⓺子の成長と時の流れ/死ねるなら狂おしいほど生きろ
第3章【子育てと私。ほぼほぼタロジロ】
タロジロへの子育てラブレターです。
あなたたちの時の流れはきっとお母ちゃんの10倍速。
過ぎゆく時に葛藤しつつ成長するタロジロが微笑ましい。
お母ちゃんはずっとずっとタロジロを愛しています。
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9歳ジロウが背筋を伸ばして歩み寄ってくる。
集団下校のお友達の目も先生の目も気にしない。
ひと月半ぶりにジロウを目にするお母ちゃん。
大きくて。
大きくて。
大きくて。
眩しすぎて夢と現実を彷徨いそうになる。
私はジロウへ会いに行くのがとても怖かったんだ。
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気がつけば稲の香りがたちこめる。
タロジロはどんな夏を過ごしたんだろう。
お話を聴いてみたいな。
それよりも顔を見たいな。
抱きしめられるなら死んでもいいや。
なすすべなく過ぎゆく時間。
タロジロは刻々と成長してゆく。
大丈夫。
タロジロは問題なく育っているはずなんだ。
自信を持て。
惜しみない愛情を私は注いできたじゃないか。
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時間の経過が心を濁す。
交わせないコミュニケーション。
想いがカヨワナイんだ。
タロジロに母は必要ないかもしれないな。
タロジロは母を忘れたかもしれないな。
ふたりがただ元気ならいいと願うはずの私。
なんと心がアサマシイんだろう。
お父ちゃんと彼の親族への感謝もきっと足りない。
タロジロは大きく育っている。
この5年近く、タロジロを養育したのは彼らだ。
私じゃない。
心から感謝しなくてはいけないのにな。
私の産んだ子を育ててくれているんだ。
米粒みたいな自分の器に辟易する。
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私にできる子育てはなんだ？
母の背を見せるんじゃないのか？
何のために親権を放棄したんだ。
もっともっとまだまだがんばれ。
美しい生き様をタロジロに見せるんだ。
醜い自分を受け入れて、
醜い心を排除して、
醜い世界をろ過してしまえ。
タロジロのお母ちゃんは私だけなんだ。
抱きしめられるなら死んでもいいほどに愛してる。
だったら狂えるほどに生きればいい。
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歩み寄るジロウに駆け寄るお母ちゃん。
お母ちゃんを前に立ち尽くすジロウ。
触れる距離で目が合って、
ジロウが穏やかに微笑んで、
頬に触れたらあったかくて、
抱きしめたジロウは汗だくで、
お母ちゃんの目は真っ赤っかで、
ジロウと私は今この瞬間を一緒に生きている。
「ずっと大好きなままやで」
と半泣きのお母ちゃん。
「うん。知っとるで」
とはにかむジロウ。
尊い1分間。
私は何を恐れていたんだろう。
恐ろしいのはタロジロに贈り続けた私の愛だ。
そう簡単に枯渇するはずがない。
むしろ潤沢に溢れているはずなんだ。
ねえ、タロウ。
もうじき会えなくなって5ヶ月やな。
どれだけ成長してるか楽しみにしてるから。
タロジロはお母ちゃんの子やろ？
会うたびに驚かしてや！！！
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ーーーー⓺おしまいー
まどか生息のFB編⓺ 2021.09.06投稿
noterさんとの拡がるご縁にも感謝！！
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⓹≪≪⓵≫≫⓻
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