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随想録

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エッセイ集です
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#エッセイ

心に焼き付かなくなった

好きなアーティストの新曲を聴いても、心が動かなくなった。 初めて自分で買ったレコードは村…

いつまでも小学生の夏休み

私の夏休みは続いている。それも小学生の夏休みが。 私は齢50を超えた。この歳になると、体…

枝豆の終わり、夏の終わり

近所の直売所での今年の枝豆の販売が終わった。 枝豆は私の数少ない夏のお楽しみ。農家の直売…

選挙の「開票」はこうやっています ─見ることができます─

大きな選挙があると、時々ちらりとテレビに映し出される開票風景。体育館の中の大きなテーブル…

なんで生んだんだ ─親ガチャ

なんで私を生んだんだ。頼んでなんかいないんだよ。 50歳を過ぎた今でもときどき思う。私はい…

結婚指輪を切りました

急に暑くなった日の夜中、私は左手薬指に痛みを感じた。そこには肌身離さずつけている結婚指輪…

小学生の私からの宿題

40年の時を超えて、小学生の私からの宿題が届いた。小説のプロットである。小学生の頃から物を書くのが好きだった私は、「アイデアノート」に書きたい作品の構想を記していた。その「アイデアノート」が出てきたのである。 眠れぬ深夜、20年以上開かずの箱だった箱を開けてみた。そこに「アイデアノート」が眠っていた。存在を覚えてはいたがとっくに無くなったと思っていたノートが、40年の時を経て突然登場したのである。 見てみると、ひらがなだらけの文字。ところどころ読みにくい子どもの字であれこれ

非日常のお買い物

日常生活では使わない物を買った。改まった場で使うことがあるかもしれない物だ。それをオーダ…

人を信じられる風景を残したい

あなたは会ったことの無い人を信じられるだろうか。道ですれ違った人を信じられるだろうか。 …

2022年の書き方

2021年はnoteの毎週更新を達成! 調子悪かった時も多かったから、よく頑張った、私。月3…

生きていていい、という意味のお金

お金は時としてメッセージを持つ。例えば、何かのお祝いでもらうお金には、おめでとうという気…

閉経カウントダウン

50代前半、そろそろである。若い頃は生理はさっさと上がればいいとずっと思ってた。子どもな…

意味のないことなど 起こりはしない  ─あの日の私にグッドジョブ─

会社の廊下で他課の課長をナンパしたことがある。顔見知り程度の間柄で、相手は私の名前を知ら…

自己肯定感を編む 

50歳過ぎにして編み物を始めたら、自己肯定感が生まれた。 思春期に「女の子らしさ」に反発していた私は、編み物をしたことがない。10代の私の家庭は荒れていて、早くから精神的自立を迫られた。だから羨ましさ余って「可愛らしい、守ってもらえる女の子」像に拒否反応があった。なのでおしゃれとか、手芸とか、いわゆる女の子ぽいことは避けて生きていた。 それなのに50歳を過ぎて、夫に手編みのニット帽をプレゼントすることになってしまった。 何故こうなったかと言うと、うちは夫婦して名探偵コナン