取材の旗印を変えてみる

旧来のライターの立場では、取材というと、どうしても、なにかに載ること、載せることが当たり前になっている。

長くやっていると、そのことをアタマからキリッと切り離すことができない。

それでも「サードドア」(アレックス・バナヤン)は、カッターナイフで鉛筆をひと削りする、そんな感覚を持たせてくれた。

本書を読んで、自分なりに得たことは「取材とは、一次情報を得ようとすることである」という、ひとつの旗印だ。

そう思うと、取材は、なにもライターだけの専売特許ではない。

たとえば、ビジネスマンや自営業がじぶんの仕事のヒントを得るために取材もするし、アスリートが記録を伸ばすために取材もする。

ただし、会いたい人に会える、聞きたい人に聞けるという立場の人は、極めて少ないよね。

じゃあ、どうするのか。その点でも「サードドア」は参考になるし、勇気づけられもする。

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