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【読書記録】人類と感染症の歴史

2021年235冊目。

タイトルの通り人類と感染症の歴史を振り返る本。前書きによると「感染症を40%、歴史を40%、残り20%をその間を繋ぐ社会心理的なものにあてる」とのこと。最近読んだ『ビジュアルパンデミック』という本と取り上げる感染症(天然痘やポリオなど)や歴史の説明は被っていますが、こちらは文章中心であることと、日本の著者なので歴史の描写で日本との関係性が多いことが違いとなっています。

ポリオで呼吸麻痺に陥った患者が入る鉄の肺の描写は強烈でした。円筒状の機械の中に入った患者は機械のおかげで呼吸できているので、代わりに一生外に出ることができません(首だけは外に出ているようです)。wiki の記事によると2000年頃まで実際に使用されていた例があるようで、その方は1950年代後半から半世紀近く機械の中に入っていたようです。機械を使わなくても寝たきりの方もいらっしゃいますが、鉄の肺は最近の人工呼吸器で代用できなかったのでしょうか……。

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