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自己の内面から探求する「ソーシャルイノベーション」

近年様々な場面で注目されている「ソーシャルビジネス」。社会課題解決に向けて、従来の視点を変えてビジネスモデルを構築する動きが高まっています。

その一方で、それぞれの社会課題には複雑化した背景があり、どこから取り組んでいけば良いか分からなくなることもあるのではないでしょうか。

サステナビリティやエシカルの分野でも、労働・自然環境へ配慮しながらいかに経営していくか、今も模索が続いている状況だと思います。分かりやすい正解が存在せず、紐解く鍵もなかなか明確ではない状況ゆえ、「ソーシャルイノベーション」が起業家の内面を消耗させてしまう「心の問題」にも繋がってしまいます。

そうした中で、起業家個人の意識変容や哲学に注目し、ソーシャルイノベーションを研究されているのが、長野県立大学の大室先生です。

大室先生は、植物や動物、菌類といった様々な生き物が交わり合う自然界の生態系のように、イノベーションにおいてもユーザーが起業家や大学、行政などと同じ空間で刺激しあうことで、結果的に「創造的緊張」につながると、上記のリンクにある Ecological Memes Forum 2019 「あいだの回復」のセッションの中で話されています。また、セッションの中で、妄想や身体感覚といった「主観的な世界」に焦点を当てた経営アプローチや、東洋思想をベースにした経営法についても言及されていました。

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※2019年の冬至の日に北鎌倉・建長寺で開催されたEcological Memes Forum 2019 「あいだの回復」のセッションより。

TSUNAGUで今月からスタートした半年間のラボでは、メンバー以外の方も参加できるセッションを準備しています。6月26日(土)に開催する「ソーシャルイノベーション概念」の講座では、長野県立大学の大室悦賀先生に「ソーシャルイノベーション」についてお話を伺います。

ソーシャルイノベーションと聞くと、社会課題解決を目指すイメージが強いですが、大室先生は<個人の哲学>という起業家たちの内面からあらわれるソーシャルイノベーションについて言及されています。

一人ひとりが自分の中に存在する哲学を表現していくことが、社会にイノベーションを起こす。

様々な社会課題を解決していくモノ、サービス、仕組みを通じて、新しい社会的価値を創発していく「ソーシャル・イノベーション」。TSUNAGUのラボでは、ソーシャルイノベーション研究者の大室氏に最新の研究を元にお話ししていただき、ソーシャルイノベーション概念を感覚で受け取ります。

【開催日時】6月26日(土) 10:00-11:30(ZOOMにて開催)
個人の哲学からあらわれるソーシャルイノベーション概念(講師:大室悦賀先生)

※こちらの講座は単発受講が可能です。
詳細は、こちらのリンクから!


【講師プロフィール】

大室先生

大室悦賀(おおむろのぶよし)さん
1961年 東京都府中市生まれ。一橋大学大学院商学研究科博士後期課程満期退学。一般企業、行政を経て現職。専門分野はソーシャル・イノベーション、当該分野における理論研究とそれに基づいたアクションリサーチを京都市や長野県で行っている。
著書:『サステイナブル・カンパニー入門』, 『ソーシャル・イノベーションの創出と普及』, 『ソーシャル・ビジネス:地域の課題をビジネスで解決する』, 『ケースに学ぶソーシャル・マネジメント』, 『ソーシャル・エンタープライズ』『NPOと事業』など。社会的課題をビジネスの手法で解決するソーシャル・ビジネスをベースにNPOなどのサードセクター,企業セクター,行政セクターの3つのセクターを研究対象として,全国各地を飛び回り,アドバイスや講演を行っている。

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