なぜインデックスファンドは最強なのか?
これまでの記事
・【第1話】超絶ブラック企業でのパワハラから逃げたい一心から、投資の世界へ
・【第2話】株式トレードへの参入が、地獄への第一歩だった。米国株のデイトレードで廃人同然に
・【第3話】フルリモート勤務のホワイト企業へ転職後、確定拠出年金の運用成績に驚愕!
転職先であるフルリモート勤務のホワイト企業での確定拠出年金の運用成績(銘柄は全世界株式のインデックスファンド)に驚愕した私は、早速インデックスファンドに関する書籍を片っ端から読み漁りました。
ここではその中から、いくつか代表的なものをご紹介します。
(太字は私の方で引いています)
内容や表現は若干異なりますが、インデックスファンドについて書かれた書籍の主旨については概ね以下の2つに収れんされます。
①個別株を選定して投資するアクティブファンドのほとんどは、長期的には市場平均に連動するインデックスファンドに勝つことはできない
②インデックスファンドが勝てる理由は、手数料の安さと、グローバル市場の拡大に伴う経済成長(株価の上昇)である
上記の書籍以外にも、同じく橘玲氏の著作「臆病者のための株入門」では、
株式投資には、
(1)ゼロサムゲーム
(2)プラスサムゲーム
の2種類があり、短期の株式トレードは(1)に、一方で、インデックスファンドの購入は(2)に該当すると橘氏は同著の中で主張しており、上記で紹介した書籍の主旨とも一致しています。
しかしながら、これらを読んだ際に私は一つの疑問を持ちました。
それは、
インデックスファンドには、本当に株式のゼロサムゲームの要素は無いのだろうか?
というものです。
言い換えれば、インデックスファンドの利益の源泉は、本当に手数料の安さと経済成長による株価の上昇だけなのだろうか?
という疑問です。
この疑問を解消するために、私は実際の株価データを使ってシミュレーションを行いました。
具体的に言うと、
実際の株価データを使って、擬似的にインデックスファンドの購入に伴う株式売買取引のシミュレーションデータを作り、
株式取引というゼロサムゲームの中で、インデックスファンドの保有者が
①どのように利益を獲得するのか?
②その利益の源泉はどこから来るのか?
を検証してみたのです。
私は、このシミュレーションを実施したことで、
✔︎インデックスファンドがかなりの高確率で儲かるという事実と、その理由について腹落ちすることが出来ました
✔︎上記により、本業(完全在宅勤務のホワイト企業)と副業(Uberやクラウドワークスなどの業務委託)によりストレスを最小限に抑えつつ効率的にお金を稼ぎ、そこで得た余剰資金の大半をインデックスファンドの購入に充てることで、楽をして資産を増大させることに成功しました
(ここでは、仕事も資産運用も、楽をして稼ぐ、という点がポイントになります。苦労して(ストレスを感じながら)稼ぐ方法は世の中いくらでもありますが。私は好き好んでそのようなこと(=苦労や努力)はしたくありません)
それでは、今から、その検証結果をお伝えしていきますが、まずはじめに、インデックスファンドが存在しないケースから考えてみましょう。
インデックスファンドが存在しない場合のシミュレーション
私が実際に行った株式シミュレーションはデータ量が膨大になりますので、ここではデータの数を最小限に絞ってわかりやすく単純化したうえで説明していきます。
ただ、単純化しているからといっても本質は変わりませんので安心してください。
それでは、早速始めていきましょう。
前提条件として、この世の中に2つの株式(A株、B株)しかないと仮定します。
(インデックスファンドもこの世の中に存在しないという前提です)
それぞれの株価の変動は以下のとおりです。
A株:200円→500円
B株:400円→200円
この前提条件で、佐藤さん、鈴木さん、高橋さん、田中さんの四人が以下のとおりトレードを行いました。
佐藤さん:A株を100株 現物買(Long)
鈴木さん:B株を100株 現物買(Long)
高橋さん:A株を100株 空売り(Short)
田中さん:B株を100株 空売り(Short)
その場合の、それぞれの損益は以下の通りです。
佐藤さん:(500-200)円×100株=+30,000円(利益)
鈴木さん:(200-400)円×100株=▲20,000円(損失)
高橋さん:(200-500)円×100株=▲30,000円(損失)
田中さん:(400-200)円×100株=+20,000円(利益)
全ての取引の利益と損失を合計すると0円となり、株式トレードがゼロサムゲームであることを証明しています。
それでは、引き続き上記のシミュレーションの中に、インデックスファンドを購入しようとするインデックス投資家の伊藤さんに(追加で)登場してもらうことにしましょう。
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