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【読書記録】黄金の鍵

2024年78冊目。

「巨人の心臓」「かるい姫」「黄金の鍵」「紹興酒」の4編を収録。

面白かったのは荒俣宏が最高傑作と呼んでいる「黄金の鍵」でしょうか。マクドナルドの作品は児童向けのファンタジー作品が多いですが、これは大人向けの幻想小説といっていいと思います。

最後の展開は天国への旅立ちが想起され、『北風のうしろの国』を思い出しますが、より美しく描かれており悲壮感は感じなかったです。

「かるい姫」は魔女に呪われたお姫さまを王子さまが救うというねむり姫型の展開の作品。呪いによって体重が失われるだけでなく、心までかるくなってしまい物事を真剣に考えることができないという設定が面白かったです。王子さまに対してだけはその行いに怒ることができる点に運命を感じました。

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