阿寒湖の森歩きが10倍楽しくなる!倒木更新の仕組み
成長しきった倒木から生えてくる新しい樹。
この様は「倒木更新」と呼ばれます。
木は通常、土壌から生えるものですけど、その生存率はかなり低いんですって。
土壌内の菌で病気になったり、ササが生茂って日照不足になって生育できなかったり。
植物界の生存競争は思った以上に過酷なようです。
倒木は土壌に比べて栄養条件が悪いけど、そのおかげで樹木の生育を妨げる菌類が育ちにくい環境です。
そして、倒木の上はササに日照を遮られることがない環境なので、稚樹の生育環境が良いんだそうですよ。
倒木更新のメカニズムはこちらのサイトを見るともっと詳しく書かれています。↓↓↓
ただし、倒木が次世代に繋げる栄養を蓄える環境になるには、10〜20年かかります。
倒木が倒れて、苔が生えることでやっと種が根付くんだそうです。
エゾマツ、トドマツなどの針葉樹は生育が遅く、人目につくようになるまで最低5年かかり、その後、1年ごとに節ができていくんだそうです。
20cmぐらいになるまでには25年ほどかかるそうですよ。
なんともま〜、気の遠くなるような時間がかかるんですね。
こちらのサイトには倒木更新の魅力が詳しく書かれています。
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去年、阿寒湖に来て初めてボッケの森を歩いたとき、ちょうど雪溶けの季節でして、草がまだ生えてない状態だったので、この倒木更新をよく目にしました。
そして、初めてみる樹木の世代交代の姿にとても感動したんです。
植物界の生命のリレーを見た気がしました。
その感動は親しみに変わり、今では見かけるたびについつい話しかけています(笑)
倒木更新は針葉樹だけではなく、カツラなどの紅葉樹にも見られます。
今日、気づいたんですが、針葉樹に比べて生育が早いんですよね。
同じ場所から育ってるトドマツとカツラが並んでるところを発見したんですが、カツラの方が断然伸びが早いんですよね。隣合わせで切磋琢磨している様子がなんともいじらしく感じました。
樹木の生育は芽を出してから本番なんです。
樹木は根付くところを選べません。松毬の気まぐれで飛ばされ、たまたま落ちたところで根を張るしかないのですが、そこで生き残るためには自力でなんとかしないとなんです。
樹木の生育を左右するのは光合成。
他の樹より早く伸びないと日当たりが良い場所が確保できません。なので、隣の樹より少しでも高くなることが今後の樹の寿命に関わってきます。
こんなに小さくても生き残るための戦いが始まっているんですね。
この倒木更新は阿寒湖畔を歩く「ボッケ遊歩道」で見ることができます。
この生命のリレー、励ましているつもりでも、実は元気をもらっているのは人間の方かもしれませんね。
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