1月3日 唐突な不安と懺悔の話

こんばんは、お久しぶりです。津麦ツグムです。
新年明けましたね。能登半島の大地震とJALの飛行機事故、なかなかに波乱万丈な年明けです。
とりあえずは明けましておめでとうございます。

随分久しぶりに投稿します。
長いこと、自分勝手に文章を書き散らすことから遠ざかっていたので上手に書けるかは少しばかり不安ではあるのですが、まあ、思うように書くことにします。
今までもそうでしたし、きっとこれからもそんな感じで生きていく他ないのでしょうし。

さて、まずは近況報告です。

昨年の8月に入籍しまして、あれよあれよと言う間に人妻に。
まあ、仕事上は相変わらず旧姓で行っており、そこまで大きな変化はありません。
嘘。
嘘です。
全然小説を書けなくなりました。
これは、決して彼のせいではなく。
ただ、私の余裕がないというそれだけです。
本当に。
なんにも浮かばない。
ちょっと絶望するレベル。
なんにも書けない。描きたいことが浮かばない。
それはある意味恵まれていると言いましょうか、不満がないと言いましょうか。
本当に満ち足りていて、まあ、仕事が忙しいというのもあるのですが・・・
ぼけっと何も考えない、どうでもいいことを考えるという時間が本当にない。
良いことではあるのです。
いままで、私は無為に、自分本位に、自分勝手に、時間を消費し過ぎていた。
だから、人生のターンで、誰かのことを考え、誰かとともに時間を過ごして行くということは大事なことなのだと、重々承知しています。
そんな千差一隅の機会が今なのです。
なので、この機会を逃すのはよろしくない。
でも、少しばかり寂しい。
私の頭の中で蠢いていた、古い友人たち。
私の孤独に巣食って、時折救ってくれた隣人。
親を見失った子どものように泣き出したくなります。
だって、私の孤独を慰め、寄り添ってくれた物どもなのです。
私が世間一般の幸せを手に入れた瞬間に呆気なく消えてしまうなんて。
あんまりにも。あんまりにも薄情ではないか。
薄情なのは私なのかもしれませんが。

さてさて。
私は今、彼と北欧の国ノルウエーにいます。
はい。新婚旅行。ハニームーン。蜜月でございます。
先週はイギリスのロンドンにいました。
私の希望のロンドンを前半1週間、彼の希望のノルウェーを後半1週間という贅沢かつ豪華な海外旅行です。
大変楽しいです。
なんせ久しぶりの海外。
しかも夫は私以上に英語が堪能で、まず海外でのコミュニケーションに困らない。
本当に快適でありがたいばかりです。
でも、時折、本当に時々言いようのない苦しい気持ちになります。

私だって下手くそだけど、英語が話せるのに
私だって買い物くらいできるわ
私の好きなものを、好きに買いたい

実際のところ、彼の方が英語が達者だし、今回のお金関連は全て彼に任せているところもあるので仕方がないこともあります。
頭では十分理解できています。
それこそ、純粋な私自身の稼ぎや貯金では到底ここに来ることは叶わなかったということも。

だから、文句をいうのも烏滸がましい。
でも、少しずつ、少しだけ。
泣きたくなるのです。
私だって。
英語が喋れる。
私だって。
買い物くらいはできる。
私だって。
1人で街を歩けるの。
私だって。

なんの実行力もない人間の強がりだと思われても仕方ないと思います。
でも、私にも矜持はあって。
1人で海外に行ったことだって、少しだけ住んだこともあって、英語だって決して話せない訳でもなくて。

でも、自分より秀でている人を目の前にすると「あっちのほうが上手だしスムーズなんだから、任せた方がスマートじゃない?」と私の中の人が囁きます。
私はその声に反対できずにうつむきます。

彼が悪いわけでは決してない。
ただ、できなくて、拙い私が悪い。
でも、ただ、悲しくて、悔しくて、虚しい。

ざりざりと自尊心が削られる。
私が拙いばかりに。

そもそも。
彼は私なんかで良かったのだろうか、と思います。

顔も別に普通。
可愛げもなければ、若くもない。
若くないからと言って彼より大きく秀でたなにか
がある訳でもない。
稼ぎも悪い。
馬鹿と言われるほどでもないが、別に賢くもない。

そんな私が彼の隣にいて、本当にいいのだろうか。
何か、彼は、大きな、大きすぎる、勘違いをしていて、いつか魔法のようにその勘違いはぱっ、と解けてしまったりしないだろうか。

その時まで、私は彼を、愛しい彼を、騙し続けるしかないのだろうか。
しかし、一つだけ弁明させて頂きたい。
私は。
私自身の感情としては。
彼を。彼だけは。
騙すつもりもなければ、もちろん謀るつもりもなく、ただただ愛しいとしか思っていないのだ。
何が騙しているということになるのか、謀るということになるのか、それさえも見当もつかないが、私は私で彼を失いたくなくて必死なのだ。

だから、私はこれまでの行いを顧みることも、正すこともしない。
できない。
だって、私は騙し、謀っているのかも知れないが、それについては私はわからないし、それはそれで私の与えられる限りの愛情でもあるのだ。

それが詐欺であると、謀ったと、そう断罪できるのは全てが終わりなにもかもを知った後の彼1人以外にいないのだ。

それまでは、
私は右も左もわからないけれど
せいぜい、彼と仲良く生きていこうと思う。

私はこれからどうなるのでしょうか。
私は私の愛した脳みその中の怪物や空想たちに恋してしまっている。
彼らと、この幸福すぎる現実。
いつか、いつの日か共存できる日が来るのでしょうか。

敬愛する、川上弘美のように、美しいものがたりを書ける日を夢見ています。

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