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【読書記録】Missing12、13 神降ろしの物語

2023年44、45冊目。

無事に完結まで刊行されて非常にめでたいですね。

作者がTwitterで語っていましたが、どうも旧版では最終巻の刊行にあたってドタバタがあったらしく、展開が必ずしも作者の当初の構想とは異なっていたようなのですが、新版刊行にあたって修正が入り、少しは構想に近づいた形になっているそうです。

しっかりと読み比べをしたわけではないのですが、全体的な流れは維持されつつ、追加の場面があったり表現が見直されたりしていてわかりやすくなったように感じています。

なんだかんだで面倒見のよい摩津方が嫌いになれなかったりします。神野との魔術合戦は本書の中でも盛り上がったシーンではないでしょうか。旧版を通して記憶に残っていたシーンの一つでもあります。

摩津方ルートを妄想してしまうのですが武巳たちを助けはするものの神への生贄やらなんやらで人が多く死にそうです。

人死にというと黒服たちの動きは少し気になります。儀式を阻止したことによって多くの生徒たちは非活性になったのでしょうか。

シリーズ通して好きなキャラクターは亜紀なのですが、理性と感情のどちらを優先すべきかの空目との問答は印象深いシーンの一つ。

最後まで自分の理性を信じ、空目にも肯定された亜紀は結果としてその恋心も仲間たちの助けになりたいという思いもすべて失って静かに退場することになりますが、人に混じって生きることの覚悟を賞賛したいです。

願わくば彼女の将来に幸多からんことを。

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