君子は義に喩り、小人は利に喩る 〜小学生にも分かる論語〜

昔々、森の中に賢いウサギの君子とずる賢いキツネの小人が住んでいました。ある日、森の中に美味しい果物の木があることがわかりました。

君子ウサギは友達に向かって言いました。「みんな、この美味しい果物を分け合って食べようね。それが公平で義にかなったことだよ。」

友達たちは皆、ウサギの言葉に賛同しました。一方、小人キツネは内心で考えていました。「でも、自分だけたくさん食べたらもっと嬉しいな…」

果物の収穫の日がやってきました。君子ウサギと友達たちは協力して果物を収穫し、それを公平に分けました。しかし、小人キツネはついつい欲望に負けて、他の仲間よりもたくさんの果物を取ってしまいました。

すると、森の仲間たちは小人キツネの行動に気づきました。「小人キツネは義を守らない!」と声が広がりました。仲間たちは失望し、小人キツネを避けるようになりました。

小人キツネは孤独な日々を送り、食べ物も分け合えずに困ってしまいました。一方で、君子ウサギとその友達たちは共に過ごし、助け合いながら幸せな時間を過ごすことができました。

ある日、森の中で大きな困難が起こりました。強い雨が降り、川の水が増えてしまい、森の仲間たちは孤立してしまいました。食べ物も足りなくなり、みんな困っていました。

君子ウサギは友達たちに向かって言いました。「今こそ、お互いに助け合い、困難を乗り越える時です。私たちは義を守り、協力して問題を解決しましょう。」

友達たちはウサギの言葉に心を打たれ、共に行動しました。みんなで木や葉っぱを使って橋を作り、川を渡ることができるようにしました。また、食べ物も分け合い、困っている仲間たちを助けました。

一方、小人キツネは自分だけを考え、他の仲間の困難を無視しました。彼は一人で川を渡ろうとしましたが、流れに流されてしまい、大変な目に遭ってしまいました。食べ物もなく、孤独で力尽きそうになっていました。

すると、君子ウサギと友達たちが小人キツネを助けるためにやってきました。彼らは小人キツネを助けて川から引き上げ、食べ物を分け与えました。

小人キツネは恥じ入り、自分の過ちを悔いました。「義を守らないことが、こんなに大きな問題を引き起こすんだ…」と彼はつぶやきました。

こうして、義を守り、協力し合うことの大切さが再び証明されたお話でした。自分だけを考えずに他人を思いやることが、幸福な共同体を築く鍵だということが伝わりました。


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