアだけS+に手が届きそうなA-S帯。愛用ブキはスシべとわかば。持てるブキの最長射程はスシ。どちらかといわなくても塗り枠。
つっちー(ニンゲンの姿)
オタク。好きなことは美術館に行くこととTDRでのショーパレ鑑賞。ミスマスはいいぞ。最近は脱出ゲームも。あとは他人の金で焼いた肉も好き。

はじめに

先日、みんな大好き (?) アナと雪の女王のミュージカルを観てきました。ってお話しすると、よかったね~くらいのリアクションをされます。なぜだろうと思ってアンケートを取りました (n=1)。その結果、そんなに詳しくないから反応に困ると回答がありました。たしかにそれはそう。知らないものに関しての反応は困るものです。週刊少年ジャンプが好きでも世代が違えば知ってる作品も違いますもんね。(私は最近、呪術廻戦を読んでいます。)そんなことを思いながら、もう少し考えてみました。そうしたら、"ミュージカル" というジャンルにあまり馴染みがないのではないかと気づきました。つっちー史上、世紀の大発見です。
そこで今回は、ミュージカル映画は観たことあるけど、劇場に行ったことがない方に向けて布教記事を書きます。劇場で観るミュージカルの楽しいポイントをお伝えします。この記事を読んで、この人はこんなにオタクなんだなって思ってもらえれば十分です。

※"アナと雪の女王"って長いので、以下Frozenと書きます。タイピングがだいぶ楽ちんになった。
※この記事にはFrozenのネタバレが含まれております。まだ映画を観たことがないよ!って方は先に映画を観ることをお勧めします。ほんとは劇場に行ってほしいんですが、チケットがまだまだ取りづらいので...。

そもそも、ミュージカルとは

定義にうるさい心の中の理系学生が顔を出してきました。Google先生の答えはこちら。
musical (noun):a play or film in which singing and dancing play an essential part. Musicals developed from light opera in the early 20th century.
ミュージカル (映画) の特徴は何といっても歌です。歌います。想像以上に歌います。大事な場面であればあるほど歌います。登場人物が、嬉しい^^悲しい…。怒った!みたいに感情が動いた時によく歌います。元気な時も、瀕死の時も歌います。自己紹介も歌です。Hi, 僕はオラフ、よろしくね!みたいに。そうFrozenの "夏が来れば" です。ミュージカル映画だと全員が歌わないことも多々あります。ですが、劇場で観ると主要なキャラクターにはそれぞれの自己紹介ソングがあります。わかりやすく彼らが盛り上がるような曲もあります。みんなが歌うし、みんなで歌う。それがミュージカルです。もともとオペラからの派生なので歌がメインになるんですよね。(オペラのほうが瀕死の時にパワフルな歌を歌っている気がします。気がしているだけかな。)

※これ以降、この記事内では以下の書き分けをします。定義をみるとどちらもミュージカルなのですが、それだと私がめちゃんこ混乱してしまうので...。
ミュージカル⇒舞台上で演じる3次元のもの。レ・ミゼラブルみたいな
ミュージカル映画⇒編集できる2次元のもの。LALALANDみたいな

私がミュージカルの好きな点を挙げるとしたら、
舞台転換、衣装替えに工夫がいっぱい
丁寧な心理描写
アンサンブル(モブ)の様子がよくわかる
の3つです。1つずつお話しします。

好きなところ

1つめ : 舞台転換、衣装替えに工夫がいっぱい

ふんだんな制作時間で編集をもりもりできるのが映画です。舞台上でリアルタイムにすべて完結させないといけないのがミュージカルです。公演時間は2時間半、見せたい場面や衣装は無数にあります。これをいかにスムーズに行うのか、演出家の腕の見せ所です。知っている作品でも、こうするのか~なるほど!って舞台転換はいっぱいあります。舞台転換でわりでよくあるのは、横から装置を運ぶ、装置を床から生やす、同じ装置を違う場面に見立てるなどなど。劇場の規模が大きければ、それだけ大きな装置は使えます。その分迫力はマシマシです。ですが、それがすべてではないのが、また面白いところです。小さな劇場の小さなセットでも十分です。カンパニーのみなさんが物語の世界に引き込んでくれます。
みんな大好き(?)エルサのソロ曲 " Let it go" 中でエルサの衣装が変わることはご存じだと思います。アニメーションだと衣装を変えるのも氷の城を建設するのも簡単に表現できます。だって、絵を描けばいいのですから。3DCGが大変なんやぞって話は置いておいて。それを3次元で行うとどうなるのか。歌舞伎でも使われる早替えとか、プロジェクションマッピングとか、いろんな技術を駆使します。その技術で衣装を変え、城を建設します。すごいです。演者はもちろん、スタッフさんもすごいです。

2つめ : 丁寧な心理描写

生身の人間がリアルに行うアクションに限界があるのは皆さんご存じだと思います。そんなアクションよりも、私たちに訴えてくるものがあることを皆さんご存じでしょうか?そう、歌です。登場人物の気持ちを歌にのせて私たちに届けてくれるのです。特別な装置も衣装も必要ないんです。ただ高らかに、自分の気持ちを歌い上げるのです。
この記事を書く際にもう一度、映画を観直しました。映画ではマシュマロウに追いかけられるみたいな、派手なアクションがちらほらありました。それに比べて、ミュージカルではアクションはかなり控えめでした。その分、それぞれの登場人物の持ち歌が増えていました。幼少期のアナとエルサのエピソード、クリストフののソロ曲、あのハンス王子ですら自己紹介ソングがありました。明るいものばかりではないですが、その歌を通して、この時こんなことを考えていたんだという発見があります。彼らの状況や心情が整理され、ストーリーの展開がスムーズでした。歌によって解釈のヒントがいっぱいもらえるので作品の理解度が上がります。映画よりミュージカルのほうが上演時間が長いのもあって、丁寧にストーリーが進んでいました。映画FrozenよりもミュージカルFrozenのほうが好きな理由はきっとここにあるんだなぁ。

3つめ : アンサンブル(モブ)の様子がよくわかる

重要人物にスポットライトが当たったり、カメラで抜いたりするのって当たり前じゃないですか。主人公のためのお話なのでそりゃそうなんですよ。でも、街中やパーティー会場みたいなモブがいっぱいいるタイミングで、重要人物ではない人や物を見たい観客っていませんか? 私のことですね。そういう時に、1つに定まっていないってすごく快適なんですよね。カメラさんこっち映して!!って言わなくても自分が双眼鏡と共にそちらを向けばよいので、とても良いです。ストレスフリーに観れます。
序盤のアナとエルサのデュエットソング "生まれて初めて" の中で、アナは生まれて初めて城下町に降り立つんですよね。アナの高揚感はビシバシ伝わってくるんです。アナがその場面の中心人物なので。それと同時に、ものすごく久しぶりに城に入る街の人たちのワクワク感。これもアナの周りから感じ取れると思います。この日に至るまでの彼らにも彼らのストーリーがあるはずです。でも、もっとその人たちを見たいと思っても、もう見ることは叶いません。映像だとカメラはずっと主人公を映しているので。そんなモブたちのストーリーを垣間見ることができるのは劇場でリアルタイムに観ている人の特権です。

ここまで読んで

ミュージカル鑑賞に向いてないなって人が一定数いると思います。某いいともの司会者も好きじゃないって公言していました。人には誰しも向き不向きがあるので、しょうがないです。多分向いていないでろう人と代替案の紹介です。
①歌いだすと笑ってしまう人
⇒そういう人いますよね。舞台芸術には歌わないストレートプレイもあるので、そちらをどうぞ。
②役=演者と思ってしまう人
⇒同じ作品でも上演時期が違うと中の人が変わることが多いです。この役はこの人じゃないとダメ!同役拒否!って人は、何回も同じ作品を観ることができないかもしれないです。同じ作品を観なければ解決です。
③アクションが好き人

⇒派手なアクションは基本的にないです。あっても時代劇の殺陣くらい。特撮かハリウッド映画、もしくはアニメの鑑賞をお勧めします。

終わりに

ここまでオタクが長々と語りました。これで、劇場に行かなくても、ミュージカルがなんとなく知っている文化になったのではないでしょうか。そうであってほしいです。ミュージカル映画も確かに良いのですが、劇場で観るミュージカルにはいいところがいっぱいあります。ぜひ一度、劇場に足を運んでみてください。素敵な時間があなたに訪れますように!!

4日目の記事はこちらです↓





ちょっと興味がでてきた人へ

チケットを取りたいなって思ったそこのあなた!今すぐGoogle先生で検索をかけて、演目とチケット情報をチェックしてください。たぶんいっぱい出てくると思います。そんな中でも初心者さんにおすすめなのは劇団四季です。常設劇場で上演している、チケットが比較的取りやすい、ある程度のクオリティが担保されている劇団だと思っています。全国の大きな都市には劇場があるので、タイミングが良ければ好きな作品を観ることができます。全国ツアーも定期的に行っているので、お近くに来た際はぜひ。

私の好きなミュージカル(一部抜粋)

読み返してみると、私の好きな作品の話を全くしていなかったです!オタクにあるまじき行為ですね。とりあえず羅列しておきます。皆さんもおすすめがあったら教えてください!

The Lion King 

 ↑生まれて初めて専用の劇場で観た作品。想像以上に重たい話なので予習するか大人になってからがいい気がする。個人的に2幕のナラのソロ曲⇒シンバのソロ曲⇒デュエット曲 (Can you feel the love tonight)の流れがよくて大号泣。ザズーが可愛い。ちょっとあほなハイエナ3匹も可愛い。でも、やっぱり一番好きなのはスカーですね。すまんな、シンバ。

宝塚歌劇団のレビュー

・シルクロード ~宝石と盗賊~ (雪組 / 2019)
・BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る- (月組 / 2018)

 ↑宝塚のレビューなのでミュージカルかといわれると微妙なライン。きれいなお姉さんが豪華な衣装で歌って踊っての至福の60分。宝塚といわれ、みんなが想像するラインダンスと大きな階段と、モフモフした羽根がある。あとスーツの似合うお姉さん。それぞれに好きなシーンがいくつかあるけど、書き出したら記事1本で収まるかわからないのでやめておく。宝塚の良さは劇場で観た人にしかわからないと思っているので、安い席でもいいから、全人類一生に1回くらいは観てほしい。2022年1月3日朝9時半から花組公演をNHK BSで放送するので!!

エリザベート

 ↑皇后エリザベートの半生とそれに付きまとう "死" を具現化したお話。世界史は嗜み程度やけど、オーストリアとハンガリーが二重帝国だった時代についてやたら詳しいオタクがいたら、たぶん観劇済だと思う。その辺の時代の話。裁判から始まって裁判で終わる、終始暗い話。それがいい。結婚式のナンバーがはちゃめちゃに暗くてよい。むしろ明るいシーンなんてあったっけ…?宝塚版もいいけど、オリジナルに近い東宝版のほうが好き。宝塚版だと配役にジンクスがあるとかないとか。TVのミュージカル特集でたまに出てくる。

TITANIC the musical

 ↑ラブロマンスに見せかけたパニック映画をミュージカルにしたもの。私が観たのはトム・サザーランド新演出版 。シンプルな舞台機構、シンプルな衣装、精鋭の演者の見せ方が好き。シンプルが故に生者と死者の表現がストレートに刺さった。まあ、みんなだいたい死ぬんですけどね。最期を悟った夫婦のデュエットに泣いた。天国でも幸せになってくれよ。大まかなストーリーを知っているはずなのにめっちゃ泣いた。たぶんまた観ても泣く自信がある作品。

SISTER ACT ~天使にラブソングを~

 ↑めっちゃ元気になる作品。映画版とミュージカル版があり、映画のほうが先。話の展開はほぼ同じだが、使用楽曲がすべて違う。ちょこちょこバズってる "Hail Holy Queen" は映画の楽曲。ミュージカルの楽曲は、みんな大好きアラン・メンケン氏(美女と野獣、リトルマーメイドなど)が担当。元気がないときに観ると、めっちゃ元気もらえる。メアリー・ロバートが健気で可愛い。めっちゃ可愛い。

ミュージカルテニスの王子様 1stシーズン全国氷帝凱旋公演

 ↑みんな大好きテニミュだよ!気になる人はニコニコで検索。正式タイトルはもっと長かった。スポットライトをボールに見立てて、ラケットで素振りをするだけなんですけどね。コートチェンジとかベンチの様子とか、試合ごとに見せ方が違って楽しい。青学は4代目です。2.5次元の先駆けでもありご長寿コンテンツ。これを機にテニスを始めたなんてことはなかった。

ミュージカル黒執事 -Tango on the Campania- 

 ↑原作でいう豪華客船編のあたり。コスプレ大会にならず、原作の再現度が高い。アンサンブルのクオリティが最高。よくここまで集めたよなって動きだった。人間じゃない動きが気持ち悪くてプロってすごい。衣装もちゃんとしていてちゃんと19世紀を感じた。あと子爵が気持ち悪い(褒めている)。舞台セットはわりとシンプル。やけど、いろんな技術を駆使してほとんどすべての場面を作っているのほんとにすごい。円盤を購入した数少ない作品の一つ。でも円盤だと私の観たいシーンは全部入ってなかった。悲しい。観に行ってよかった。Youtubeに公開ゲネがありますのね。

まだまだいっぱいあるけれど、それはまたの機会にします。
ほんとに終わり!ここまで読んでくださって、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?