自然な呼吸の停止と心の解放

心が解放されるとは、心との自己同一化を離れること。
すると、心は自律的に調和されていく。

そうすると、呼吸の自然な停止が起こるようになっていく。
なぜなら、心が呼吸を生じさせる原因であり、心から解放されると呼吸からの解放も起こるから。

自然に起こる呼吸の停止によって、心そのものを容易に捉えることができる。

四つの呼吸の第一層(物質的な呼吸)と第二層(エネルギーの呼吸)では、呼吸の停止はあまり意識化されない。
そこでは、呼吸自体が捉えられるから。

第三層の心に進むとき、物質的、エネルギー的な呼吸から離れて、その原因に向かうため呼吸が解放されていく。

そうして、第四の意識の階層に達したとき、呼吸の停止ははっきりと起こる。

四つの階層の呼吸については以下。

四つの階層のそれぞれを、四番目を見抜くことで進んでいく。

呼吸の停止について
例えば私の場合、吸気1〜2秒、停止5〜15秒、呼気1〜2秒、停止5〜15秒を繰り返すようになった。
呼吸が停止しているときは、思考から解放されている。思考が止まるというよりも、透明に、空っぽになる感じ。
このリズムは瞑想していても、日常的な行為をしていても変わらない。ただ状況によって、短い息の粗さ、強さが変わるのだ。
たまにふと自分で驚くほど、呼吸が止まったままになっていることもあったりする。

何が起こっているのか?
まず、呼吸は通常、物質的な呼吸(粗大な呼吸)とエネルギーの呼吸(微細な呼吸)が混ざっている。
そして、呼吸の頻度や粗さは心の状態によって変化する。

自然な呼吸が(一時的に)停止するとき、エネルギーの呼吸がその源である心臓に留まって動かなくなる。
もし心が解放されていないと、源に留まることができずに、弾かれてしまう。
それは心臓の鼓動によって、ドクンと中心から外れて、沈み込んでいかないのだ。

そして、ごく短い呼吸は止まることなく続く。
これは物質的な呼吸だ。身体を維持するための生理現象が続いている。
心(脳)の働きが静まっているので、あまり酸素を必要としないため、1分間に数秒の呼吸を数回するだけで足りるのだ。

七種類の人だけが呼吸をしないのです。それは即ち、死人、子宮内の胎児、溺水者、失神・悶絶者、第四禅に入定した人、滅尽定に入った人、梵天人です。

「パオ・セヤドー質疑応答より」

身体は、ただあるがままにある。
それを停止させる必要はない。
否定することは、別の問題を生む。
身体は、問題(苦しみ)を起こさない。
思考(分離)が問題となるのだ。

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。

「ダンマパダ」

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