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【CTOインタビュー】"エンジニア向けサービス"ならではの開発の面白さ・カルチャー

Tsunagu.AIでは『FRONT-END.AI』という、フロントエンド開発を自動化するWebエンジニア向けローコードサービスを開発しています。
開発者もユーザーもエンジニアのため、開発者にとってはプロダクトの課題意識を持ちやすいことが業務の大きな特徴です。

スタートアップの持つミッション・事業ドメイン・チームカルチャーにマッチしていれば、エンジニア自身にとってプロダクト開発は「面白くて仕方ない」ものになるはずです。

Tsunagu.AIのチームにマッチし、力を発揮できるのはどんなエンジニアなのか。今回は開発チーム率いるCTO白井へのインタビューで、それをお伝えしたいと思います。

「エンジニア自身として世界を変えるようなプロダクト開発に携わりたい」

そんな思いを抱いている方は、ぜひご覧ください。


プロフィール

CTO:白井尊昭(しらい たかあき)
奈良先端科学技術大学院大学修士課程修了後、 株式会社ブレインパッドでWeb広告システムの開発に従事。 その後、株式会社虎の穴・GROOVE X株式会社を経て、 2020年Tsunagu.AIに入社。2021年5月、CTOに就任。

自動化でつくる「ユートピア」を目指したキャリア

ーー今日はTsunagu.AIのカルチャーや開発チームの運営スタイルを中心にお話を聞きたいのですが、まずそこへつながる白井さんの価値観やキャリアから話をスタートさせてください。

わかりました。よろしくお願いします。

ーーまず、以前の記事で白井さんは「人が労働に勤しまなくて良い世界やシンギュラリティが実現したら良い」と書かれていましたね。この話に興味があるエンジニアの方も多い気がするのですが、この考えのきっかけは何だったのですか?

そうですね…僕はもともと「ユートピア」という概念が好きでした。
そこに全てが自動化された世界のイメージを持つようになったのは、高校のときに偶然出会った『攻殻機動隊』の影響が大きいです。知性をもったロボットや電脳化してネットワークに接続するテクノロジーにも惹かれ、人工知能についてもそこで初めて知りました。

ーー有名なSFアニメーション作品ですよね。その影響でイメージするようになった白井さんの「ユートピア」はどんな世界なんですか?

「それぞれの人が好きなことをして生きられる世界」ですね。

例えば、僕はもともと単純なルーティンワークが好きではないので、プログラミングしているときのコピペなどの細かい作業は全部なくなってほしいとすら思うときがあります。

逆に「何がユーザーにとって課題か」「プロダクトに何が必要か」だけを考えているときはとても楽しくて。そういう自分にとって好きではないことを自動化して、好きなことに集中できる。そんな世界がいいですね。

ーー「それぞれの人が」ということは、機械に任せるものは人それぞれ違うということですか?

はい。それに、時によっても変わるものだとも思っています。

例えば料理が趣味の人であれば、趣味の料理は自動化せずに自分でしたいですよね。でも、自分で料理を作りたくない時もあると思うんですよ。そういう時は自動で作ることを選べる、そんなイメージです。

ーーなるほど、それでテクノロジーを学びたいと思ったんですね。ですが、白井さんが高校生まで人工知能を知らなかったというのは意外でした。

実は高校までは文系だったんですよ。
なので、人工知能の研究室がある東京理科大に入学した時には数学などの分野でキャッチアップに苦労しました。でも、大学で数学や情報処理を、大学院で研究の進め方や考え方を学んだことが現在のプロダクト開発の基礎になっています。

ーー卒業後、三社でエンジニアを勤めていますよね。それぞれどんな経験をされたのですか?

まず機械学習やデータ分析を用いて人の労働最適化やマーケティングなどの自動化を目指す企業に入社しました。
ビジョンへの共感も強く、現場ではWeb広告関連のSaaSの開発を担当したおかげで一通りの開発スキルを身につけることもできて、充実していました。

ただ「事業領域自体が好きな会社で一度働いてみたい」という思いがあり、二社目にはマンガ・アニメ関連の会社を選びました。
実店舗とECの双方で販売を行っている企業だったので、エンジニアリング以外にも実際のイベント販売に参加するといった新鮮な体験が得られました。

三社目では、よりエンジニアリングに集中できることに魅力を感じ、家庭用ロボット開発企業に入りました。
「将来人工知能の能力が高くなったときには人の心をサポートするような機械も必要だ」というビジョンを持つ会社で、ルーティンワークを自動化するようなアプローチとはまた別の魅力があり、とても楽しい経験ができました。

ーーまさに三社三様の経験ですね。その上で、Tsunagu.AIという場所を選んだのはなぜですか?

やはり「人の単純作業を自動化・最適化して、生産性を向上させたい」という思いが僕の中でとても強かったからです。
僕は単純作業が好きではないので、どの会社でも自動化ツールを自作していました。

例えば、お客さんが増えるたびに手動で設定しなければならない管理画面のシステムや、毎週必要な勤務時間の計算作業、出退勤の入力などを自動でできるようにしましたね。

ーー他の業務をしながら自発的にですよね? どの会社でも歓迎されたんじゃないですか?

一緒に働いている方に喜ばれましたね。
それだけこの思いが強いからこそ、自分の大切だと思うビジョンが重なるTsunagu.AIに魅力を感じて。本業として単純作業を自動化するプロダクト開発に取り組みたいと思ったんです。



Tsunagu.AIの自動化・エンジニアリング・挑戦好きカルチャー

ーー白井さんの実現したい世界とTsunagu.AIのミッション・ビジョンはピッタリだと感じます。Tsunagu.AIには同じように自動化や省力化が好きな方が多いのですか?

多いと思います。
僕はTsunagu.AIに入社してからも、やはり出退勤の入力自動化ツールを作りましたが、人事などのバックオフィスを担当しているメンバーは社内システムにSlackbotを立てて請求書の登録をしたら通知される仕組みを作っていて驚きました。

ーーエンジニア以外のメンバーもコードが書けるんですか?

いえ、その方は元は書けなかったんです。
「エンジニアの手を煩わせずに更新できるようになりたい」と、今では弊社コーポレートサイトの記述や情報更新も担当してくれています。

自動化が好きなだけじゃなくて「挑戦してみる」という雰囲気は会社全体にありますね。僕をはじめとして社内のエンジニアもこうしたチャレンジが好きなので、別の職種のメンバーからのエンジニアリングに関する質問も歓迎しています。

ーーエンジニアの方は業務内でどんなチャレンジを?

経験のない業務に挑戦してみたいという話がよく出ます。
例えば、弊社はインフラサービスにGCPを使っているのですが、GCPの経験がない副業メンバーから「触ってみたい」と要望があり、インフラ調査や運用作業をお願いしました。

なので、それぞれの学びたいことの意向も汲み取って業務を分担しています。そこは副業や業務委託だからという区別もありません。

ーー関心のある分野のスキルや経験を得られるような配慮があるんですね。

もちろん、現場のWebエンジニアにとって最高のプロダクトをつくるための機能開発であることを前提とした上ですが。Web開発現場のエンジニアにとって必要な機能は何か、どのようなデザインであるべきか。それが開発の中心であり、全員の関心事です。

プロダクトに何が必要か、チーム全体で意見を出し合う

ーーそういえば、開発に携わるエンジニア側がプロダクトを扱うユーザーに非常に近い感覚を持っているというのは珍しいような気がしますが。

それは弊社プロダクト開発の大きな特徴ですね。だから当事者意識が開発チームにあり、みんなプロダクト自体への興味が強いです。

それに通常、プロダクト開発に関わる場合、エンジニアリング以外にそのプロダクトが属する事業ドメインの知識が必要です。しかし『FRONT-END.AI』の場合はそのドメイン自体がエンジニアリングなので、エンジニアが当事者ですよね。

だからこそ「エンジニアリング自体が好き」という方には特におもしろく感じてもらえると思います。

ーー事業ドメインに関する学びとしては具体的にどんなことをするのですか?

HTMLの正確な仕様を調べてプロダクトに反映したり、今後のフレームワークやデザインツールのトレンドを調べて触ってみたりもしますね。

ーー長年Webエンジニアを務めて知識や経験が豊富な人の方が活躍できるのでしょうか?

もちろん、すでにフロントエンドに関する技術の仕様理解の深い方などは、すぐその知識を活かしていただけます。ただ、現時点で知識や経験の量が不足していると感じていても、エンジニアリングが好きだったら一緒に学んでいけると思っています。

エンジニアリングが好きな方であれば『FRONT-END.AI』についてアイディアが浮かびやすいです。プロダクトミーティングでも代表やビジネスチームと対等に議論してくことができますから、そこはおもしろいはずですよ。



多様な働き方のメンバー向けにカスタマイズした開発スタイル

チームでの開発風景。同期・非同期のコミュニケーションを使い分けています。

ーー『FRONT-END.AI』の開発手法やチーム運営について教えていただけますか?

『FRONT-END.AI』が初期フェーズにあるプロダクトなので、仮説を立てて検証するというサイクルをなるべく早く多くこなす必要があります。

ただ、フルタイムのメンバーが少なく副業や業務委託のメンバーが多いのでスクラム開発を行うにはコミュニケーションコストが重すぎてしまう面があります。そのため自分達のチームにフィットするように考えてカスタマイズしています。

ーー具体的には、どのような調整をしているのですか?

例えばスクラム開発だと1週間に1回、スプリントの計画を立てレビューすることが多いです。でも、副業の方に毎週それを求めると、作業に対して計画やレビューの占める割合が多くなりすぎてしまいます。

そのため「スプリントレビューを隔週にする」「振り返りを月1に抑える」「足りない場合は個別に相談する」など柔軟に調整しています。このあたりが難しいポイントですね。

ーー参加メンバーの働き方も大事にしているんですね。

ミッションを共有して一緒に仕事をするメンバーですから、それはかなり考慮しています。
それぞれのメンバーに対してなるべく自由度を高く、プロダクトミーティングでも意見を出しやすいチームづくりでありたいですから。

ただ一方で、プロダクトに影響がありそうだと思ったらスケジュールの線引きや作業分担をこちらから提案しますし、サクッと決めるべきことはトップダウンで決めるようにしています。CTOとして、その使い分けは常に意識しています。

ーーさきほど事業ドメインがエンジニアリングだから、アイディアが浮かびやすいという話がありました。当事者の目線だからこそ開発・導入されたという機能はありますか?

最近だと『Adobe XD』というデザインツールとの連携機能ですね。

『FRONT-END.AI』はデザイン画像をアップロードすると、AIが認識してコードを出力するのが大きな特長です。研究開発も力入れて行ってるのですが、CSSを推測する研究開発をしている中で、出てきたフォントサイズと実際のデザインに使われてるフォントサイズに開きがあると言う事象が有りました。

現場を知るエンジニアサイドからは「フォントサイズがずれて出てくると、結局正しい値に人が修正しなくてはいけなくて大変だよね。それだったらデザインツールから直接データを引き抜いた方がいいんじゃない?」という意見が強く出て、機能の追加につながりました。

エンジニアリングと自動化が好きなエンジニアの方へ

ーー現在の開発フェーズとプロダクトのこれからについて教えてください。

現時点では、まだ発展段階の仮説検証フェーズです。ユーザーの課題は何かを考え、現場のユーザーに受け入れられるような製品を作ることに集中しています。

順当にマーケットに受け入れられれば、次のマーケットへの開発を繰り返していくことになります。そうしたサービス成長を支えられるようオペレーションの自動化やインフラ強化もいずれは開発チームで担うことにもなっていくと思います。ただ、そうなったとしても現在の裁量の自由度やオープンマインドなカルチャーは残していきたいですね。

ーー最後に、今後の開発に向けてどんなエンジニアの方と一緒に働きたいですか?その方々へメッセージをお願いします。

現時点でエンジニアチームはWebエンジニアと機械学習エンジニアを合わせ十数名の少人数チームなので、Webエンジニアに関してはフロントエンドとサーバーサイド両方の開発経験がある方が来てくれると非常に嬉しいですね。

ただ、一番はエンジニアリングと自動化が好きなこと。「エンジニア向けサービス」と聞いて楽しそうだなと感じてくれる方ですね。Tsunagu.AIの一番の特徴はやはりターゲットユーザーもエンジニアである自動化サービスだという点です。スタートアップの中でもこれほどエンジニアがプロダクト開発へ意見を出しやすい領域はあまりないと思います。

僕たちは2025年のフロントエンド開発完全自動化という大きな目標を持っています。一緒に開発してみたいと思ってくださった方、興味が湧いた方、ぜひカジュアル面談でお話しましょう。以下のリンクからご連絡お待ちしています。

インタビュアー・執筆:北原 泰幸

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