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乳がん治療 15-手術 お腹空いた・・・ この日まではまだ余裕

手術menu:乳腺円状部分切除、腋窩リンパ節郭清 

手術は15時予定。
前日21時から絶食、12時までに支給された2種類の水分を摂るが、昨日のお昼のカレーを思い出す。お腹が空いた・・・

朝の回診で主治医が右胸にペンを走らた手術のガイド線。
そのペン運びのためらいのなさに安堵、信頼感が増すけど、時間が過ぎるのが遅く、丈が長い手術着に着替え専用EVで手術フロアに移動、病棟看護師からオペ看護師に身柄が引き渡されのは16時半。

静まり返った大きなドアの前で付き添いに行ってきますと手を振る。声に出さずまた帰ってくるから・・・と少し感傷的になるけど、ドアが閉まって思うは、お腹空いた 、食べられる様になるのはイツ ?

既に麻酔医が待機、促され横になった手術台は自宅キッチンの調理台より高く、まな板に乗った鯉の気分。
幅は狭いが背中が温かい調理台、手術中に下がる体温を調整すると聞くが、とにかく生もの、腐る前に処置ヨロシク気分。

気付けばいつの間にか主治医が横で前屈運動、
先生お疲れさまですと声をかけると、いや〜と照れ笑い、ベテラン主治医はこの日3回目の手術で、そりゃ疲れるハズで。

ー選べる立場に無いけど手術は朝イチが良かったナ、傍の若い女医が半分はメスを入れる? イヤそれ以上? いわば私は実験台、こうして医師達は腕を磨いてきた・・・なら、いつか献体?

そんな事を考えていると声がかかり、左に位置する麻酔医が左手に針を刺す。もう麻酔薬は入っているのですか?と聞くうちにあっと言う間に記憶が無くなる。


分かりますか?と声をかけられ、
ワカリマスと答えた声はかすれ喉はガラガラ。
終わりましたよ、の他に何を言われたのだろう。
取り除いた腫瘍を病理検査に出すと聞いた気もするが、朦朧とするまま天井が動き、来た時と同じEVで病室へ戻る。

酸素マスク、左腕に点滴、ドレーンと導尿ライン、胸にはモニター。
待っていてくれた息子達と少しだけ話し、もう大丈夫だからと帰って貰う。

昨日が手術だった同室の患者のプシュー・・・プシュー・・・と音がする血栓予防装置を今宵は私が両脚に巻き夜が更ける。

麻酔が切れるに従い傷と心が痛くなりナースコールで座薬。
そして鎮痛剤と睡眠導入剤を点滴で入れてもらって眠りの底に落ちる。

昨日のカレー

#乳がん #手術 #リンパ節郭清 #がん  #HER2 #リンパ節転移


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