見出し画像

日記#14「解禁祭と良い罵倒」211016

・昨晩10月15日は飲食店等の時短要請やアルコール提供の制限の解除日ということで、北海道では実に半年ぶりの「日常回」であるため、さてさてどんなもんかしらんとすすきのに出かけた。以前から強気の深夜営業を行っている店などは余裕で存在していたが、やはり「解禁日」というのはお祭りのようなもの。大手を振って「飲んでる〜!」とSNSに投稿しても、誰からもなんの文句を言われる筋合いはないのだ。そんな日の繁華街はさぞ異常な盛り上がりを見せていることだろう。

・午後8時頃到着。結論からいうと、予想ほどの混雑ではなかった。もちろん今年の中では一、二を争う人手だとは思うが、溜めに溜めた必殺技、バケツをひっくり返したような、と形容できるほどではなかったので少し拍子抜けしてしまった。日頃から飲みに出ている人は昨日に限らずもう出ていて、別段飲みに出ない人は解禁日だからといってわざわざ祭の見学には赴かないのか。「とはいえ」という具合なのだろうか。

・もっともっと大はしゃぎを想像していた。早くから泥酔し肩を組み歌う大学生集団や、久しぶりに飲めますねえと意気込むスーツ姿がもっといると思ったし、早々に道端でメルトダウンするアル中や巡回する警察もうようよしていると踏んでたのだが、意外にもそういった光景は見られなかった。

・「路上相撲」はいた。すすきの交差点の一角で、土俵を広げた褌姿の力士と三味線を弾く二人組。何やら全国を行脚しているらしいが、この日のすすきのを狙ってくるあたり何か打算的なものを感じて最高だった。各都道府県の時短要請のスケジュールを全て把握し、人手が多いタイミングを目掛けていそうだな。そうした商売っ気は見上げたものだが、「自由に本気でバカやってますw」系の人たちからそうした濁った体臭を嗅ぎ取るとなにかその「バカやってる感」が嘘をついているように見えて冷めてしまう自分もいる。

・「すすきのに路上相撲がいる」というツイートがバズっていた。

・あとはなんだろう。パブにはめちゃくちゃ人が集まっていたな。意気込んで乗り込んでも結局萎縮して積極的に他人に絡んでいけないシャイな少年が僕でした。「おおなんてプリティーガール! 僕とお喋りしないかい?」と身振り手振りで己をアピールしながら話しかけることができれば楽なんだが……。


・「お茶にごす。」のドラマが地上波で放送された影響からか、西森先生の作品がいくつか漫画アプリで限定公開されていた。お茶にごす。、天気な子生意気、やっぱりめちゃくちゃ面白い。主人公やメインキャラが基本的にヤンキーと言う役職を与えられているので、ギャグやツッコミには必然的に罵倒が多いのだが、そのバリエーションの豊富さや塩加減が絶妙で最高なんだ。

・女の子の放つ罵倒は遠慮がなくてストレートで、それを受けた人がしっかりダメージを負っているのがいい。罵倒を放つだけ放って終わりではなく、それによって気づきを得たり反省したり、様々な情動が動いていて、キャラクターが「人間」になっている。そしてとってもピュア。観ていて面白いし、気持ちがいい。そうしたストレートに人間くさい機微が西森先生の作品にはあるのかな、と思った。

・対してヤンキーが放つ罵倒や暴言は本当に品性のかけらもなくてそれが最高だ。天気な子生意気で、女装した源造が絡まれた際に言われた「死んでくれ、頼むから」は声を出してしまった。女装した人間がいて絡んでいくのは万歩譲ってわかるとして、死を懇願するってあるのかよ。ストレートでもないんだが変化球を投げているわけでもない、得体の知れないセンスをこの罵倒に感じてしまった。

・久々にどっちの作品も全巻読みたいな。でもメディアに出た後って求める人多くなるし、メディア出たあと読んでるわ自分、みたいなクソ自意識が働いて読みにくくなるんだよな。漫画アプリで読んでる以上既に罪です。


・およそ半年ぶりに「とりぱん」のラーメンを食べた。画像は拡張子の都合で貼れない。くそう。

・やっぱり自分の人生ナンバーワンラーメンはとりぱんだなあ。こんなに個性のあるラーメンは他に知らない。篠路にある「けせらせら」もかなりの個性で好きだなあ。たまに行きたいが、距離の都合でなかなか行けず。

・緊急事態宣言や蔓延防止対策中に営業時間が11~19時に変わり、それらが明けた今でもこの営業時間でやっている。働き方を変えたのだろうか。そしてそれでいいと思う。自分の道を極める系の飲食店は、自分の身体の都合がいいペースで続けていってもらえたらそれが何より嬉しい。本当に美味しい店は店主のペースに我らから合わせにいきますよ。なので気分によって営業時間が「午前4時〜午前4時36分」になろうとも、我々は従います。仰せのままに。


・音楽を聴くことがたまに億劫にもなるし、負荷になったり、それがなんだってんだって気分になることもあるけど、日記を描いてる最中は鳴っていてくれるとありがたい。Queenの「オペラ座の夜」久しぶりに聴いたが、やっぱり最高の作品だなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?