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オンライン研修の「画作り」と「クロマキー」

 オンライン研修を「さぁ、やろう!」としたときは、いろいろな検討事項があります。なかでも「音」と「画」に関するコトは、受講者にダイレクトに伝わる部分ですから、慎重に検討する必要があります。

 今回は、「画作り」に関するお話です。

研修風景を「撮影するだけ」は、実はかなり難しい

 はじめてオンライン研修をする!ってなったとき、「普段通りに研修をして、それを撮影すればいいジャン(語尾上げ)」などと気楽なコトをいうヒトがいますが、実はかなり難しいです。

 おそらく、そんな気楽なコトをいうヒトは、次の写真のようなイメージで考えていると思います。

 わたしも、そう思っていました。でも、ムリです。「ずぇったいムリ」とまでは言いませんが、「かなりムリ」です。

 具体的には、写真のような明るさでは、プロジェクター画面が白飛びします。逆に暗くすると講師の顔が黒つぶれします。イイ感じに照明を調整できればいいのですが、たいていの会場では照明を調整できません(爆泣)。

 1時間ほどビデオカメラの露出を調整したりした結果、到達したのは「私の持っているビデオカメラでは、講師かプロジェクター画面か、どちらかを犠牲にしなければムリ」という結論です。

 ダイナミックレンジの広いカメラを用意する必要があると思います。

ホワイトボードを使う研修でも注意点がある

 ホワイトボードを使う研修にも注意が必要です。

 次の写真のようなイメージで撮影できると思ったら大間違いです。

 ホワイトボードの表面は、私たちの想像以上にツルツル・テカテカしています。なので、経験上、普通に撮っただけでは「必ず」天井照明などが反射します(反射したところは、文字を読み取れません)。集合研修に参加している受講生は、姿勢を変えることで反射の位置を移動させて、ホワイトボードの文字を読み取っています。同じことを、据え置きのカメラで実現することは困難です。

 回避するには、カメラの設置位置を、ホワイトボードの中心線より高い位置まで持ち上げて、やや「俯角ぎみ」に撮影する必要があります。私が持っている家庭用の安い三脚では高さがたりませんでした。

一度はやりたい「クロマキー合成」

 画作りに正解はありませんが、一度はチャレンジしたいのが「クロマキーによる合成」ではないでしょうか? 

 できれば、クロマキーは「黒巻~」ではなく「黒間・奇異」のイメージで発音すると、ツウっぽくなります。クロマ(色)をキー(置き換えるか置き換えないかの基準)にして合成するからです。具体例を見ると「あぁ、アレね」ってわかるはずです。

 引用のニュース動画の冒頭部分で、アナウンサーの背景にニュース画面が合成されています。

 リアル撮影では難しかった「講師とプロジェクター画面」「講師とホワイトボード」のそれぞれを「いい感じに撮影して」合成するので、どちらもクッキリ表示できます。

 従来は、テレビ局などで、業務用の高い機材を使って実現していたのだと思いますが、今はパソコンソフトでも実現できるようになってきました。ここのnoteでも、いずれサクッと方法の解説をしたいと思います。

まとめ

 じつは、合成のバリエーションとして、他にもPinP(メイン画面のスミッコに枠付きの別画面を挿入する)や2画面並列表示(Zoomのウェビナーのように、講師画面と資料画面を2つ並べる)・・・といった方法があります。しかし、「インパクトに欠ける」「受講生の集中力を分散させる」ような気がします。クロマキー最強!小学校時代から慣れ親しんだレイアウトが一番オススメということになりますね。

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