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月下に愛を告げよう

あなたはどんな言葉で最愛の人に愛を告げるだろうか、告げてきただろうか。
I love you」を、夏目漱石は「月が綺麗ですね」と訳したと言われている。事の真偽はさておき、奥ゆかしく美しい愛の伝え方ではないか。
このエピソードのように綺麗なものは最愛の人と一緒に見たい、と多くの人が思うであろう。

特に中秋の名月は、秀逸な天然の演出がされ、飛切り美しい。

最も美しいとされる満ちた月、秋の少し肌寒い夜風、静かに響く虫の音、人恋しくなる夜の空気、五感が敏感になる暗さ、心が柔らかく揺らぐ月明かり

満月の夜とはなんとも愛を伝えるのにふさわしい、夢想的で情緒的な舞台ではないか。

月を眺めながらの告白は、恋愛感情の告白に限らない。普段は面と向かって言えない家族への、「ありがとう」もまた愛である。
いつも支えてくれる友人や仕事仲間への感謝、あなたがいてくれてよかった、という思い。何年もご無沙汰している恩人に、近況を伺うきっかけにもなるだろう。

このご時世、いつ相手や自分に何が起こるか分からない。だから、伝えたい愛があるなら、伝えられるうちに伝えるべきだと私は思う。後悔してからでは遅い。どんなに地団駄を踏んでも過去へは戻れない。


これからのお月見は、大切な人に愛を告げる日にしよう。
さあ、お月見を思いを伝えるきっかけにしよう。

お月見が愛を告げる日として定着すれば、今まで思いを伝えそびれていた人の背中を押すこともできる。
バレンタインデーの「女性から男性へ」のような制限はなし。誰でも参加OK。
人々の間であたたかい気持ちが行き交うのだ。想像して欲しい、みんなの心が嬉しさでほっこりして、笑顔になるさまを。

善は急げだ。さあ、今年から始めよう。なかなか会えないあの人に、いつもそばにいてくれるパートナーに、ご無沙汰している友人に、導いてくれた恩師に。
素直な気持ちをそのまま伝えよう。


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