【備忘録】ハイフレックス研修の実施方法について
久しぶりの書き込みです。前回から3ヶ月ほど経過してしまいました。ハイフレックス研修の実施方法について・・・です。
あまりに書き込みないので、「失敗したのか」と思ってそぉっとしておいてくれた皆様、ありがとうございます。いちおう、アレからすぐ研修会場で実証実験したところ、まずまずの結果になったのですが、いまいちスマートな方法ではなかったので、その後も試行錯誤しているうちに時間が経過してしまいました。
実施のポイントは「音」です。対面の受講生にもオンラインの受講生にも、きれいな音を伝える必要があるのですが、なかなか難しかったです。
(映像についてのポイントもありますが、とにかく、音に関するトラブルには悩まされました)
ようやく、ある程度の目処がたったので、その方法について備忘録としてまとめておきます。
結局ナニが問題だったのか?
「ハイフレックス研修をやろう!」と決めたら、多くのことを考慮する必要があるのですが、なんといっても「音」について苦労しました。
オンラインでの配信方法は、利用者が多い(=利用方法に慣れている)ことから、Zoomを使うことにしたのですが、「Zoomは、パソコンに入力した音は出力しない仕様」になっています。
おそらくハウリングを防止する措置だと思うのですが、ハイフレックス研修では、講師の声もZoom参加者の声もミックスして「参加者全員(Zoom参加者・教室参加者)」に届ける必要があります。
たとえば、10人~20人程度の小規模研修(講師の声がそのまま届く範囲)であれば、「講師の声:肉声(マイクはZoom参加者への伝達専用)」「Zoom参加者の声:PCスピーカーで拡声」でOKなのですが、講師の声を肉声で届けるのが難しい規模になると、急に難易度があがります。
以下の備忘録は、ハイフレックス研修をZoomでやろうとしたときに問題となる「音」についての試行錯誤の結果です。
なお、最終的に「どんな形に落ち着いたのか」ということについては、この記事とは別の記事に、もうすこし整理してまとめたいと思っています。
ハイフレックス研修の情報の集め方
昨年末の時点では乏しかった情報ですが、いま、猛烈な勢いで増えています。情報を発信しておられるのは、主に教育関係者(学校の先生など)です。そもそも「ハイフレックス研修」という言葉も、教育業界での言葉です(たぶん)。
実際、教育業界のオンライン化の進展は目覚ましいですね。「先生が対応できずに困っている」とか「使いこなせていない」といったニュースばかりが目立ちますが、先生方は現場ですごく工夫をされています。私達が学生のときのイメージとは授業の実施方法が、全般的に格段に進歩しています。結果、先生方が発信した情報がたくさんインターネット上にあります。
特に最近は、「ハイフレックス研修」または「ハイブリッド研修」という言葉で検索すると、有益な情報がたくさんヒットするようになりました。今日は、備忘録として参考にした情報をまとめます。
必要な機材はズバリ!「オーディオミキサー」
必要な機材は、「講師の声」「会場参加者の声」「Zoom参加者の声」を良い感じにミックスしてくれる機材、つまり「オーディオミキサー」です。
「良い感じに」ミックスできることが、とっても重要です。つまり、オーディオミキサーの中には、「良い感じにミックスしてくれるミキサー」と「良い感じにミックスしてくれないミキサー」があるので、見分ける必要があるということです。
これにかぎらず、オーディオ関係は本当に難しいですね。見た目やサイズが同じなのに使えないコードとか普通にあります。「これでいけるだろう・・・」と思って適当に繋ぐと、ガピーッ!!というケタタマシイ音がして機器が壊れそうになります(実際、壊れることもあるそうです)。
特に、会場に据え付けの音響装置(PA)などは高額なので、壊してしまっては大変です。すごくハードルが高いチャレンジでした。実証実験するときは、ドキドキしました。
予算3万円で実現する方法
必要な機材を、なんと!「3万円で実現する」という方法です。この手の機材は、この数十倍の金額の機材が普通にあるので、ここでは、「3万円!メチャ安い!!」という感覚でご覧ください。
結局、この3万円というのは、「機材をリースで借りる」ということで実現することになります。最初見たときは、なんかズルい・・・と感じましたが、年に数回程度の実施であれば、この方法が一番現実的であるのかも知れません。
しかし、私が実現したいハイフレックス研修は、もう少し小規模な研修です。規模が小さくなるなら、もっと身の丈にあった(?)実現方法があります(あるハズです)。
小規模研修(参加者10人~20人程度)の場合
イメージとしては、「講師の声を、マイクを通さずに届けることができる規模」「小型スピーカーで音声を届けられる規模」です。
わかりやすいと思ったのは次の動画です。
私は、Amazonで5,000円くらいで買ったワイヤレススピーカーでテストしましたが、10人~20人くらいの参加者なら、十分でした。
ただ、すこし音に関する疑問点もあるんですよね・・・。
会場の音響設備を利用(参加者 数十人以上)
同じく、ヤマハのミキサーを利用した例です。
こちらでは、配信用パソコンと講義用パソコンの2台使っています。特に音声に関する解説の箇所は参考になりました(音声の解説場所から再生するようリンクします)
https://youtu.be/if9QpEeFWBs?t=433
「Zoom配信用のマイク」と「会場スピーカー用マイク」という、2つのマイクをつける方法です。なんだかハウリングしそうですけど、「まったくそんなことは無い」と断言しておられます。心強いですよね。私は「たぶんハウリングするだろう」と思って実証実験もしていませんでした。
余談ですけど、動画の中に、対面授業とオンライン授業の併用に対する想いを語る場面があるんですけど、必見です。情熱を感じます。
会場の音響設備を利用(その2)
上記の例では、2つのピンマイクを装着する方法を紹介されていましたが、私の研修でよく使うのはハンドマイクです(使える機材は、ハンドマイクが多い)。
2つのマイクを使うのではなく、なんとか1本にならないかな・・・というときに参考になるのが、こちらの解説動画です。キーワードは「マイナスワン」です。
動画は、正直、ドシロウトの私には理解困難な高度な内容ですが、マイナスワンを実現すると良いことがわかりました。
この動画のコメント欄では、ヤマハのAG06よりNotePad-8FXがおすすめされています。
マイナスワンを作るための、丁寧な解説記事もあります。こういう記事は、私のようなドシロウトには本当に貴重です。理屈がわからなくても、解説のとおりにセッティングするだけで使えます(正直、マイナスワンの動画を見ても、理解できない部分がありました)。
機材を移動しないなら、NotePad-8FXの購入を検討しても良いと思います(ただ、最近は、価格が上昇しているようです)。もし、機材を移動する場合は注意が必要です。NotePad-8FXは重量こそ軽いものの結構大きいです。さらにツマミ類がいっぱいあるので、無造作にカバンに入れる・・・なんて方法だと、すぐに壊れそうな気がします(こういう機材は、どうやって運ぶのが正解なんでしょうね)。
ハイフレックス研修に最適な機材
「良い感じにミックスしてくれるミキサー」について、ズバリ!条件を解説する動画がありました。
動画の中で示された条件は、次の3つ(+1つ)です。
USBオーディオが「2IN(ツーイン)」
ループバック機能がついていない、もしくは、切ることができる
USBミックスマイナス機能がついてる。
究極の機材は、エコーキャンセラーがついてるもの・・・とのことです。
(価格がメチャ高いらしい)
3番めのUSBミックスマイナス機能というのが、マイナスワンなのだと思います(たぶん)。
オススメ機材の中で、特に気になったのが「Zoom PodTrak P4」です。とてもコンパクトな機材にも関わらず、マイク入力が4つ付いてる!!(マイク3つ接続+パソコン接続になる)。
一般的な研修だとマイクは、司会+講師+受講者(質問など)+パソコン音声の4つくらいは使うと思います。
さらに、次のような動画も見つけました。
PodTrak P4は、コンパクトで入力端子の数も豊富なので、ヤマハのAG06より良いのではないかと思います。
まとめ(・・・と、ご報告)
ということで、P4を購入しました(厳密にいえば、所属社労士会支部の機材として購入しました)。
P4を使ってどうやってハイフレックス型を実現するのか、ということについては、これから実証実験をおこなって、結果を共有します。
いま、実物が手元に届いて使っていますが、とてもシンプルで良いですね。
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