祈り
宮の下 すすむ
にじり寄る視線に
放恣こぼれ落ちる理もなく
まばらになった言葉でこころを包む
身を滑り込ませる
静寂によって
模様が開始するところに
こだわりを包む
問うても返事がないので
彩色された輪ゴムの輪の中へ
わたしの心から先に入る
空を切る光る刃の
木陰からの活動に
あ、鼻風邪をひいたね
まじに、色白だから
その言葉でいにしえのいまが息を吹き返す
木にぶら下がるほんものの時間に
白い建物の陰からそっと顔をのぞかせている聖餐
用意されたもうひとつのテーブルの上には
日の差すランチ
甘い風を
たまには厳しくする
そんな仕掛けがほしい
テーブルの縁でカットされた
忍者のタマゴ
そういえば
機関車トーマスシリーズの機関車ジェイムズに
ブーツの革紐というのがあった
ブレーキパイプの穴を新聞紙と
渋る乗客から取りあげたブーツの革紐で
修理する
ぼくたちの古くさい修理が
急に新しくなる
仮面の
被りやすさに
包まれているならば
剥いて置かれている本心ひとつに
風雪に耐える屋根をひとつください
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