3.風をあつめて/風街ロマン

1番

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街のはずれの
背伸びした路次を散歩してたら
汚点(しみ)だらけの靄(もや)ごしに
起きぬけの露面電車が
海を渡るのが見えたんです
それでぼくも
風をあつめて ×3
蒼空を翔けたいんです
蒼空を

細野晴臣の声が良い。多重録音であることをさっ引いても低音が伸びていて良い。細野晴臣の無骨な歌い方も良い。具体的にはフレーズ終わりの音程の曖昧さ/適当さが良い。カバー作に多いパターンだがこの曲を誠心誠意心を込めて歌われるとしんどい。風景を描写しているだけだ。細野晴臣くらいの無関心さで歌うのが良い。

しかしサビはしゃくりを入れつつしっかり歌う細野晴臣はまた良い。

2番

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とても素敵な
昧爽(あさあけ)どきを通り抜けてたら
伽藍(がらん)とした防波堤ごしに
緋色の帆を掲げた都市が
碇泊してるのが見えたんです
それでぼくも
風をあつめて×3
蒼空を翔けたいんです
蒼空を

ミニマルな曲調が良い。一つ一つの音がはっきりと聴こえてきて音を大切にしたくなる。音圧が強いバンドが好きな人たちには多分見向きもされないだろう。別にメタルのように爆音の音楽がダメだと言いたいのではない。このようなミニマルな音楽性も1つの際立った個性として素晴らしいと言いたい。

松本隆の後ろに寄ったドラムプレイが良い。サビや間奏で入ってくるキーボードもお洒落で良い。

3番

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人気のない
朝の珈琲屋で暇をつぶしてたら
ひび割れた玻璃(がらす)ごしに
摩天楼の衣擦れが
舗道をひたすのを見たんです
それでぼくも
風をあつめて×3
蒼空を翔けたいんです
蒼空を

当たり前に歌詞の世界観が良い。どういう生き方をしたら書けるのか分からない。想像力を掻き立てられる歌詞が良い。「摩天楼の衣擦れが舗道をひたす」なんて意味が分からなすぎて、好きだ。

結論

「風をあつめては良い」  







(内容うっす…)

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