【読書記録】押川春浪幽霊小説集
2023年114冊目。
明治期に活躍した作家である押川春浪の作品集です。押川春浪というと映画化された『海底軍艦』が特撮ファンには有名でしょうか。明治の作品としてはかなり読みやすかったです。
海外を舞台とした作品がほとんどで、当時としては珍しさもあったのではないでしょうか。
前半の「万国幽霊怪話」は実話怪談風の掌編集ですが、後半の「南極の怪事」、「幽霊小家」などは怪談ではなく押川得意の冒険小説として読むのがいいと思います。「南極の怪事」は幽霊も出てきませんし……(怪奇小説ではあると思います)。
「万国幽霊怪話」は怪談ではあるのですが、狸が列車に化けて本物の列車に轢かれる話しなどは実際に日本でもあった話しなので、どこまでが海外に取材した作品なのかはわかりませんでした。
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