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あしたから ものづくり起業 ②

前回は、創業に至るまでの数年間を凝縮して一気に書いてみた。
やっと「ものづくり」で起業しよう、と決意したわけだが、そこからも紆余曲折。今日はこのドタバタ劇を綴る。


ものづくり起業のワケ

これまでの自分の経験、女性達のリアルな声、解決したい課題。
時間はかかったが「これでいこう」という事業領域を決めた。
それが「女性のヘルスケア」である。

今はたくさんのサービスや商品がある。そんな中、自分がわざわざ新しく商品を世に出す必要はない。求められてもいない。だけど、「出したい」のである。

これまで、コミュニティやサービスなど、体験のみをつくってきたわけだが「実際にモノが届く」というシンプルだけど難易度が高い手法もやってみたいと考えた。

モノが届く。それに付随して、価値観や知識、体験が届く。
こんなチャレンジをやってみたい。


このような経緯から、ものづくり起業を選択した。
そして、これまでの自分自身の療養経験や、女性達から集めたリアルな声をもとに、最初に届けるのは「インナーケア」にした。

揺らぎがちなカラダを労り、少しでも自分と向き合う時間をつくる。
日々慌ただしい女性たちへセルフケア提案。


こんなテーマのブランドをつくり、商品開発しようと構想した。
そこから企画書を書き、パートナー工場を探すために片っ端から電話をかけた。もちろん、どこの誰かわからない私は断られるのであった。


何もない私は行動するしかない

片っ端から電話すること数週間、話を聞いてくれる企業といくつか出会うことができた。

企画書を見せて説明すると「オリジナル配合は難しい」「今ある商品に箱だけ変えるのは?」といわれるばかりであった。
起業したばかりのどこの誰だか分からない小娘(ただの童顔)がオリジナル処方の商品をつくりたいと言う。軽くあしらわれるのが当然である。


輝かしい経歴も、人脈もない。
何もない私は行動するしかないのである。

そうした執念で(?)商品化を前向きに検討してくださるという企業と出会えた…!ありがたい。藁にもすがる思いで、配合素材を決め、試作に入った。

試作を数回重ね、順調に思えた商品開発。
しかし、そう簡単にはいかない。

年末にさしかかったある日、突然電話が鳴る。工場の担当営業の方だった。
配合予定だった素材の一部が「安定供給が難しい」とのことだった。
ほぼ確定していた処方だった。

代わりの素材をいくつか提案いただき、電話を切った。

今回、発酵の力をベースにした商品開発。製法にもこだわりがあったため、そもそも製造できる工場が限られている中、やっと出会えた工場だった。
「このまま提案されたものを受け入れるべきか?」


悩む時間はないのだが、悩んだ。

そして「わざわざ私が商品をつくる意味って?」と、改めて考えた。

これまでの私は商品化に協力してくれそうな工場を日本全国から探していた。それが間違っている気がした。


私の原点は地域活動である。
地域の中で関わりを増やし、背中を押してくれる女性たちに出会い、創業という決断ができた。

そして「本当は地場の企業と一緒にものづくりしてみたい」という気持ちがあった。一度この気持ちを大事にしてみようか…..

こんな宙ぶらりんな状態では年が越せないなぁ….と思いつつも、ゼロから素材探しを開始した年の瀬であった。


こだわりが向かう先


「こだわり強いよね。」
これは私が昔からよく言われる言葉である。
友人にも、家族にも。もちろん仕事上でも。
つまり、頑固と紙一重ということだ。

今回もイチから配合素材を再検討するとは想像もしていなかった。
そして素材探しに全くアテはない。

提案していただいた素材で、それらしくコンセプトを整え、商品をつくることはできた。自ら素材を探し求めることをしなくても、提案された中から選ぶ方が楽である。
しかし、この違和感というか「再検討せねばならぬ」という直感というか…そこは曲げられないものがあった。

アテはないが、とりあえず会う人会う人に相談してみる。
重要なのはインターネットにはない情報なのだ。

どの企業もそろそろ年末休暇….という時期。

またもや執念で(?)やっと出会えた!生まれ育った地元の企業であった。
すぐに時間調整いただき直接お会いできることになった。

ピンチのあとにチャンスは訪れるものだ。
地元企業の協力を得ることができ、福岡産の素材を使用できるようになった。

そこから商品設計を見直し、処方を全変更。試作を再度開始した。

無数の組み合わせ、配合割合、味の変化….
パートナー工場には、たくさんの試作にお付き合い頂くことになった…

それから数多くの試作・改良するも味が決まらない期間や
製造工場の変更など……
それなりにプチピンチはあったのだが、なんとか形が見えてきた。


…と、今日はここまで。
今回は「ものづくり起業」のワケから、実際に試作に至るまでのドタバタ劇を綴ってみた。
次回は、コンセプトや世界観の話にふれたい。


果てしない道は続く…そしてお知らせ


最後に、唐突なお知らせです。
「あしたからものづくり起業」はまだ2話目ですが、執念で(?)なんとか形になった商品についてのクラウドファンディングを立ち上げました。

ドタバタ具合がすさまじいのですが
Makuake(マクアケ)にて、6月21日(金)夜21時〜開始します!
ぜひとも、応援よろしくお願いいたします。

クラファンに至る経緯も、またどこかでまとめてみたいと思います。

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