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つんの小説

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ぼちぼち書いてます。中編・長編を書きたい。
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#ミニ小説

神さまとのセックスは

 醜男とのセックスは気持ちの良いものとして終わった。わたしは人柱として捧げられたようなものなのに丁寧に壊れものを扱うように彼はわたしの身体を撫でた。彼のゴツゴツした指がわたしの胸や陰部を這うとき、わたしは恍惚とし我を忘れ猫が交尾する時鳴くような甘い声を出した。彼の顔には痘痕と黒子が目立ち浅黒い肌は紅潮していた。深い目元とほうれい線の皺が目立っていた。こんな醜い男のお陰で絶頂に達したと思うとやるせな

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ステージ

 僕はその時まで気づいていなかった。自分が客席から観ていた時は輝いて見えたステージの背景が、立つ側になったら観客の方を見ながら踊らなければいけないということ、

そして観客の方を見ながら同時にステージ上の自分を上から俯瞰して見る感覚も、アイドルの瞳がキラキラしているのはペンライトの光であるということも、

星空というよりは街のネオンみたいで、欲を含んだ感情をのせたそれはぎらぎらと輝いて不思議と僕の

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