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エシカルファッションとインナーサステナビリティ

みなさん、こんにちは!今月から、TSUNAGUでnoteをスタートすることとなりました。

TSUNAGUは2018年に設立され、これまで徳島県の藍染めとコラボレーションした商品開発や、草木染めのワークショップを開催したり、エシカルファッションについて学校で講演させていただいたり、と幅広く活動させていただきました。

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そうした活動を通して様々な方たちと出会う中で、自分たちと同じように、エシカルファッションの社会活動家自身が多くの葛藤を抱えていることを実感しました。「エシカルファッション」という多様なアプローチの中で、どこまで「エシカル」を突き詰められるのか、サステナビリティやエシカルといった「ソーシャルグッド」なものが求められている中で自分の表現したいファッションとは何か、そもそも自分にとっての「エシカル」とは何なのか。こうした内面の葛藤は、自分が本当に目指したい方向性ではない選択をしてしまう原因になってしまうことが多々あり、結果として社会活動家自身を消耗させていると感じることもありました。

社会に対してより良いものを発信したいという気持ちが強まるほど、現状のシステムや価値観に囚われてしまい、活動家自身の内面が疲弊していく。これは、エシカルファッションのみならず、「ソーシャルグッド」を目指す多くの人に言えることかもしれません。

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では、そうしたエシカルファッションの社会活動家が抱える内面の問題に対して、どうしたら良いのか?TSUNAGUでは、約1年をかけてメンバーとじっくり考えてきました。そして、今年から「インナーサステナビリティ(心の持続可能性)」をテーマとした、個人の内面に焦点を当てたワークショップを企画することにしました。

近年さまざまな場面で見かけるようになった 「サステナビリティ」や 「エシカル」。 社会が「より良い」方向へ着実に進んでいく中で、葛藤や対立も生まれていますよね。そうした中で、TSUNAGUでは、あらゆる社会の問題は個人の心の中が反映されたものであると考えています。問題の解決は外の世界ではなく内側...心の世界にアプローチし、意識を変容させることで起こっていくのです。

社会と個人。マクロとミクロの世界の繋がりに、今ひとつピンと来ない人もいるかもしれません。ここで、世界的に有名な哲学者であるケン・ウィルバーは、著書「無境界」の中で次のように述べています。

「内なる真の自己は実際には外の現実の世界であり、その逆もいえることがわかったからである。主体と客体、内と外は、いまも、またこれまでも、つねに一つであった。原初の教会は存在しない。世界はわたしの身体であり、見ているわたしが見られているものなのだ」(ケン・ウィルバー著「無境界 自己成長のセラピー論」平河出版社)

すなわち、私たち一人ひとりの意識で形作られている社会は、自分自身そのもの。だからこそ、個人の意識に目を向けることが大切だと言えるはず。

本質的なサステナビリティを追求するには、試行錯誤の連続です。同時に、現行の社会システムの原理や法則と噛み合わないがゆえに「諦める」気持ちになる方も少なくないはず。そうした葛藤の中で、活動家自身がサステナブルに活動するためには、いかに自分の内面に根ざした「幸せ」に基づいて行動するか、すなわち「インナーサステナビリティ」を追求するかが大きな鍵だと考えています。

TSUNAGUでは、セクターを越え真に「エシカル」な世界を目指し共創できるような仕組みを作っていきたいと思っています。そして、その大きな軸となるのが、個人の内面に根ざした対話の時間。そうした対話によって生み出される個人の心の変容が、持続可能な心の在り方を作り、企業・組織・地域などあらゆるコミュニティを繋げ、システムそのものを変革していける。 そうしたビジョンのもと、TSUNAGUでは今春から実践的なラボを始動します。

ファッション業界全体を一つにつなぐ゙個人の集合体として心の変容を探求することを目的としたラボ。 考えながら実践し、自分にとっての「エシカル」を形にしていける場にできるよう、絶賛企画中です。詳細はまた追ってこちらでも発信していきます!



Written by Mari Kozawa

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