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DUF DUF × あおい12さい 2024年9月29日(日) 阿佐ヶ谷MoguMogu

心をニュートラルに戻したいなと思う時がある。

色んな小さな事から大きな事まで積み上がって、自分の軸がブレそうな時。
ライブに行って音楽に包まれると整骨院みたいに心のズレを治してくれる。音楽は偉大だ。

でもちょっと気分が沈みすぎている時は、小さめのライブハウスでのんびり聴いて、私の事を誰も知らない知らないライブに行きたい。

推しが私の人生の全て!みたいなSNSでも目立つファンの人達が多くいる現場がいくつかあって、その人間の承認欲求とかエゴみたいなものに充てられて、息苦しくて余計にストレスがたまる時がある。

ライブはアーティストと自分だけの世界でいたいのに、仲良しこよしを求めてくる人達も苦手。
自然と仲良くなれるのならいいけど、ハブられないように仲良くしなきゃ!みたいな1人で行動できない人とは波長が合わない。

あと、ファンとはこうあるべきを求めてくる人とか。

同じアーティストが好きでも、好きな所って人それぞれ違うし、応援のしかたも違う。

お互い気持ちよく過ごしたいから、手っ取り早く「私同担拒否なんです~」と笑顔で返している。
きっと説明しても分かってくれないから、強いこの言葉を言えば即解決。

これに対してSNSで悪口書かれてるの見て、「そういう所が同担拒否なんですよー」とミュート。
思ってもいいけど、わざわざSNSに書いて攻撃してくるのがね、そういうところ、ホントに。
ネットリテラシーも低ければITリテラシーも低い。

私とは違うベクトルで生きてる人なので、これに対して怒りも沸かないし、傷つきもしないけど、部屋の中を飛び回るハエと同等くらいには鬱陶しい。

だから、心が弱っている時は私の事を知ってる人がいないライブに行く。

そんな、心がちょっと休憩したがっていた時に、DUF DUFのフユコさんのインスタのストーリーズに、あおい12さいさんとライブをすると告知があがっていた。
しかも明日だ。
SNSを毎日チェックする習慣がないから見逃してしまうところだった。

前回のライブでもフユコさんとご一緒してたあおいさん。
パパと5人の子供たち全員ミュージシャンという特殊な家族。あの日は4姉妹が来られてたけど、4人ともオーラが陽でとにかく話していて気持ちが明るくなった。

フユコさんは優しくて美しいのだけど、毒があるところが好き。こんな政治家の悪口を歌詞にして歌ってるバンドなんて売れないよ、と思うけど、私はそんなフユコさんがとても人間らしくていいと思う。

綺麗事ばっかり言ってる人なんかより全然信用できる。音楽やイラストのアーティスト活動はフユコさんの表現のひとつに過ぎない。売れる曲とかそういうのはどうでもいいんだと思う。
バナーにあげたイラストもフユコさんが描いたフライヤー、色彩のセンスがいい。

そんな2人を頭の中に思い浮かべたら、私がそのライブに居るのはとても自然な事のように思えて、「早く明日にならないかな」と弾む心で眠りについた。


翌日、阿佐ヶ谷の地に初めて降り立つ。
会場はミュージックカフェという形態らしい。

駅から少し歩いた商店街の3階。
場所を確認して商店街を散策する。
焼きたてのどら焼きや、豆柴の人形焼みたいなチョコがたっぷり詰まったもの、分厚いサンドイッチなどを売る店が私の胃袋を誘惑してくる。
座る場所もないし、歩きながら食べる事には抵抗がある。買って行ってもミュージックカフェだから持ち込みは禁止だよね、我慢我慢。

開場時間を3分ほど過ぎたところでMog Mogに入店すると、カタコトの女性に「1,500円とワンドリンクになります」と促される。
ドリンクメニューから好きなものを選んで、その選んだドリンクの料金を支払うみたい。

「ウーロンハイください」

「はい、2,200円になります」

お金をトレイに置き、ドリンクが出来るのを待っている間に店内をザッと見回す。
壁一面にCDやLPが飾られており、それらは全て中国のインディー曲。
ここは中国出身の店主さんが経営するミュージックカフェ。ドリンクを作ってくれているのは店主さんの相方さんで同じく中国出身の女性。
お香が炊かれ、怪しげな店内の雰囲気を香りが更に演出する。
後、キノコが大フューチャーされている。
レジの前にはキノコグッズが並んで販売もされていた。
Mog Mogは中国語でキノコを意味して、店主はモグさんと呼ばれ、だからマッシュルームカットをしているんだとフユコさんに教えてもらった。

天井から壁から埋め尽くされている。店主さんは隙間恐怖症なのかな?

この前のライブは、あおいさんのリリイベでフユコさんがオープニングアクトを務めたけれど、今回はフユコさんがあおいさんをお誘いという事で、あおいさんがトップバッター。

今回も長女のNENEさんの旦那様がドラムを叩く。

ステージもキノコ

あおいさんの曲は、時間に追い立てられずに海や空を眺めながら聴くのがピッタリの曲。
目を閉じると波音が聞こえてきそう。

その心地よい音楽に身を委ねていると「ザーーーーーッ」と聞こえてきた。

波音?

違う。
アンプからホワイトノイズが流れている。

ビックリした、本当に波音が聞こえてきたのかと思った、なんて呑気な事を思っていたけれど、それが結構おおごとで、最後まで直ることはなかった。

同期でPCを使用しているけれど、それを繋ぐケーブルを交換してもPCをリブートしてもダメだった。

その間、トークで繋ぐあおいさん。
あおいさんのトークは、上品な語り口から出る言葉はセンスが良くて大好きだ。
何を話しても笑ってしまう。

「私こう見えてね、今とっても焦っているんですよ。そこのお姉さん、素敵な笑顔でいつも笑ってくれてね、本当にありがとうございます。とっても喋りやすい」とあおいさんが私に言う。
それにまた笑ってしまう。銀座のママみたいな語り口調だ。

その後同期無しで最後まで歌いきったあおいさん。
ドラムとアコギだけとは思えない華やかな音だった。セトリも急遽変更したにも関わらず、2人は「あの曲やろうか」とその場で決め3曲ほどアコースティックで演奏した。
激しい曲をやる前は、「次はね、おっきな音出しちゃうからビックリしちゃうかも。」と前置きして演奏。
ゆったりじゃない激しくギターをかき鳴らすあおいさんがカッコ良かった。

そしてフユコさんのバンドDUF DUF。
この日のフユコさんはとにかくビジュが最強だった。

美しい。とにかく美しい。

だけど口から出る言葉は政治の事やLGBTQについて。

それがフユコさんなのでその話題のMCは全然いい。私はそれについての話題はまったく興味が無いけど、その事を言及するフユコさんは嫌いじゃない。
対面で話してる時に、そんな思想を微塵も感じさせないし、押し付けてこないフユコさんはとても賢い女性だと思う。

演奏もかなりの腕前だし、曲の世界観も尖ってるようで柔らかいフユコさんそのもの。

ライブ後は、あおいさんと、お姉さんのNENEさんとお話し。
2人とも本当に明るくて楽しくて優しくて、ずっと前から知り合いだったような感覚でお話ができる稀有な存在。

前回のライブ後、路上で三女のゆうこさんから「また会える気がする!」と言いながら抱きしめられてビックリした話をしたら、「ごめんねー、みんなそんな感じなの。嫌じゃなかった?」と言いながらもNENEさんも抱きしめてくれる(笑)

全然嫌じゃない、むしろこんな綺麗なお姉さん達に抱きしめられて嬉しい。

あおいさんは朝ドラに出てそうな上品な美人だし、NENEさんもその笑顔ひとつで人の闇を払ってくれそうなオーラがある。
そして、旦那さんも含め家族みんなで一緒に暮らしているとの事。MCでドラムをしてくれている義兄をマスオさんと言っていたけど、ホントにマスオさんだった。
スタジオもお家の中にあるようで、音源も全て自宅で録音している完全DIYとのこと。
それであのクオリティの音源なのか、マスタリングの腕がいいんだな。

音楽って結局は人が奏でるものだし、そんな素敵なご家族がいるあおいさんの幸せが音になって伝わってくる。

 私は音楽で愛を伝えてくれる人が大好きです。

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