2020年に読んだおすすめ本
今年は327冊(うちコミック等96冊)の本を読みました。ここ数年は1日1冊弱のペースが続いていますね。来年はもうちょっと増やして365冊以上にしたいです。
さて、今年読んだ本の中でおすすめをいくつかピックアップしてご紹介します。
あくまでも私が読んだ本なので今年刊行された本ではありませんのでご了承ください。
きたきた捕物帖
宮部みゆきの江戸モノはすでに三島屋変調百物語シリーズがありますが、こちらは捕物帖ということで謎解き要素があり差別化がなされています。また謎を残して終了した「初ものがたり」の稲荷寿司屋が登場するなど往年の宮部ファンにも見逃せないものとなっています。
幻想と怪奇
その昔荒俣宏と紀田順一郎が作っていた雑誌「幻想と怪奇」が令和の時代にまさかの復活。これで怪奇小説を扱う専門誌は「怪と幽」「ナイトランド・クォータリー」に続いて3冊目とかつてない盛況となっています。これで様々な種類の作品が読めるようになると嬉しいですね。
アンの想い出の日々
赤毛のアン・シリーズの最終巻。アンの子ども達も大きく成長した時代、アンの暮らす村の人々が主役の短編集です。赤毛のアン・シリーズ最初の一冊におすすめしたいほど読みやすいです。
天冥の標
知人の読書会に参加させてもらったので今年はSFに手を出した一年となりました。SFというとお約束や過去の名作の知識などが要求されて難解なイメージがありましたが別にそんなこともなく、今後は楽しめそうです。バッドエンド好きなので6巻が大好き。あそこで完結してもいいと思いました。
パシリな僕と恋する番長さん
「私のモンになれ」と言われ番長のパシリになった主人公ですが番長当人は告白のつもりで……という最近のお約束。
三体
こちらも読書会で読んだSF。本筋もさることながら三体ゲームの世界観が大好き。
Missing
ライトノベルでは珍しい伝奇ホラー(作者曰くメルヘン)。挿絵は正直思い出補正もあって翠川しんさんの方が好みですが、長らく絶版で電子書籍もなかった作品が新刊で読めるようになるのは意義があります。続刊が刊行されるかは売り上げ次第だそうですのでみんな買ってね。
風と行くもの
2019年は十二国記フィーバーの年でしたが、和製ファンタジーとして十二国記同様に高い評価を得ているのが守り人シリーズです。本編はすでに完結しているのですが今作は外伝として久しぶりに登場した長編。これから読まれる方は本編シリーズからどうぞ。
マチルダは小さな大天才
チャーリーとチョコレート工場の原作者による児童書。児童書は一段見られがちですがそんな見方をしていると足元を掬われます。
僕の心のヤバいやつ
サイトが更新されるたびにツイッターのトレンド入りするほどの人気作。年内最終更新がえらい終わり方したので今とてもヤキモキしてます。
Another2001
今年1冊選ぶならこれ。ただし過去作2冊は読んでいることが前提です。単行本で800ページの大作ですがリーダビリティが尋常ではなくサクサクと読めます。
薬屋のひとりごと
今年は少女小説にも手を出しました。後宮ものはお約束らしいのですが本作は妃ではなく下働きの女官が主人公。さらに主人公が恋愛から逃げまくっているのもめずらしい。既刊9巻を一気読みできるほど楽しい作品でした。
花夜叉殺し
耽美な幻想小説は読む人を選ぶとは思うのですが、本邦の幻想小説において泉鏡花、三島由紀夫、中井英夫に連なる赤江瀑の作品は一度読んでおいて損はないと思います。