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明日も生き延びるための、作り置きごはん。

先日、いつも通り作り置きでにんにく味玉や蒸し鶏を仕込んでいるときにふと思った。「明日には美味しくなるだろう」食べ物を仕込んでいる時、私は明日を楽しみに生きている、と。

私はとても幸運で、幸福だと自負している。健康だし、夫は最高だし、仕事もそれなりにうまくいってるし、家族にも友達にも恵まれている。

それでもふと、「自分が自分でいることに疲れる」瞬間がある。

その時、死は甘い匂いを放ち、「そこに行けばこの終わらない苦しみから解放されるんだな」という気持ちになることが、恥ずかしながら未だにある。

そんな中、「作り置きごはん」は、そうした気持ちにテキメンに効いてることに気づいた。

今よりも明日のほうが美味しくなるものを、自分のために「今作る」。そのとき私は、明日の自分に喜びを届けている。今は味わえない。でも明日になれば美味しく頂ける。そうした行為をしてるとき、私は死にたいと思わない。明日が楽しみなのだ。自分の手で仕込んだ味玉や肉や魚や漬物を美味しく頂ける明日が楽しみなのだ。

生きたい気持ちも死にたい気持ちも積み重なっていく中で、最後のきっかけは些細なものかもしれない。その些細なことに気付ける今の自分の生活、平穏に心から感謝しながら、今日の私はスペアリブを漬け込んでいる。

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