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Feliz año nuevo!

2022

2022年になったという。
年を越すって事に特に何の意味も見出さないので、「今年の目標は?」なんて聞かれる事もあるし、答えを強制的に求められる事もあるが、いつも同じで「昨年からの継続をするだけです」しか答えようがない。

ただ、元旦にする事は必ずあって。
日記に書いてる目標と、その目標達成に向けての目的の数々がどのくらい達成してるのかを確認する作業は毎年行う事にしている。

確認

目的の連続が最終的に目標に向かっていく事だと思いながら書いてる目的と、個人的に「腹筋を割る」なんて目的なんてのも書いてある。そういった中で、昨年クリアーできた目的もあれば、クリアーできなかった目的もあり。クリアできなかったやつは、今年も継続して目的として残す。そんな確認作業を一年の始まりに行う中、目的の数が少なくなってくるにつれて、だいぶ目標に近づいている事も実感する。

昨年からの難題も今年も難題であり、その最大難題な目的は、インテリアコーディネーターの資格をとる事。
勉強あるのみ!なのは昨年も今年も変わらず継続というわけで、新年だからといって日本に帰って御神籤を引くなんて事もせず。大吉だから凶だからイベント結果に縛られる事もなく、運なんてものも行動の結果に過ぎないのだから。

目的

「すべての理性的存在者は、自分や他人を単に手段として扱ってはならず、 つねに同時に目的自体として扱わねばならない」イマヌエル・カント

カント『純粋理性批判』入門 (講談社選書メチエ) 単行本

昔にばあちゃんから貰った本に書いてあった言葉で、目的や手段の違いなんて誰に教えられたわけでなく、なんとなくこの本を読んで肌感覚に染み付いたのかもしれない。相手の人格を尊重すると「自分の目的を達成する為に手段として他人を扱うなんて事はしちゃいけないよ」という感覚。
人を手段として扱う場合は、ちゃんと確認をとって同意を得てからというわけで、コミュニケーションのとれる人間同士ではごく当たり前な話だと思う。ただ現在のネットの中で、目的の為に合意を得ず手段として人を扱ってる事が散見され「なんだかな~」という気分にもなるわけで、SNSからはなるべく距離を保っている。

目的は何の為の目的なのかは、あくまで自分の為の目的でもあり、その事をしっかり自覚すると、目的の為に人を扱わなくてはいけない場合には、まずは「僕の為です」とちゃんと建前など無く言う必要がある。それで同意を得られなければ、それはもう仕方ないので諦めて次に向かう。

逆に僕を手段で扱おうとする人も出てくるけど、そういう場合は「あなたの為です」なんて言ってくる人もたまにいるわけで、そうすると「は?」と当然になる。相手は建前を隠して「好意」として訴えてくるのだけど、下手に反論すれば無駄な喧嘩になってしまうので、申し訳ないけどそっとその場を離れて、その人から距離を保つ様にしている。

お金や名声とかでなく、目的として僕を扱ってくれる人なら、そういう人との関係は何よりも大切にしたいとは思ってるが、手段として扱おうと近寄ってくる人間は、欲がバレバレに見えてるので、すぐ裏切るのも分かっている。

年初めに日記に書く目的の数々には、僕だけでなく色々な人が含まれている事もちゃんと理解して書いているので、裏切る事無く信用の中で目的に向かうには、僕自身の積み重ねが一番大切であり、今年も昨年も来年もずっとずっと「勉強」しかないんだろう。もう趣味といっていいのかもしれない。

幸福感の中にて

コロナがあった昨年は幸せだったかと考えてみると、幸せだったなという感想しかない。幸か不幸かの基準は人それぞれなんだろうけど、お金をいくら稼ぐとか、名声をいくら得るなどなど、本屋に置いてある様なパッケージ化された幸せもあるとは思うが、あまりそこは関係ないと思ってる。

真っ暗な虚無の中から生まれた夢。その夢を目標としてきて、今目の前まできてる事。夢の最中にいれるって、それって凄い幸せな事だと思うし、それ以外を望むのって贅沢過ぎるとも思う。思うように進まない辛い事ももちろんあるけど、ちゃんと目的というコンパスを片手に自分の現在地を把握しておけば、なんて事はない。
他人がどうとか関係なく、自分の心の中に大事にするたった一つの花があれば、それはすごく幸せな事なんだと、海外に出て改めてそう思うわけで。

飛行機のおかげで、ぼくらは直線を知った。
ぼくらは発見する、地表の大部分が、岩石の、砂原の、塩の集積であって、そこにときおり生命が、廃墟の中に生え残るわずかな苔の程度に、ぽつりぽつりと、花を咲かせているにすぎない事実を。

はたしてぼくらは、いまにして人間の歴史を読みなおしているわけだ。

『人間の土地』サン=テグジュペリ

「星の王子様」で有名なサン=テグジュペリの本。あまりにも難しくて読み終えるのに数年かかったけど、一番好きな章にあった言葉。

「愛するということは、おたがいに顔を見合うことではなくて、いっしょに同じ方向を見ること」なんて有名な言葉もあり、この本は人間関係において色々考えさせる本だった。

パイロットでもあった作者が、サハラ砂漠の上空から見る世界の美しさが、なぜ「別の惑星のように」見えて、星の王子さまのような視点を生み出すにいたったのかを考えさせられたりもした。
「この世界に一人だけ」という不思議な孤独感。空を飛んでいる、そんな時にしか訪れない感覚が作品に繋がったとすれば、氏の言葉である「心で見なくちゃものごとはよく見えない。かんじんなことは、目にみえないんだよ」も、この本を読めば分かったつもりでなく、本質的にその言葉の意味に触れられたのかもしれないけど、まだまだ未熟な僕としては、もっともっとたくさんの経験をして、掴んでいきたいとも思っている。

そんな事を想像を膨らませながら考えワクワクしてる時点で、僕は2022も変わらず幸せなんだろう。





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