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俳句をちょっと(室町の俳諧編)

こんにちは。

毎度お世話になっております。つるです。


ヘッダー画像に、

みんなのフォトギャラリーより

お借りしています。

山茶碗というそうです。

平安から室町時代に作られたそうです。

画像、ありがたく使わせていただきます。


早速本題へ参ります。

俳句(俳諧)の始めに注目したいと

思います。


二人の代表的俳人を挙げます。


山崎宗鑑(やまざきそうかん)と、

荒木田守武(あらきだもりたけ)です。

室町時代の人です。


作品を見ます。


月に柄をさしたらばよき団扇かな

(つきにえをさしたらばよきうちわかな)

         山崎宗鑑


季語は団扇で、晩夏です。

面白いです。

月に柄をさす、もしくは

団扇に見立てるという発想は、

以前より習わしとしてあったようなので、

宗鑑独自の表現ではないのですけれども、

作品自体から伝わる滑稽味は、

新鮮なものが感じられます。


飛梅やかろがろしくも神の春

(とびうめやかろがろしくもかみのはる)

        荒木田守武


季語は、神の春、で新年です。

飛梅は、解説に伝説の梅、とあります。


筑紫(つくし、福岡県)の大宰府(だざいふ)に

流された菅原道真(すがわらのみちざね)の


東風吹かばにほひおこせよ梅の花

あるじなしとて春を忘るな

(こちふかばにおいおこせようめのはな

 あるじなしとてはるをわするな)


という歌を慕って、

都から、大宰府まで梅が飛んだ、

という伝説に依っているようです。


季語、神の春は、

神々の春、という意味だそうで、

新春を寿ぐ、意のようです。


少し説明が入ります。

当時(室町時代)の俳諧は、

縁語(えんご)や

掛詞(かけことば)をよく使うのが

特徴とありました。


神(かみ)でしたら、

紙(かみ)、との掛詞。

かろがろしくも、は、神、との縁語。

縁語は、

私にはよく分かりませんけれども、

おそらく対(つい)として使われる、

風習的な言葉使いであったかもしれません。

いずれにせよ、

俳諧の面白さをそこに求めたようです。


宗鑑の句にしても、

滑稽味を表に裏にと、

色々言われがあって、

一句として成っていると、

解説本にはありました。


守武の句は、

ファンタジー、幻想的な雰囲気を

現代に伝えているような心地にも

されます。


俳句、もしくは俳諧のルーツを

辿ると、

作品自体を楽しむ他に、

時代背景や、

当時の句の詠み方なども

視野に入れて読むと、

より趣が感じられて

面白そうです。


それでは、今回は

ここまでです。

次回の予定はまだ未定です。


拙い文章をお読み下さりまして、

まことにありがとうございました。

ご無事をお祈り申し上げます。

どうぞご自愛の日々を。

一旦、失礼をいたします。


       つる かく



*(参考)

 『 新編 俳句の解釈と鑑賞事典 』

        尾形 仂 編

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