ちんこすこう開発者は見た!#08 沖縄方言のリアルはデージなってる
悲しいときは我慢しないで、うんと泣いていいさぁ――。
映画「涙そうそう」の一場面。平良とみ演じるオバァの言葉である。筆者が沖縄移住を決めた理由が“気温”であることは以前にも述べた通りだが、
実は移住を後押しした要因がもうひとつある。それは“沖縄の方言と訛り”である。
特に女性が使う訛りは本当に可愛らしい。中でも「大丈夫さぁ」などの「~さぁ」は、博多弁の「~と」に匹敵する魅力があり、沖縄に住めばそんな言葉を毎日聞くことが出来ると勝手に期待していた。
しかし、現実は映画のようにはいかない。移住と同時に入社した会社で飛び交っていたのはこんな方言だった。
ヤーシナスヨ!エェ、デージナッテル!フラー!
当時は「?」だったが、今では「お前殺すぞ!くそ、大変なことになってる!バカ野郎!」とその意味を完全に翻訳できるようになった。
沖縄といえど、入社したのは大所帯の広告代理店。毎日、東京と変わらぬ忙しさの中、メディアや印刷会社との料金交渉、社内では営業と制作のバトルが頻発。上記のような言葉が飛び交い、現実に直面した筆者だけは“涙そうそう”である。
ちなみに、一番よく聞いたのは「シナス!」。直訳すると「死なす=殺す」だがニュアンスは少し違う。もう少しソフトに「やっちゃうぞ」くらいの感じだろうか。考えたら筆者は言われたことがないな。そういう意味では恵まれた職場だったのかもしれない。でもないか。
あ、あと1つ便利な方言をお伝えしよう。
「帰りましょうねー」だ。
「先になりましょうねぇ」とか「帰ろうねー」とバリエーション違いもあるが、意味は同じ。要は相手の同意を勝手に得たものとして、「帰るぞ!」と宣言している挨拶なのだが、不思議と角が立たない。残業を言い渡されそうな職場や、あまりしっくり来ない飲み会などから退散する時にぜひ使ってみて欲しい。
方言の話は面白いので今後も書こうと思う。
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