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社員も自分もワクワクするインターナショナルコミュニケーション

ITを提供する会社で広報活動やマーケティングの活動をしています。
自社サービスのマーケターが社内の広報活動を始めることになりました。実践してみたら、想像以上に喜びの大きな仕事だったのでご紹介します。

インターナルコミュニケーションとは

インターナルコミュニケーションとは、社内コミュニケーションとも言われます。社内報などを通じて、従業員同士のナレッジ共有し、社内の活性化やエンゲージメントアップ、コラボレーションの活性化を目指すものです。具体的に私は以下のような取組みを行いました。

1.情報発信基盤の整備をする

まずは情報発信基盤の整備です。まず、会社で導入されているMicrosoftのsherepointを活用し、ポータルサイトを作りました。

私はエンジニアではありませんが、デフォルトのパーツの組合せで作れます。

サイトの構成は、Sherepointで作ったポータルサイトの事例やサンプルを参考にし、2,3時間でフレームは完成しました。

すでに、自部門内でサブポータルがすでに存在していたため、そのポータルへのリンクを貼り、ニュースやカレンダー機能を連携させ、サブポータルからアップされたお知らせを集約する仕組みとしました。これで、自分が沢山発信できなくても、お知らせが沢山集まってくる仕組みになります。できるだけ、自動的に情報が集まってくるポータルを意識しました。

一般的な社内報のサイトというと、記事のみのサイトが多いと思うのですが、部門が提供している、顧客提案資料、過去行った勉強会の動画なども社員に見てほしい情報を掲載したため、記事が少なくても寂しく見えない作りにしました。

2.定期的に発信し続ける

ポータルにまとまった記事から、おすすめの記事や動画を8~10つ程度ピックアップし、毎月おすすめ記事をまとめた1枚のページを作り、毎月全社にメールで今月のオススメ記事を配信しました。

ポイントは記事の数に関わらず、定期的に発信し続けること。実際は、メール発信日を決め、関係者に周知しておくことで、複数のメンバーがそこを目指して記事作成に取り掛かってくれるようになりました。結果として毎月10本ほどの記事の発信となり、読み切れないよと関係者から社内から声があがるほどでした。

サムネイルやデザイン、メール配信などは、マーケティングのノウハウをそのまま生かすことができました。お客様に向けてやっていた活動を社員に向けて活動した感じです。デザインを社員がワクワクするようなデザインを意識しました。

3.他部門を巻き込みコラボレーションする

最初は自部門の取組みや技術を配信していましたが、他部門から見れば、所詮他部門の出来事。私達の発信に共感し、行動変容してもらうためには、自分事としてとらえてもらえるようなワクワクする企画が必要です。

他部門のメンバーとの座談会、活動事例、エグゼクティブ層のビジョンを語る記事、他部門の上層部の方に業界について語ってもらうなど、自部門以外の人が関心を持てるコンテンツをアウトプットしていきました。

インターナルコミュニケーションを始めたきっかけ

まず、私は広報の部署に所属している人間ではありません。自社サービスのマーケティングをしています。

そんな私に数年前、会社の経営企画の部署から広報活動を支援して欲しいと声がかかり、宣伝会議さんの広報の講習会を受けました。これが私にとって初めての広報の学びでした。当時とは少し内容が変わっていると思いますがリンクもご紹介しておきます。

https://lp.sendenkaigi.com/online_course#kouhou

宣伝会議さんの講習会には、これまでマーケティングの講習会など数回も受講したことがあり、お気に入りの講座の一つです。

「短い時間で要点を学べる」「有名企業で現役で活躍している方の講座を受けられるので座学以外の学びが大きい」というメリットがあり、人によって受講料が若干お高めと感じるかもしれませんが、その分リターンが大きく、個人的にはコストパフォーマンスが高いサービスだと感じています。

この講座では、トヨタで長らく広報の責任者をされていた方、株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスで広報室長を現役で務める野原さんなど、名だたる講師が講習してくださいました。その方々が口をそろえて広報活動の中で一番大事な活動は「インターナルコミュニケーション(=社内コミュニケーション)」とお話されていたのです。

広報というと、メディアと仲良くなり、プレスリリースして、記者会見して、広告を出して、といった外向けの活動イメージが強かったので、社内広報が最も大事というのは目から鱗でした。

その翌年、広報の仕事から離れましたが、所属している部門が推進しているDX系の最先端技術を社内に広めることが私の仕事になりました。社内で社内広報を推進している人は他にいないし、これはインターナショナルコミュニケーションの実践のチャンス!と思い、実際するに至りました。

インターナルコミュニケーションやった効果は

実際やってみて以下の成果を感じています。

1.会社の動きが大きく変わる

発信し始め、社内に以下のような好循環が起きました。

・定期的に見にくるメンバー(ファン層)が少しずつ増えてくる
・経営層や管理職が社員に見せるために動いてくれる
・見る人が増える
・発信者(チャレンジャー)が増える



発信を始めて1年経過しましたが、今は自分が発信しなくても、毎日のように記事がアップされています。社内のコミュニケーションが活性化すると、記事を通じて、また新しいアイディアや行動が生まれているのを実感しています。

2.発信するとモチベーションがあがり学習意欲が増す

自分の活動を発信し、周りから「いいね!」や質問などのフィードバックを得られると、モチベーションがあがります。

発信した情報は、組織内でも、管理職中心にチャットで共有され、「いいふるまい」として組織のの中で称賛されるため、発信したメンバーは、またやろうという気持ちになり、発信し続けます。

称賛されたメンバーを見た他のメンバーは「次こそは自分が」と思うメンバーもいるかもしれません。発信するメンバーが周りにいい影響を与え好循環が生まれます。

3.活動している自分が一番ワクワクしている

この活動を通じて、多くの社員とかかわりを持つようになりました。
活動の中で、以下のような言葉をいただくようになりました。沢山あるのですが一部を抜粋します。

「〇〇(私)さんのおかげで自分の活動を、社内に紹介でき、上司も喜んでいました。感謝です」
「発信を見て、自分でも真似して活動してみました。その活動の発信もできて、モチベーションがあがりました。」
「いい仕事してますね!」
「あのポータル、なんか好きなんだよね」by社長

マーケターとして、お客様相手に活動していたときにはそんな嬉しい言葉はいただけません。この活動をして約1年、沢山の嬉し涙を流しました。テレワークで良かった(笑)

最後にインターナルコミュニケーションを始めてみようと思っている方と思っている方へ

以下のような悩みを抱えている方にはインターナルコミュニケーションをおすすめします。

・社員の活気が無くなっている、モチベーションを上げたい
・社員が自律的に行動するような文化を作りたい

「インターナルコミュニケーションがうまくいくと、会社の文化が変わり、好循環が生まれ出す」

この活動のすばらしさはこの一言につきます。

「社内コミュニケーション=社内報を作るだけ」と思っている方もいるかもしれません。でも、ワクワクは、システムを導入するだけで自動的には生まれません。まず立上げる人間が、周りを巻き込み率先してワクワクする場を作ること。社員一人一人の輝きを見逃さずにそこにスポットをあてるお手伝いをすること。

そして、見たくなるようなサイトにするために、新しい企画やデザイン方もどんどんカイゼンすることが大切です。

この活動が社員を元気にし、モチベーションを上げ、個性の違うメンバー間でコラボが始まり、イノベーションが起きる循環を是非味わってみてください。


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