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北アルプス懐の温泉郷〜奥飛騨〜

山小屋で働くシーズンは主に初夏から秋、
それ以外の季節はスタッフ各々、スキー場や農家バイトなど日本各地で働いています。
私の場合は前職が宿泊業だったこともあり、旅館やホテルを中心に働いています。

ここ2年ほどは冬の間、岐阜県の奥飛騨温泉郷の旅館で働いていました。

今回はそんなお世話になっている奥飛騨を宣伝しよう、ということで奥飛騨の魅力を綴りたいと思います。
こちらの記事を読んでくださった方が、
一人でも興味を持っていただけたら嬉しいです。

そもそも奥飛騨がどこにあるのかということですが、
奥飛騨温泉郷は長野県、岐阜県、富山県の3県を南北に貫く北アルプスの西麓に位置し、北アルプスの登山口としても有名です。

住所は岐阜県高山市ですが、中心街からは車で1時間前後の山の中、最寄りの24時間営業のコンビニも車で30分かかります。

北アルプスを挟んで東側には長野県松本市があり、北には富山県富山市があります。
関東方面から奥飛騨に来るとなると松本経由が最短ルートです。
松本、富山いずれも市中心部から1時間30分くらいです。

市街地から離れた山の中にあるのですが、
実は名古屋から3時間、北陸の金沢から2時間30分、東京から4時間と各都市圏から、程よい距離にあり日本各地からお客様が来ます。
また岐阜県内においても、岐阜市などがある美濃地方からは2時間以上のため、近すぎず遠すぎず、マイクロツーリズム需要もある立地です。

白川郷にも1時間30分と近いため、海外からの旅行客も多いのですが、今はコロ助の影響で皆無。ツアー客もいないので落ち着いた雰囲気です。


温泉郷内の一部は中部山岳国立公園内に組み込まれており、近隣には国の特別名勝の上高地や標高2700m地点までバスで登ることができる乗鞍岳など山岳観光地の起点となる場所です。

冬は豪雪ではないものの程よく積雪があるため雪見風呂を楽しむことができます。



お宿のメインである温泉は、草津温泉のように硫黄の香りがしたり成分の豊富な温泉ではありません。
しかし成分が豊富でないからこそ、湯あたりしにくくゆっくり長湯することに向いています。また湯量豊富なため過度に加水したり循環に頼りすぎることなく源泉かけ流しの場所が多いです。
渓流近くにお風呂を設けている施設もあり、山の雰囲気を味わいながら入浴できるのが魅力です。


奥飛騨の特徴の1つとして、宿の造りが古民家風の施設が多く、客室や食事処には囲炉裏があります。

高級志向の背筋が伸びるような宿よりも、どちらかというと素朴な宿で肩肘張らずに過ごしてもらう雰囲気です。


続いて旅の楽しみのお食事は、
夕食のメインにはブランド牛の代表格、飛騨牛。宿やプランによって鉄板焼きやローストビーフ、しゃぶしゃぶなど調理方法は様々です。

他にも岩魚の塩焼きや山菜やきのこ、飛騨伝統野菜などご当地食材が豊富にあります。
時期によっては地の利を生かして北陸から届いたホタルイカやブリを出すことも。

朝食は朴の葉に特製の甘辛い味噌を乗せて焼いた「朴葉みそ」が定番。ご飯が何杯も進んでしまうご飯のお供です。


もう一つ特徴的なのが食事の量です。山の中で外食ができないせいか、どの宿も全体的に量が多いと言われています。若い方やたくさん召し上がる方にも満足いただける量ではないかな、と思います。(もちろん宿によって差はあります)


総じて他の温泉地と比べて食や温泉、雰囲気などが確立されています。また家族経営の宿が多いためサービス内容が大幅に変わることもありません。
そのため変化が少ないのがメリットであり、デメリットでもありですが、
気に入っていただけたお客様がリピーターとなって何度もお越しくださることも多いです。

今は大手を振って「来てください」と言えないですが、ぜひ収束した際には自然豊かな奥飛騨はいかがでしょうか?


つの

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